トレーニングベンチの選び方|5つのポイントとおすすめ【全身を鍛えるなら必須】

筋トレのベンチ

自宅トレにベンチって必要?
どう選べばいいの?

ダンベルがあれば全身を鍛えられることを以下のページで紹介しましたが、ダンベルだけだと正直なところ難しいのが大胸筋。
いくつかの大胸筋種目を紹介していますが、どれもトレーニングベンチがないとできない種目です。
大胸筋は全体の印象に大きく影響する筋肉なので、ここ抜きでボディメイクというのは考えられません。

ベンチ1つあれば他の部位のトレーニング方法の幅も格段に拡がるので、スペースに余裕があるなら購入した方が良いです。
このページでは自宅トレ用のトレーニングベンチの選び方について解説します。

このページでわかること

・トレーニングベンチの選び方の5つのポイント
・トレーニングベンチの種類とメリット、デメリット
・タイプ別のオススメ商品

自宅で本格的に筋トレすることを決意した人のベンチ選びの参考になれば幸いです。

高いのと安いので何が違うのかが分かると思うよ!

1 ベンチを選ぶ際のポイント

トレーニングベンチは安価なモデルからかなり高価なモデルまで幅広くあります。
それらの違いはどこで、何を確認すればいいのでしょうか?
商品選びの時に考慮すべきポイントから解説します。具体的には以下の5点です。

①強度 ②安定感 ③シート幅 ④高さ ⑤折り畳み機能

1-1 ベンチの強度

強度はトレーニング器具には必須の項目です。
ダンベルトレーニングがメインとは言え、自分の体重とダンベルを合わせれば、ベンチにかかる負荷は100㎏を超えることもあります。
溶接やネジ留めが甘く、ちょっとバランスを崩しただけで破損してしまうような粗悪品もあり、お金がムダになるだけでなく危険です。

バーベルを使ったトレーニングまでステップアップする可能性があるならなおさら強度に注意が必要になります。
Amazonなどのレビューを見てても安価なモデルは破損事例が多いので、表記の耐荷重だけでなく信頼できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。

1-2 ベンチの安定感

安定しないベンチの上では思うようにウェイトの挙上を行うことは出来ません。
トレーニングが非効率になることはもちろん、これも転倒の危険があります。

これもメーカーの信頼度が基準ですが、大手のスポーツブランドでも脚の歪みで不安定になるといった報告もあります。

手広くやってるせいで端々が雑になるのかな

脚の高さが違うとか床保護用のパッドの厚さが違うとか結構あるみたいです。
レビューなどを参考にそういった事例が報告されていないか確認しておくのがベストでしょう。

1-3 ベンチのシート幅

意外に重要なのがベンチのシート幅、特に横幅です。
普通にジムに通ってるとあまり意識しませんが、ベンチのシート幅も実は製品によって違いがあります。

シート幅が狭すぎると身体を安定させるのに苦労しますし、逆に幅が広すぎると肩甲骨を動かしにくく可動域が狭くなってしまう可能性があります。
どちらの問題もトレーニングを非効率にしてしまうので、幅には注意が必要です。

狭いか広いかは使う人の体格によって変わるので、一概には言えませんが23~28㎝程度が日本人の体型に合っています。

勇気が要るけど今通ってるジムのベンチを測ってみるのもアリかも

1-4 ベンチシートの高さ

盲点なのがベンチの高さです。
特に海外メーカーのベンチは身体の大きい欧米人を基準にしているので、シートの高さが日本人の体型には高すぎることがあります。

ベンチがあまりに高いと脚の踏ん張りが弱くなり、パワーが発揮しづらくなってしまいます。
またセット毎に床に置いたウェイトを持ち上げる時の負担も大きくなり、筋力を無駄遣いしてしまうこともトレーニング効率的に見て問題です。

家庭用で高さ調節できるモデルはないようなので、しっかり計ってシート面の高さが自分のひざ下くらいのものを選ぶ必要があります。

許容できてもひざ下プラス5㎝くらいかな

1-5 折り畳み機能

ベンチの保管スペースの問題がある場合には家庭用限定の強みで、折り畳み機能が付いたモデルがあります。
脚を畳んで高さをなくせるので、狭い隙間にしまい込むことも可能です。

ただその分ベンチの可動部が増えるので、強度が心配な箇所も増えます
折り畳み機能に限りませんが、特に家庭用の場合は強度と機能はトレードオフと覚悟することが必要です。

全部解決したければ、商用モデルを買わないとね

2 ベンチの種類

実はそんなトレーニングベンチにもいくつか種類があって、種類によって値段が大幅に変わります。
同時にトレーニング種目のバリエーションも大きく変わるので、追求のレベルに合わせて選びましょう。

オススメのベンチは基本的に低価格帯と高価格帯のものをピックアップしています。
どうしても人間の心理の特徴で中間的な価格帯を選びがちですが、そうした判断を回避して欲しいからです。
大抵の場合、価格は安くない割にモノも完全ではないという、良いとこ取りならぬ悪いとこ取りになる可能性が高いのでオススメしません。

これはベンチに限らず買い物全般に通じること!

紹介するのは以下の3つの代表的なパターンのベンチです。

①フラットベンチ ②インクラインベンチ ③アジャスタブルベンチ

2-1 オーソドックスなフラットベンチ

可動のないシンプルな長椅子タイプのモノをフラットベンチと言い、横になったり腰掛けたり支えにしたりしてトレーニングに使うものです。

使い方を全て紹介しているとキリがないので割愛しますが、辞書的なトレーニング種目の本を一冊持っておけばしっかり活用することができます。
ぼくのオススメはこれです。

シンプルな作りなので安価なモデルもありますが、耐荷重なども値段相応です。
トレーニングのレベルが上がった時に買い直すコストに加え、古いものを廃棄する手間もかかるので、初めからしっかりしたものを選んでおく方が後悔しません。

安価なモデル:YouTen フラットベンチ

フラットベンチで最初のオススメはYouTen(恐らく中国メーカー)のフラットベンチです。

シートに穴があったりモノによって傾いているような症状が見られるようで、品質の安定感には欠けますが、価格で見れば高コスパと言えます。
耐荷重は300㎏と表記がありますが、やや怪しいとの声もありました。

コンパクトな収納性もポイントです。

価格6,000円前後品質それなり
耐荷重300㎏その他折り畳み機能あり

本格的なモデル:Reebok ファンクショナルトレーニングベンチ フラット

言わずと知れた有名なスポーツブランドのReebok 製フラットベンチです。

単にブランドネームがあるだけでなくベンチの品質に関する問題点の報告がほとんど皆無でした。
それだけに安価なモデルに比べるとかなり高価ですが、安心してトレーニングを使うことができます。
耐荷重も300㎏とかなりの高さです。

移動に便利なキャスターとハンドルも備えています。

価格30,000円強品質非常に高い
耐荷重300㎏その他キャスター・ハンドル付

2-2 しっかり鍛えるならインクラインベンチ

フラットベンチでも十分ですが、さらなるレベルアップや鍛え分けをするなら傾斜をつけられる方がいいです。
インクラインとは背当ての部分を斜めに起こせるもので、垂直まで上げられるモデルもあり、大胸筋の上部や肩のトレーニングをサポートしてくれます。

インクラインベンチの場合作りがやや複雑になるので、その分シンプルなフラットベンチ以上に慎重な検討が必要です。

ポイントは接合部の強度と傾斜できる角度の幅!

特に接合部の強度は重要で、あまりに弱いとトレーニング中の横揺れや最悪破損の可能性もあります。

傾斜角度の刻みと最大どこまで起こせるかも、トレーニング種目のバリエーションに影響するのでついでにチェックしておきましょう。

安価なモデル:YouTen インクラインベンチ

フラットベンチでも紹介したYouTenのベンチです。

インクラインベンチでも価格のリーズナブルさは変わらず、全体的に高評価です。

しかしフラットに比べてやや作りのムラが目立つようで、あくまで個体差ですが傾きや破損の報告がフラットベンチよりも少し多くなっています。

価格11,000円前後品質やや低い
耐荷重300㎏その他40パターンの角度調節機能

高価なモデル

インクライン機能のみの高価なモデルで、オススメできるものは残念ながらありません。
あとのデクライン機能付きの項目で、合わせたアジャスタブルベンチを紹介します。

2-3 さらに追及するならデクライン機能も

さらに細かい鍛え分けをするなら背当てを下に倒せるデクライン機能の付いたモデルがオススメです。
頭を下に倒すことで大胸筋下部のトレーニングや、負荷を増やした腹筋のトレーニングが可能になります。

可動することはインクラインベンチと同じなので注意すべきポイントも基本的には同じです。
ただデクラインベンチ特有の問題として脚のストッパーになるバー(フットレスト)があるかの確認が必要になります。
頭を下に倒すと下にずり落ちやすくなるので、安定させるためにもバーはあって当然なはずですが、たまにそれがついてないモデルがあるので注意してください。

安価なモデル:BARWING マルチポジションベンチ

こちらはフラットにインクライン、デクラインそしてハンドルがついた4WAY機能が魅力の安価なモデルです。
リーズナブルながら評価は概ね高く、コスパに優れた商品です。

やはり多少のグラつきはあるようですが、機能と値段を考えれば上々といったところでしょう。
折り畳みできて省スペースなのと、持ち運びに便利な取っ手が便利です。
もちろんデクライン用のフットレストも備えています。

価格15,000円前後品質概ね高評価
耐荷重500㎏その他折り畳み、ハンドル、持ち手付
フラット、インクライン、デクライン、ハンドルの4WAY

SOVRAN アジャスタブルベンチ

今回紹介した全てのベンチの中で最もオススメなのが、こちらのSOVRANのアジャスタブルベンチです。
高価格帯ではありますが、品質もそれ相応のものでジムの商用レベルに遜色ないと報告されています。

安定感に優れ横へのグラつきもなく、高重量を安心して扱うことが出来ます。
商用モデルに比べれば半額くらいですが、これまで紹介したモノよりかなりお値段は張るので、本格的に自宅トレーニングをするという人でないとちょっと高い買い物になるかもしれません。

また現在Amazon以外での取り扱いがないというのもちょっとしたデメリットですが、モノは良いので自信をもってオススメします

価格55,000円前後品質家庭用では最高レベル
耐荷重450㎏その他組立15分、キャスター・ハンドル付、シート滑り防止加工
ジムレベルの機能と安定感を誇るモデル

まとめ

トレーニングベンチを選ぶ際のポイントとオススメの商品について解説しました。

家にベンチを置くのは経済的、スペース的に少しハードルが高いものなので、慎重に選ぶ必要があります。
紹介した5つが特に失敗しやすいポイントなので、そこを必ず商品説明およびレビューで確認するようにしましょう。

本文中でも説明した通り、機能が上がればその分強度の心配も出てくるものです。
費用を上げれば多少は解決しますが、それでもあくまで家庭用。ジムに置かれている商用のモノと同等のレベルを期待することは出来ません。

ジムレベルを期待するなら最後のSOVRAN一択

その点を押さえた上で、機能、強度、値段のどれを選ぶかは個人の好みといったところです。
経済的にも物理的にも大きな買い物なので、しっかり精査して後悔のない選択をしてください。
てなとこで。