筋トレは見せ筋しかつかない?|その答えと注意点


筋トレでつく筋肉は「見せ筋」って言われたんだけどホント?
「筋トレでつけた筋肉は使えない」
「筋トレでつけた筋肉は力がない」
これらは昔からずっと言われてきたことです。
実用性がなく見せるためだけの筋肉という意味で「見せ筋」と言われます。
しかし本当に筋トレで鍛えた筋肉は力が弱い見かけだけの筋肉なのでしょうか?
・筋トレでは見せ筋しかつかないのか?
・スポーツとボディビルの違い
・トレーニングの注意点
筋トレでつくのは見せ筋
結論から言うと筋トレでつけた筋肉は見せ筋になります。
ただし「鍛え方によっては」という但し書き付きです。
筋トレの方法によって見せ筋になるかどうかは大きく変わります。
なぜ見せ筋になると思われるのか?
なぜボディビルダーのような筋肉隆々の体型を指して見せ筋だと言われるのでしょうか?
そもそも批判の仕方として「使えない」というのは定義の甘すぎる漠然とした物言いで、反論しようにも中身がなさすぎます。
そこで見せ筋とは「スポーツなどの動作に使えない」ことを言っている前提で進めます。
その場合、大きく2つの理由があります。
可動の妨げになる
ボディビルダーなどの筋肉はスポーツをすることよりも、全身の筋肉を大きくバランスよく整えることを目的としています。
走ったり速球を投げたりパンチ力を上げることを目的にはしていません。
不要に大きく発達した筋肉は重く、物理的にも動作の妨げになるのでスポーツに向かない、使えないとされています。
そもそも目的が違うのでこの批判は筋トレそのものに対するものとしては正しくありません。
決まったポジションでのパワー
ベンチプレスやデッドリフトなど、いわゆるフリーウェイトを使ったトレーニングは全身の連動を使うので、スポーツに近い動きです。

関節を安定させるために細かい筋肉も使うしね!
しかしマシーントレーニングの場合は連動がはたらきにくくなります。
他の部位を固定した状態で力を発揮させて、ピンポイントで鍛えることが目的だからです。
言ってしまえばそのポジションでしか力が発揮できないということ。
確かに全身の筋肉が補完し合って働く方が連動は強くなりますが、単体の筋肉の力自体は小さくはありません。
スポーツも同じ
特定の動作の力を強くしたかったらその動作を続ければいいと主張する人がいますが、これは半分しか正しくありません。
筋力というのは筋肉量と運動神経が合わさった結果です。
動作を繰り返すというのは運動の特異性の強化であり、後者の運動神経の発達に関係すること。
しかし運動神経が筋力に与える影響は40%程度で、残りは筋肉の大きさによって決まります。
抵抗がないスポーツ動作では身体が壊れないよう脳がストッパーをかけてしまうので、超低負荷トレーニングと同じ。
それでは筋肥大は起こりません。
つまり筋肉を大きくするにはウェイトなどで外から強制的に力をかける必要があるということ。
だからプロスポーツ選手もビルダーやトレーニーと同じくフリーウェイトやマシンを使って筋トレをするのです。
そうして筋肉をつけてから、投球やパンチに使えるように運動神経を強化していきます。

筋肉を鍛える方法は皆同じ。
問題はどう使うか!
鍛え方には要注意!
既に説明した通り、筋トレも「鍛え方によっては」パフォーマンスの悪い「見せ筋」になってしまうことがあります。
スポーツとの違い
スポーツに使う場合は筋肉を大きくする段階と運動神経(スポーツ動作)を鍛える段階が明確に分かれているので、鍛え方で力に差はほとんどつきません。
しかし筋トレの場合は筋力を発揮する動作そのものが種目なので、運動神経を鍛えるのも同じくトレーニング中です。
なので筋肉の肥大を優先させて運動神経への刺激を軽視していると、MAXの重量が伸び悩むようになります。
これは結果的に筋肥大のペースも遅くなるということ。
どんなトレーニングが問題?
効果が筋肥大に偏りやすいトレーニング方法はズバリ低負荷トレーニングです。
筋力は筋肉量と運動神経で6:4の比率で影響すると説明しましたが、正しくは負荷によってそのバランスが変動します。
とうぜん影響が大きいものの方が負担が大きく、もっと強くしようと鍛えられ発達していきます。
負荷が小さくなるほど筋肉量の影響が強くなり、運動神経の発達は疎かになるということです。
通常は筋肉量が10%アップすると、筋力は20%近くアップしますが、そういうことがおきません。

筋肉のサイズにほぼ完全に比例しちゃう
挙上できる重量が運動神経の低さに引っ張られて伸び悩むと、扱える重量が伸びていかないので筋肥大も非効率になってしまいます。

ボディメイクだから筋力は関係ない!とも言ってられないんだね…
まとめ
筋トレでつく筋肉は見せ筋なのかについて解説してきました。
ボディビルダーは身体を作ることを目的としています。
その彼らに球技や格闘技で使えないと言うのは水泳選手に体操をやれと言うのと同じようなものです。
スポーツ選手も筋トレをしていることから、どんな競技でもパワーをつけるのに筋トレは欠かせないことは簡単に分かります。
ただ筋トレ特有の問題として「伸びしろのない筋肉」になる可能性はあります。
低負荷トレーニングでも筋肥大はできますが、筋力全体の発達ペースは非常に遅く、いつか頭打ちに。
ボディメイク目的でも高負荷トレーニングは外せません。
高負荷トレーニングで効果を出す方法は筋肥大とは大きく異なるので、解説したこちらのページを参考にしてください。
準備中
また時期によってトレーニングを変えることで全体的なレベルアップを図る方法もあるので、こちらのページもぜひご覧ください。
てなとこで。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません