筋トレと腎機能の関係|プロテインの影響は?

腎臓

プロテインは腎臓に悪いって言われるんだけどほんと?

プロテインはトレーニングに必須のサプリメントだから不安になるよね…

腎臓とプロテインサプリメントの関係はあまり認識されていませんが、悪影響があると主張する人がそれなりにいます。

ぼく自身、腎機能には全く異常がなかったにもかかわらず、トレーニングを始めてから健康診断で腎臓の機能異常を指摘されました。

これはプロテインサプリメントが関係あるかもしれないと思い、調査した結果をまとめています。

同様の悩みを持つトレーニーの参考になれば幸いです。

腎臓とは

腎臓は握り拳ほどの大きさのそら豆に似た形をした臓器で、背中側の腰の上あたりに2つ(背骨を挟んで左右に1つずつ)あります。

腎臓の主な役割はろ過機能で、血液中の老廃物・毒素や不要になった水分を体外に排出して体液量のコントロール等をしています。

そのほか赤血球を作るサポートや、カルシウムやカリウムなどのミネラルの調整をして丈夫な骨を作るサポートをしています。

腎機能低下で起こる問題

腎機能の低下はかなり重大な問題

腎機能が低下すると体に老廃物が溜まったり、骨がもろくなったりします。

初期の自覚症状は身体の怠さや疲れやすさだけですが、最終的には腎不全尿毒症となり人工透析や取水制限を受けることにもなりかねません。

定期的に通院して長時間拘束される人工透析も大変ですが、水分を排出できないだけで喉は乾くため、取水制限も非常に大きな苦痛です。

腎機能が30%未満となると腎不全と診断されていますが、肝臓や膵臓と同じく腎臓も機能低下や自覚症状が顕著には起こらず、顕在化した時には手遅れです。

定期的に健康診断等で機能をチェックするしかありません。

腎機能の低下ってヤバいじゃん…

そうなんだよ、ぼくもかなり不安になったよ…

結局プロテインは影響するの?

腎機能にプロテインは無関係

一番気になる結論から言うと、関係ないというのが研究から得られている通説です。

ただし全てのタンパク質の摂取が腎機能に無害というわけではなく、摂取する食品によっては腎機能に影響を及ぼす可能性があるとも同じ研究で示唆されています。

具体的には乳製品白身肉(鶏肉)は腎機能には悪影響を及ぼしません。

それどころかそれらの摂取増加は腎機能向上に効果的とさえされています。

乳製品が原料のプロテインもセーフ!

一方で赤身肉(牛肉・豚肉・羊肉)や加工肉(ハムやソーセージ)は腎機能に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。

赤身肉を白身肉や魚に1食置き換えるだけで、腎臓障害の増悪リスクが最大62.4%も軽減するというのだから、その影響は絶大です。

腎機能低下の原因

じゃあ何で健康診断で腎機能を指摘されたの?

それには腎機能の計り方が影響してるよ

腎機能の計り方

健康診断ではeGFR(推算糸球体ろ過量)という数値によって、腎機能を計っています。
この値が低いほど腎機能が低下していることです。

血液検査でクレアチニンの量を検査し、その値が高いほどeGFRは低いとされます。

クレアチニンはサプリメントでも有名なクレアチンの代謝物ね

クレアチニンは通常、腎臓のはたらきによって体外に排出されなければいけません。

そのクレアチニンが体内に残っているということは働きが弱っている、と間接的に機能を測る指標です。

トレーニーには不向き

トレーニーの腎機能を上記のeGFRによって正確に測ることは難しいと言えます。

トレーニーはクレアチンそのものを常飲している一方で、測定方法がそんなクレアチンの代謝物量に頼った間接的なものだからです。

仮に腎機能が正常時にクレアチニンを100ろ過できるとしたときに2つのパターンを比べます。

・80生じて50しかろ過できなかった人

・130生じて100ろ過したトレーニー

この場合はどちらも血中に30クレアチニンが残るので、両者のeGFRは同値です。

トレーニーは100ろ過できているので機能的には問題ないはずですが、健康診断では機能低下と指摘されます。

eGFRが低値になっているからといって本当に腎機能が低いとは言えないということです。

プロテインというよりトレーニングの影響

あれ、クレアチン飲んでないんだけど?

クレアチンを飲んでなくてもクレアチニンは増えるんだよ!

クレアチンはサプリメントだけでなくもともと体内(筋肉中)に存在します。

筋肉は解糖系または血中クレアチン回路を使ってATP(エネルギー)を作り出すので、トレーニーは筋肉中のクレアチンが代謝されやすくクレアチニンが一般人よりも多く生成されやすいのです。

また腎機能は尿酸値の影響を受けます

尿酸値と筋トレの関係は別ページで詳しく解説しますが、ハードなトレーニングをすると尿酸値が上がるため、間接的に腎臓機能に影響する可能性があります。

尿酸値の上昇はハードな筋トレや、バルクアップに伴う過体重にはつきものですから、上手に付き合うほかありません。

対策については尿酸値のページで詳しく説明していますが、一般的に言う「プリン体の摂取を控える」程度の対策ではほとんど効果はありません

腎機能にまで影響が出ている(可能性がある)方は早めに対策しましょう。

モノによってはプロテインにもクレアチンが配合されてることもあるので要チェック

まとめ

腎臓機能とプロテインサプリメントの関係についての考察でした。

健康診断結果から即断言は出来ない

一般人より多くのクレアチンを摂取し、その分多くのクレアチニンが生じるトレーニーはeGFR低値とされ、腎機能異常を指摘される可能性は高いです。

しかし指標が間接的なので腎臓機能が低下していると断言はできません。

個人差あり

簡易的なモデルを用い、100が最高値と仮定しましたが、正常時のろ過量にはかなり個人差があるはずです。

同じようにサプリメントを摂取していても片や腎機能A判定(MAX150ろ過)、片や腎機能D判定(MAX100ろ過)ということも十分あり得ます。

どれだけクレアチニンをろ過できれば正常といった絶対的な指標で提示されていない以上、その人の生活に腎機能が対応できてるかという相対的な指標の方が重要とも言えます。

腎臓の負担が大きいことは確か

100ろ過できる腎臓でも、常にフル稼働で100ろ過させ続けるのは非常に負担が大きいはずです。

さらにトレーニングのせいだと決めつけている裏で本当に腎機能が低下している可能性もあります。

どれほどの負担で腎機能不全までに陥るか明言はできません。

ただ一般人であれば知ることができることをトレーニーは知れなくなっていることを意識し、過剰な負担は避ける方が賢明でしょう。
てなとこで。