筋トレ種目の分類方法と効果的な組み合わせ|単関節・多関節・POF

種目の組み合わせ

山ほど種類があるけど結局トレーニング種目ってどれをやればいいの?

種目の選び方も大事だけど組み合わせ方はもっと大事だよ!

トレーニングを効率的なものにするためには、筋肥大のメカニズムに沿って重量と回数(RM)を設定することが重要です。

しかしそれだけではなく、どのような種目でトレーニングするのか、そしてその組み合わせも効率化には欠かせません。

このページではどのような種目を選択し、どのような順番で行うと効果的なのかということを解説していきます。

このページでわかること

・トレーニング種目の代表的な分類方法

・トレーニングメニューの組み方とその順番

・各筋肉の代表的なメニュー構成

トレーニング種目の分類方法

トレーニング種目の組み合わせについて解説する前に、トレーニング種目のおおまかな分類方法を知っておく必要があります。

大きく分けて①可動する関節数に基づく分類と、②筋肉が力を発揮する局面(ポジション)に基づく分類の2つがあります。

どのポイントで一番筋肉に負荷がかかるかってこと!

可動する関節の数

動作に関与(可動)する関節の数による分類から紹介します。

関節の動きはその周辺にある筋肉の伸縮によって起こるので、可動する関節の数が多くなるほど、使われる筋肉の数も多くなります。

この分類では単関節種目と多関節種目の2つに分けられます。

単関節種目

トレーニング動作の際に1つの関節しか作用しない種目を単関節種目といいます。

アイソレートトレーニングとも呼ばれ、上腕二頭筋のアームカールなどが代表的な種目です。

アームカールは肘関節だけが可動する種目だね

単関節種目は身体の中心から遠い小さな筋肉が主動筋になる動作なので、大きな重量は扱えないのがデメリット。

その一方で狙った筋肉にピンポイントで負荷をかけることができる点がメリットです。

多関節種目

トレーニング動作の際に複数の関節が作用する種目を多関節種目といいます。

複合関節種目コンパウンドトレーニングとも呼ばれ、スクワットなどが代表的な種目です。

ベンチプレスとかラットプルダウンとかも多関節種目だね

複数の筋肉が関与する分、大きな力を発揮して高重量を扱える点がメリット。

逆に狙いたい筋肉から負荷・刺激が他の筋肉に分散されてしまうというデメリットがあります。

また補助的に働く筋肉の発達が甘いと、それに足を引っ張られて負荷が下がったり、追い込みが不十分になる可能性も。

筋肉に負荷がかかるポイント

一方の筋肉に負荷がかかるポイントによる分類を略してPOF(Position Of Flexion)といいます。

同じ部位のトレーニングでも種目によって、筋肉に最大の負荷がかかるポイントが異なるのです。

その負荷のかかり方によって筋肉へのストレスの種類、すなわち筋肥大の効果も変わるため、バリエーションが重要になります。

この筋肉に対するストレスのバリエーションが筋肥大を効果的に進める要素です。

これについては別のページで詳しく解説しています。こちらの内容と併せて読むことで理解が進むはず。

POFに基づく分類は大きく①ストレッチ種目、②コントラクト種目、③ミッドレンジ種目の3つです。

ストレッチ種目

最も筋肉が伸長したポイントで負荷がかかるのがストレッチ種目。

筋肥大のスイッチの1つである筋繊維の微細な損傷が最も起きやすい負荷のかかり方です。

可動域を最大限に使う種目なので、広い範囲の筋繊維に一気に刺激を与える効果もあります。

ボトム近辺での負荷の最大化が目標なので、ネガティブで負荷の減衰が起きやすいマシン種目は不向きです。

コントラクト種目

最も筋肉が短縮したポイントで負荷がかかるのがコントラクト種目です。

短縮と収縮の違いがわからない人は下のページを見てね!

筋肉が最も張った局面が中心の種目なので、血管を圧迫することで筋肉を酸欠状態に追い込みやすい種目。

この酸欠状態も筋肥大のスイッチをオンにする要素の1つです。

コントラクト種目は関節数の分類で言うところの単関節種目であることが多く、ターゲットをピンポイントで狙う効果もあります。

ミッドレンジ種目

最大負荷のポイントがストレッチとコントラクトの中間に位置するのがミッドレンジ種目です。

筋肉の伸張状態としても完全にストレッチも短縮もし切っていない中間のポジション。

ミッドレンジは多関節種目であることが多く、大きな重量を扱える種目でもあります。

ベンチプレスなど主要な高重量トレーニング種目はほとんどがこのミッドレンジ種目です。

最も直感的な筋肥大の要素である最大負荷をかけることが主な目的になります。

ただ実は筋肉の種類とその動作(筋力発揮)の特性によっては必要ない場合もあります

そのことについては別のページで解説するので、そちらも参考にしてください。

トレーニングの順番と組合せ

トレーニングを効果的にするためには、それぞれの種目で設定したRMをしっかり熟すことだけでなく、その順番組合せ方も非常に重要です。

数多あるトレーニング種目すべてについて、1回のトレーニング中のどこに組み込むのが適しているか説明してたらキリがありません。

そこで前段で説明したトレーニング種目の分類に基づいた大まかな順番の組み方を説明します。

そして最後に各部位のトレーニングメニューの組み合わせ例を紹介します。

単関節種目と多関節種目

まずは1つ目の分類である単関節種目と多関節種目で見た場合のトレーニングメニューについて解説します。

基本のパターン

この分類に基づいて順番を決める場合、多関節種目から単関節種目に移っていくという順番が一般的。

身体の中心から末端へってイメージ

単関節種目で鍛えられる筋肉は多関節種目で補助的に働く末端寄りでサイズの小さい筋肉がほとんどです。

単関節種目から始めてそこが先に疲労してしまうと多関節種目で全力を発揮する妨げとなってしまいます。

大きな重量を扱えるという多関節種目の利点を十分に活かすために先にやるのが基本型です。

あえて逆パターンも…予備疲労法

多関節種目は複数の筋肉を同時に使うため、意識がメインの筋肉から他の筋肉に分散しやすくなります。

そのため補助的に作用する小さい筋肉が先に疲労してしまって、メインへの負荷が不十分なのに挙上できなくなることも。

そこで同じ部位のトレーニングに単関節と多関節種目の両方があるときは、あえて先に単関節種目をやるという方法があります。

これが予備疲労法と言われるものです。

大胸筋の場合ならバーベル(ダンベル)プレスの前にダンベルフライからみたいな感じね

最終的な目標は多関節種目で高重量を扱うことと、種目全体でのオールアウト

そのため単関節種目でフル(3~5)セットこなす必要はありません

アップを兼ねて1~2セット程度行ってうっすらと疲労を感じさせ、多関節種目のメインセットに入っていくという流れです。

メインの筋肉を起こすようなイメージ!

うっすらとは言え疲労はあるのでメインのトレーニングの重量が多少落ちるデメリットはあります。

POFの順番

POFで種目を分類する場合の効果的な順番は以下のとおりです。

ミッドレンジ種目(高重量) → ストレッチ(微細な損傷) → コントラクト(酸欠・追い込み)

ミッドレンジに多関節種目が多く、コントラクトに単関節種目が多いことから推測できるかもしれません。

高重量で大きな力を発揮し、ストレッチで損傷を与え、最後にコントラクトで追い込むという流れです。

扱える重量もこの順番で小さくなっていくので、徐々に高負荷×低回数から低負荷×高回数にシフトしていきます。

筋肥大の要素を余すところなく網羅できる方法です。

分類方法による違い

何か混乱してきたぞ…

2つの分類の関係で混乱してしまう人がいますが、ざっくりと以下のイメージで押さえておけば十分です。

関節数による分類:部位の順番

POF分類:部位の中での種目の順番

前段で説明したとおり、多関節種目は身体の中心寄り、単関節種目は末端寄りの筋肉メインであることが多いです。

つまり身体の中心に近い筋肉から鍛えるという基本方針を導く根拠のようなもの。

そしてPOF法は筋肥大の要素を余すところなく効率的に拾うための分類方法です。

ただし同じ筋肉の中にも単関節種目と多関節種目があり、既に紹介した予備疲労法のような変則的なパターンもあります。

とりあえずは①中心から末端に向けて、そして②POFに基づき各部位はミッドレンジからコントラクトへという順番だけ押さえておけばOKです。

トレーニングメニューの構成例

ここまで紹介した分類や組合せ方を実際の部位や種目で具体的に紹介します。

具体例を見れば実感と理解がしやすくなるはずです。

2つの分類を元に効果的なメニューを組むとすると以下のようになります。

ちなみにここで紹介したメニューはあくまで1例です。自分の環境や慣れに応じて種目を入れ替えてってください。

大胸筋のトレーニング

①ベンチプレス(多関節・ミッドレンジ)

②ダンベルプレス(多関節・ストレッチ)orダンベルフライ(単関節・ストレッチ)

③チェストフライ(単関節・コントラクト)

具体的な鍛え方については以下のページで解説しています。

準備中

広背筋のトレーニング

①ワイドグリップチンニング(多関節・ミッドレンジ)

②ナローグリッププルダウン(多関節・ストレッチ)

③ケーブルプルオーバー(単関節・コントラクト)

具体的な鍛え方については以下のページで解説しています。

ついでに僧帽筋についてはこちら。

三角筋(中部)のトレーニング

①ダンベルショルダープレス(多関節・ミッドレンジ)

②インクラインサイドレイズ(単関節・ストレッチ)

③ワンハンドサイドレイズ(単関節・コントラクト)

具体的な鍛え方については以下のページで解説しています。

ついでに三角筋の前部(フロント)と後部(リア)についてはこちら。

上腕三頭筋のトレーニング

①ナローベンチプレス(多関節・ミッドレンジ)orディップス(多関節・ミッドレンジ)

②トライセプスエクステンション(単関節・ストレッチ)

③キックバック(単関節・コントラクト)

具体的な鍛え方については以下のページで解説しています。

上腕二頭筋のトレーニング

①バーベルカール(単関節・ミッドレンジ)

②インクラインカール(単関節・ストレッチ)

③コンセントレーションカール(単関節・コントラクト)

具体的な鍛え方については以下のページで解説しています。

腹直筋のトレーニング

①シットアップ(多関節・ミッドレンジ)

②アブローラー(多関節・ストレッチ)

③ケーブルクランチ(多関節・コントラクト)

大腿四頭筋のトレーニング

①バーベルスクワット(多関節・ミッドレンジ)

②シシ―スクワット(多関節・ストレッチ)

③レッグエクステンション(単関節・コントラクト)

代表的な筋肉部位のトレーニング構成を紹介しました。

特にメジャーな種目で組みましたが、冒頭でも言った通りあくまで1例です。

様々な種目に入れ替えて自分のトレーニング環境でできるものにしましょう。

また慣れによる停滞期の脱出対策の工夫も必要です。

また肩(三角筋)に関してはより細かく前・中・後に分けて説明する方が正確ですが、マニアックになりすぎないように簡略化して記載しています。

肩のトレーニングはバリエーションも豊富だから個別に特集する予定!

まとめ

重量の設定や挙上回数、そしてセットの組み方ときて、ここではトレーニングメニューの組み合わせ方とその順番について説明してきました。

各種目で十分なパフォーマンスを発揮し、かつ効率的に追い込むためには不可欠の要素になります。

初心者の場合はまずここで紹介したメニュー例を実施し、身体が慣れを感じた時に種目の入れ替え等を検討してみてください。

そのためにも基本的なトレーニング図鑑のような書籍を1冊持っておくことをオススメします。

ぼくのおすすめはこれです。

3種目8回5セットでメニューを組むとどうしてもトレーニング時間が長くなります。

トレーニングが長時間化することのデメリットについてはこちらのページで解説してるので参考にしてください。

セット数の調整や分割を多めにするなど各自で工夫が必要になります。

分割の方法についても別のページで解説してるのでご覧ください。


てなとこで。

参考文献

岡田隆著 ベースボールマガジン社