最適なトレーニング頻度とは?|多いのも問題


トレーニング頻度ってどれくらい?週2回って聞いたけど…
仕事や趣味の合間でのトレーニングなので、週に何回もできるわけではないという方がほとんどでしょう。
そのため、ボディメイクを進めるに当たり最低限必要なトレーニング量(頻度)を知っておきたいという人は多いと思います。
このページでは、忙しい人向けに最低限どれくらいの頻度でトレーニングすればよいのかを解説します。

よく聞く週2回って実はそんなに根拠ないんだよ~
筋肉は何日で落ち始めるか?

あんまり間隔空けすぎて筋肉落ちないかが心配…
確かに頻度が低すぎて筋肉が落ちてしまっては元も子もありません。
確保すべき最低限の水準を確保するためにも、筋肉がどれくらいの期間で落ち始めるかを知ることが大事です。
2週間程度は大丈夫
では最低限とはどれくらいか?筋肉が落ち始めるまでにかかる期間は約2週間程度と研究で明らかにされています。
つまり各部位を週1回の頻度でトレーニングできていれば十分。
ジム通いの日数とトレーニング分割数を合わせなくても問題ないということ。
次に同じ部位を鍛えるのが2週間以上先になるようなスケジュールにならなければ落ちる心配は無用です。
すぐ落ちてる…?

でも1週間もしないうちに落ちてるような気がするんだよなぁ
こういう人はけっこういます。
でもじつはトレーニングから日が経つにつれ落ちた感じがするのはほとんどがパンプアップの緩和によるもので、実際の筋肉のサイズは変わっていません。
もちろん、栄養や睡眠といった筋肉の成長に欠かせない回復要素が抜け落ちていないことは大前提です。
パンプの抜けではないと確信が持てる人は、まず食事を見直してみた方がいいかもしれません。

思っている以上に栄養が必要だよ
頻度は高過ぎても良くない

時間は山ほどあるからめちゃめちゃトレーニングできるやー
最低限のトレーニング頻度についての解説しましたが、頻度を増やす分には問題ないかというとそうでもありません。
疲れ切るまで追い込むこと、いわゆるオールアウトは筋肥大には不可欠です。
疲労感と達成感から筋肥大の期待が高まるのも理解できます。
確かに大きなストレス(疲労)をかけることも筋肥大に必要ですが、何キロを何回挙げたか(総負荷)が非常に重要です。
つまり主観的な疲労感だけでは不十分であり、最高のパフォーマンスで挑まなければいけません。
頻度が高過ぎると前回のトレーニングの疲労や筋肉痛が残ったままでパフォーマンスが低下する可能性が高く、筋トレの効果が半減してしまいます。
適切な頻度とは?

少くても多くてもダメって結局どれくらいなのよ

個人差があるから「○日に1回」と断言は出来ないけど、ちゃんとした基準があるよ
しっかり回復してから
高頻度のトレーニングの問題点は、疲労の回復が不十分でパフォーマンスレベルが下がることです。
ベストコンディションになってからトレーニングするサイクルが最適と言えます。
筋肉の修復や肥大には良質な栄養が不可欠です。
いくらトレーニングで身体にストレスを与えて筋肥大の必要性を認識させても、肥大のための栄養が供給されなければ元のレベル以上に成長させることは出来ません。
またダメージの修復作業は主に成長ホルモンが分泌される睡眠中に行われます。
睡眠の質が低く成長ホルモンの分泌が不十分だと筋肥大は円滑に進みません。
トレーニングでいかにダメージを与えられるかは勿論重要ですが、十分かつ効果的な休息期間を設けることが筋肥大には非常に重要です。
具体的な回復期間
毎回最高のパフォーマンスを発揮するためには、疲労を完全に回復する必要がありますが、回復に要する時間は筋肉の部位により異なります。
回復速度には体質や栄養状態などの個人差が多少ありますが、サイズの大きい筋肉ほどウェイト挙上への寄与度が高く、ダメージも広範囲にわたるため回復に時間がかかるというのは万人に共通する原則です。
・大きい筋肉:大胸筋、広背筋、大腿四頭筋、大殿筋など 48~72時間(2~3日)
・中間的な筋肉:上腕二頭筋や上腕三頭筋など 24~48時間(1~2日)
・小さい筋肉:腹直筋や三角筋など 24時間程度(1日以内)
分割法でメニューを組む場合、大きな筋肉を軸に補助として働く筋肉を含めたメニュー構成にするのが一般的です。
そのためメインが回復するのを待つ期間を考えれば、各メニュー を次にやるのは最短でも2日後になります。

追い込み具合にもよるけど、個人的に2日で全快することはないかな
精神的な疲労も考慮

2日後に同じメニューができるならトレーニングは週6だな…!

そう答えを急がず別の要素も見てみましょう
胸、背中、下半身といった主要な筋肉を中心に3分割のメニューを組んだ場合、最短の2日後にやるサイクルで回せば6日間で各メニューを2回ずつ熟すことができます。
「筋肥大のためには週2回のトレーニングが有効」という説もあるので、これが最低ラインのようにも思えます。
しかし対象の筋肉(肉体面)の修復が完了していたとしても完全なパフォーマンスが発揮できるとは限りません。
ハードな運動は身体だけでなく精神にも大きなストレスです。
積み重なったストレスはモチベーションや集中力の低下に繋がります。
つまり精神面のダメージが原因でパフォーマンスが下がることも考慮しなければいけないということです。
完璧な分割は出来ない
さらに主動筋と補助筋をセットにメニューを組んでるとはいえ、多少ならず他のメニューの筋肉にも影響します。
体幹周りや握力を担う前腕の筋肉などはベンチプレス、スクワット、デッドリフトなどの全てのメイン種目に関与します。
小さな筋肉群とはいえ翌日までに完全な回復は難しく、パフォーマンスが完ぺきとは言い難いでしょう。
まとめ
筋トレの頻度についてでした。
筋肉は思ったより簡単に落ちません。
むしろ頻度を上げすぎる方が問題です。
トレーニングの強度など動の側面が重視されがちですが、筋肥大には栄養や休息などの回復という静の時間の確保が非常に重要です。
「何回やるか」よりも「完璧なコンディションが出来たらやる」というスタンスの方が無理なく、かつ筋肥大にも効果的な頻度になると考えられます。
でも筋肉がついてくると落ちるのが怖くて頻度を上げてしまうもの。
筋肉の減少を気にする性質がつくために、トレーニーはメンタルが弱いという研究報告があるほどです。
「週に2回」説も気掛かりでしょう。
そこでどうしても落としたくない、または重点的に鍛えたい部位のメニューだけ週2回取り入れるなどして不安に対策するのをオススメします。
このページで何度も登場した分割法、そしてそれに基づくメニュー構成やトレーニング時間などについては別のページで詳しく解説するので、そちらも併せてご覧ください。
てなとこで。

「どれくらいトレーニングをしたら」「何を飲んだら」と足すことばかりに意識しがち。
休むという引き算の発想も大事にしましょう。
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