効果的な筋トレの重量とは?|筋肥大の条件を徹底解説【高負荷vs低負荷】

筋トレの負荷の大きさ

初心者も上級者もとりあえず1セット8~10回に設定するという人がほとんど。

負荷の大きさで言うと中負荷に当たる重量ですが、科高負荷・低負荷のトレーニング効果を推す説もあります。

常識が簡単に過去のものになってしまうので、皆がやってるからといってそれが本当に正しいとは限りません。

このページでわかること

・筋肉が大きくなる仕組み

・高負荷、低負荷それぞれの主張と根拠

・結局どっちが効果的なのか?

・結論に対する様々な疑問への答え

ボリュームのある読み物になってますが、難しい話は省いています。

ちゃんとした知識を身に付けることが魅力的なボディへの最短経路。

是非最後まで読んでください。

筋肉が大きくなる理由

筋肉が何故トレーニングによって大きくなるのか、まずその理由を知らないと始まりません。

それはシンプルに言えば身体の防御反応です。

外から大きな力がかかった時に、命を守るためにその刺激に適応しようとします。

筋トレにおける適応とはウェイトから受ける負荷に対して、筋力を強くすることです。

つまり筋肉にストレスをかけることが筋肉をつけるスイッチになります。

よく「合成感度を高める」って言われるよ

数多くあるトレーニング手法も全て、もとを正せばこのストレスを与えることが目的です。

バリエーションはその角度に変化をつけているにすぎません。

筋肉が発達する条件

ストレスをかければ必ず防御反応のスイッチが入るかと言うとそうではありません。

「現状のままでは身の危険がある」という強い認識を与える必要があります。

そこで出てくるのがオールアウトです。

意味はシンプルに疲労困憊、つまり限界まで疲労させるということ。

今以上の筋力をつけるためにはストレスを限界まで与えることが必須の条件になります。

ストレスを与えられれば何でもいいの?

ここで「どの負荷がストレスとして有効か?」って話になるよ!

高負荷トレーニングが効果的?

筋トレの最も古典的な理論として有名なのが、サイズの原理です。

サイズの原理によれば、高負荷トレーニングが最も筋肥大に有効な重量ということになります。

サイズの原理とそれに関係するモーターユニットについてはこちらのページで解説しています。

詳しく知りたいという方は併せてご覧ください。

モーターユニットは後でも出てくるから押さえておいた方がいいよ!

このサイズの原理が長らく筋トレの基本でした。

しかしこれに異を唱えたのが次に紹介する総負荷量という概念です。

低負荷トレーニングの方が効果的?

総負荷量理論は、 サイズの原理とは真逆の低負荷トレーニングを推奨しているもの。

これが現代の科学的な通説になっています。

総負荷量は重量×回数×セット数の値で、これが最も大きくなるのが低負荷トレーニングだからです。

1RMが100㎏の人が高負荷(3RM)、低負荷(15RM)で5セットトレーニングした場合の総負荷は以下の通りです。

・高負荷の場合
93㎏ × 3回 × 5セット = 1,395

・低負荷の場合
65㎏ × 15回 × 5セット = 4,875

この大きさによって筋肥大効果が変わることは実験でも確認されています。

RMと重量・回数の関係が分からないという方はこちらをご覧ください。

この総負荷量は重量が軽くなり、回数が増えるほど大きくなります。

ただ重量が低いほど効果的かというとそうでもありません。

最大筋力の65%以下、すなわち18回以上挙げられるようになると効果は薄くなること。

そして50%以下になると筋肥大効果が全くないことが研究から判明しています(アメリカスポーツ医学会ACSM)

低負荷トレーニングへの疑問

研究結果が出てるって言われてもなかなかなあ…

単に重い重量を扱った方が筋肉が発達しそう、というイメージがありますよね。

そして理論的にもちゃんとした疑問点があります。

疑問1 遅筋しか育たないのでは?

低負荷トレーニングは回数を多く挙げることができるので、確かに総負荷の値は大きくなります。

しかし伝統的に軽い負荷=遅筋というイメージで、この点についての疑問です。

Q.筋持久力しかつかない?

低負荷×高回数のトレーニングは一般的に筋持久力を高める効果かメインのはずです。

すなわち遅筋のトレーニングになるということ。

速筋に比べると遅筋はほとんど太さが変わらないので筋肥大は起きないはずです。

ではなぜ低負荷トレーニングほど筋肥大効果があったのか?

それにはモーターユニットのスイッチングが関係しています。

モーターユニットって何?という方はこちら(再掲)

A.モーターユニットのスイッチング

サイズの原理は高負荷トレーニングを推奨しています。

それは負荷が大きい方が大きなモーターユニット(速筋)が「優先して」使われるからです。

太くなりやすい速筋が先に使われるのは、確かに効率がいいと言えるでしょう。

しかしずっと同じモーターユニットが使われるわけではなく、疲れると別のモーターユニットに交代します。

この交代は低負荷トレーニングでも同様。

たしかに最初は小さなモーターユニット(遅筋)が使われます。

しかしセット数を重ねていって遅筋が疲れ切ってしまうと速筋が働かざるを得なくなります。

つまり軽い重量でもいずれ速筋が働くときがやってくるので筋肥大は起きるということです。

ただ速筋から鍛えた方が筋肥大に効率的なのも確か。

こちらのページでは速筋のもう1つの特性を使って、低負荷でも筋肥大を効率化する方法を解説しています。

このメソッドを使えば総負荷量を稼ぎながら速筋を優先して鍛えることができます。

ぜひ参考にしてください。

疑問2 高負荷に効果がない理由は?

高負荷じゃダメなのは何で?

低負荷トレーニングでも筋肥大できる仕組みが分かったところでもう1つの疑問が。

総負荷量の理論の主張は「低負荷トレーニング「でも」筋肥大が起きる」ではありません。

「筋肥大を起こすなら低負荷トレーニングが最も効率的」です。

つまりサイズの原理と高負荷トレーニングの筋肥大効果を否定しています。

速筋を真っ先に鍛えられる高負荷トレーニングの方が「ケガのリスクはあるけど効率的」ではないのでしょうか?

それにはストレス・オールアウトの種類が関係しています。

ストレスの種類

筋肉が大きくなる条件はストレスを限界まで与えること、すなわちオールアウトが条件だと説明しました。

ウェイトを挙げる筋力というのは筋肉の大きさだけでなく、運動神経の強さ(瞬発力)とあいまって決まるものです。

そのためストレスも大きく肉体的なもの(代謝系)と精神的なもの(中枢系)の2つに分かれます。

筋肉痛などの身体症状が大きいせいで身体のストレスにばかり目がいきがちです。

しかし中枢すなわち脳にもストレスがかかることを忘れてはいけません。

オールアウトの種類

筋肉と脳は一緒に働くにも関わらずその体力は独立していて、重量の大きさによってそれぞれにかかる負担のバランスは変動します。

総量も減り方も違うので、同時にオールアウトするというのはかなり困難です。

どちらのオールアウトを中心にするか、つまり筋肥大と運動神経の発達のどちらを目的にするかを決めなければいけません。

筋肥大を目指すのであれば筋肉のオールアウト、つまりモーターユニットの使い切りが優先です。

負荷が重くなるほど運動神経の寄与が大きくなるので、高負荷トレーニングでは肉体的な限界を迎える前に脳がオールアウトしてしまいます。

高負荷トレーニングでは速筋から使われることは確かです。

しかし筋肉の疲労が不十分なままトレーニングが終わることになるので、筋肥大は起こりにくいということ。

まとめ

高負荷と低負荷、どちらのトレーニングが優れているのかについて解説してきました。

筋肉だけでなく脳にもストレスがかかっているので、どちらを追い込むかによってその効果が変わります。

筋肥大を目指す場合を中心にして解説したので、筋肉のオールアウトを達成しやすい低負荷トレーニングが効果的という結論になりました。

しかし運動神経の影響が大きいMAX重量のアップを目的にする場合は、脳のオールアウトができる高負荷トレーニングに軍配が上がります。

目的に合わせて重量を選択しましょう。

ちなみに筋力の増強を目指す場合には負荷の大きさだけでなく様々な条件が変わります。

気なる方はこちらのページをご覧ください。

準備中

これで終わりではない

このページでの解説は筋トレに不可欠な要素を考慮していません。

それが継続です。

あくまで一時点にポイントを絞ったもので、実際の筋トレは長期間続けていくものです。

そうした時間の経過を考慮した場合、筋肥大効果は変わってきます。

つまり適正な重量も変わってくるということです。

このページの内容を基本として押さえた上で読んでみてください。

てなとこで。