【分厚い胸板を作る】大胸筋に厚みを出す上部のトレーニング5選

分厚い胸板は男なら誰でも憧れるものでしょう。

筋トレのためにジム通いをしていて大胸筋のトレーニングをしていない人はほぼ見かけないほど、基本的で欠かせない筋肉です。

しかし多くの人がバーベルやマシンを使ったベンチプレスを中心にしていますが、実はそれだけでは不十分

むしろ不格好な胸板が出来上がってしまいます。

このページでわかること

・大胸筋に厚みを出すために鍛えるべきパーツ

・鍛えるために効果的な動作

・分厚い胸板を作るトレーニングメニュー(動画付き)

特に筋肉の構造や仕組みを理解することは非常に重要です。

それも踏まえた細かいフォームテクニックまで紹介します。

鍛えるべきは大胸筋の上部

大胸筋の厚みを出すためにどんな動作や筋トレ種目が有効かを理解するために、まず大胸筋の構造を理解しましょう。

大胸筋の構造

大胸筋は上部中部下部と3つのパーツに分けて考えるのが一般的です。

上部は鎖骨の下から、中部は胸骨の中心から、下部は腹筋との境から全て上腕骨に向かって伸びています。

この3つのパーツが水平に分かれていると誤解している人もいますが、上腕骨から放射状に広がっているというのが正確。

ベンチプレスは中部~下部の種目

分厚い大胸筋には高重量のバーベルを使った筋トレというイメージを持っている人も多いかもしれません。

確かにバーベルを使ったベンチプレスは大胸筋を肥大させるのに有効な種目です。

しかしベンチプレスは3つのパーツのうち、主に中部と下部に効かせる種目

なのでこれだけでは上部への刺激が不足してしまいます。

何となく胸板が不格好という人は、ほとんどの場合、大胸筋の筋トレ種目がベンチプレスに偏っていることが原因です。

大胸筋の上部を鍛えるメリット

大胸筋の上部を発達させることは、胸板の重心を高くして盛り上がりを出すために不可欠です。

女性の場合は上部は外から発達が分かる大胸筋の中の唯一の部位でもあります。

成果を感じやすいというのもメリットの1つでしょう。

逆に上部の肥大が不足していると、鎖骨近くが貧相で大胸筋の重心が下がってしまいます。

するとせっかく筋肉をつけているのに胸が垂れ下がって見えてしまうことに…。

大胸筋上部のトレーニング方法

続けて大胸筋の上部が働く動作、機能について見ていきましょう。

大胸筋の上部のトレーニングの重要性は既に知っているけど、なかなか発達しないという人もいるかもしれません。

そういう人もこの仕組みを理解して軌道をコントロールすれば、効果を上がってくるはずです。

押し上げる動作?

大胸筋の上部は斜め上に押し上げる動作で使われると解説されるのが一般的です。

バレーボールのトスのようなイメージがちょうどいいかもしれません。

そのために角度をつけるのが有効ということはある程度知られてきていますが、効果を高めるためには更なる工夫が必要です。

インクラインってやつね!

内転?屈曲?

関節の動作つまり解剖学的な理解を深めることが、トレーニング効果を高める上で非常に重要です。

解剖学というと仰々しいですが、中身は簡単なので安心してください。

大胸筋の上部は肩関節の屈曲、水平内転、内旋の3つの動作に関与します。

・屈曲:腕を縦に振り上げる動作

・水平内転:肩の高さで広げた腕を胸の前で閉じる動作

・内旋:小さく前ならえの姿勢で手のひらをお腹に当てるような、肩の回転動作

中でも屈曲の動作は大胸筋の中で上部に特有で強く作用します。

だからベンチの背当てに傾斜をつけて斜め上に押し上げるような形を作るのが有効なのです

斜めがベスト

大胸筋の上部が関係する動作は水平方向と垂直方向がありました。

解剖学的な分類でいえば3つに分けられますが、大胸筋の上部という1つの筋繊維を主役にした場合は効果的な動作が1つになります。

それが腕を斜めに寄せ上げる動作です。

顔の前に向かって腕を斜めに振り上げる動作は大胸筋の上部の筋繊維の走行方向とも一致します。

腕を真っ直ぐ縦に振り上げる屈曲の動作の中心は三角筋の前部です。

なので大胸筋に効かせたいのに三角筋に効いてしまうという人も結構います。

しかし斜めの動作なら三角筋の関与しにくい水平方向の動作も入るので、大胸筋の上部を中心にすることが可能です。

上部は発達しにくい

イマイチ効果が出てない気がするんだよなぁ…

「鎖骨の近くが貧相だから」と既に上部のトレーニングを取り入れている人も多いはず。

それでも発達しないと悩む人も多いですが、鎖骨近くは特に発達しにくいので仕方ありません。

鎖骨近くは大胸筋上部の筋繊維の起始に当たります。

起始(と停止)に近付くほど筋繊維は細くなるので、太くなっても効果が見えにくいです。

また停止は上腕骨の1点に集中していますが、起始は鎖骨に沿って広がっています。

つまり密度が違うので、相対的に発達が足りないように見えやすいということ。

ただしっかりと効果的に刺激を入れることができれば確実に発達していくので根気よく続けていきましょう。

つきにくいってことは周りと差をつけるポイントだよ!

大胸筋の上部を鍛えるトレーニングメニュー

最後に大胸筋の上部を鍛えるための筋トレ種目を紹介していきます。

可動域をなるべくフルで使い、収縮も高めるようストレッチ種目とコントラクト種目が中心です。

ストレッチやコントラクトなど筋トレ種目のPOFが分からないという方はこちら!

ジムでトレーニングする場合と自宅でトレーニングする場合、そして効かせるテクニックも解説します。

解説動画もついてるよ!

ジムトレーニング

ピンポイントかつ大きい重量で効果的に負荷を与えることができるので、基本的にはジムをオススメします。

1.ローケーブルクロスオーバー

ケーブルマシンを使ったトレーニングは代表的な大胸筋のコントラクト種目です。

ロー(アンダー)ケーブルクロスオーバーは下から上にケーブルを引き上げるトレーニング。

起始部分まで収縮したポイントで負荷が最大になるので、上部の盛り上がりを作るのに不可欠。

そして何より大胸筋の上部に効果的な斜めの軌道が作りやすい種目です。

ローケーブルクロスオーバーのやり方

【準備】

① ケーブルマシンのプーリーをくらいの高さにセットする。

② ベンチプレスとは逆に肩甲骨を開いて肩を丸めた姿勢をとる。
(上腕骨寄りに効かせたい場合はベンチと同じく胸を張る) 

【動作】

③ 肘を軽く曲げてグリップを握り、顔に向かって弧を描きながら引き上げる

④ 顔の正面でXポーズをするように手をクロスする

⑤ ケーブルの引きに抵抗しながらボトムポジションまで下ろす。
(負荷が抜ける前に動作を切り返す)

⑥ 繰り返し

斜めの軌道を意識することで、三角筋の前部よりも大胸筋の上部に負荷を集中させられます。

ただ肘を曲げたベントスタイルなので、引くことばかりに意識が偏ると上腕二頭筋の屈曲に頼ってしまいます。

グリップを握る手は拳を立てたハンマーグリップ逆ハの字にしてアームカール動作を予防しましょう。

そしてトップでは手首を内に捻り(内旋させて)親指から近付けていくと、起始近くの収縮が強くなります。

トップポジションまでしっかり引き上げて収縮を強くすることが目的なので、負荷を上げ過ぎないこと。

2.インクラインダンベルフライ

ダンベルを使ったフライ種目は大胸筋が大きく引き伸ばされるストレッチ種目。

インクラインは頭が上になる斜めの姿勢のこと!

ストレッチ種目はどちらかと言うと上腕骨寄りを中心に強く刺激する種目ですが、挙げ方次第で収縮もさせられます。

インクラインダンベルフライのやり方

【準備】

① アジャスタブルベンチを30~40°くらいにセットする。
(下にずり落ちないように座面の角度も上げておく)

② 肘を軽く曲げてダンベルを持ち、逆ハの字にして両腕を下ろす。
(脇は直角ではなく45°未満と狭め)

【動作】

③ ダンベルをトップに向かって挙げながら、ハの字にしていく(内旋)。

④ 下ろす時は反対に逆ハの字を作りながらボトムまで下ろす。
(負荷が抜ける前に動作を切り返す)

⑤ 繰り返し

フライをするときもケーブルクロスと同様に胸の前で親指を合わせるよう斜めに挙げましょう。

肩と水平のポジション(脇が90°)でフライ動作をしている人を多く見かけますが、この軌道では大胸筋の上部には効きません

三角筋の前部に負荷が逃げるだけでなく、肩関節をケガするリスクも高いので注意してください。

軽く脇を開いた姿勢からスタートして胸の前に挙げるのがベストです。

動画も分かりやすいので、ぜひ参考にしてください。上部は前半部分です。

ダンベルで行う場合は負荷を高めやすいプレスも有効です。

その場合は逆ハの字のアンダーグリップ(逆手)で行いましょう。その方が上部に効かせやすいです。

通常の順手でのプレスの場合は親指寄りに負荷を乗せないと上腕三頭筋に負荷が逃げてしまいます。

しかし逆手の場合は逆に小指側に負荷を乗せるようにした方が効果的です。

動画でも解説されていますが、トップでの内旋は効かせ方に慣れないと負荷が分散してしまいます。

つまりある程度筋肉がつくまでは逆手のままでOK!

3.ペックフライ

ペックフライはバタフライマシンとも言われ、恐らくどのジムにも置いてあるはずの器具です。

通常は大胸筋の中部を鍛えるために使うマシンですが、工夫次第で大胸筋の上部に効かせることもできます。

ペックフライのやり方

【準備】

① パッドやグリップが肩のラインより低い位置にくるようシートの高さを調節する

② シートに深く腰掛け前傾し、背中はシートにつけない

【動作】

③ 親指や人差し指よりも小指側に強く力をかけてフライ動作を行う

④ ゆっくりと戻す
(負荷が抜ける前に動作を切り返す)

⑤ 繰り返し

身体を前に倒してバタフライ動作を行うことで、斜めに寄せ挙げる動作に近くできます。

ケーブルマシンはそれなりに器具が充実したジムにしかないですが、どこでもあるペックフライマシンで代用可能。

軌道を安定させるための細かい筋肉が働きにくいですが、逆に言えば大胸筋の刺激に集中しやすいとも言えます。

ケーブルやダンベルで効果を実感しにくいという人は試しにペックフライもやってみてください。

4.インクラインチェストプレス

インクラインのチェストプレスマシンがあるジムは少ないかもしれません。

ただフラットのチェストプレスマシンはほとんどのジムにおいてあります。自分で角度を調整すれば上部にも効かせられます。

具体的にはペックフライと同じで、シートに深く腰掛けて上体は前傾し、バックレストに背中を付けないようにしましょう。

ただフラットのチェストプレスマシンはまっすぐ前に押し出すようにガイドが設定されているものがほとんど。

これでは大胸筋の上部に効果的な寄せ上げる斜めの軌道で挙げることができません。

インクラインのチェストプレスマシンはこの点も踏まえてガイドの軌道が設定されているので、やはりそちらを使うのがベストです。

自宅トレーニング

自宅でトレーニングを行う場合は基本的に自重種目になるでしょう。

自宅でも比較的リーズナブルに揃えられる器具を使ったトレーニング種目も紹介します。

1.デクラインプッシュアップ

デクラインプッシュアップは足の位置を高くして行う腕立て伏せのことです。

押し出す動作が斜め上方向になるので、大胸筋の上部に効かせることができます。

足を高くして傾斜をキツくするほど負荷は高くなりますが、垂直に近づくと三角筋メインの種目に…。

最高でも45°くらいに抑えるようにしましょう。

どうしても負荷が足りない場合はウェイトベストで加重するのもアリです。

また手首を痛めやすい人は保護するためにリストサポーターやプッシュアップバーを使いましょう。

バランスボールなどに足を乗せて行うバリエーションもあります。

体幹を安定させる筋肉も鍛えられますが、大胸筋に集中したければ安定した机や椅子がオススメです。

メリットはコストがかからないこと。

デメリットは大胸筋の上部に効果的な斜めの軌道ができないことです。

2.ローチューブクロスオーバー

自宅でもトレーニングチューブさえ買えばケーブルトレーニングに近い刺激を与えることができます。

チューブのストッパーをドアの下に挟むだけです。

動作の軌道はケーブルマシンで行うロー(アンダ)クロスオーバーと同じ。

想像以上に安く、負荷の調整もチューブの本数を変えるだけでOKなのでかなり便利な筋トレアイテムです。

強度別のチューブ5本 ハンドルやストッパー付属の11点セット

メリットは安いこと。

デメリットは負荷のかかり方が均一ではないことと、サイドから斜めの軌道を実現するためには2セット必要なことです。

まとめ

大胸筋の厚みを出すための上部のトレーニングについて解説しました。

中部や下部はベンチプレスだけでもある程度まで鍛えられますが、全体のバランスは悪くなってしまいます。

理想的な胸板を作るためには上部のトレーニング種目も欠かせません。

大胸筋の上部の筋繊維の走行方向と同じく斜めに引き上げる軌道が効果的です。

バーベルやプッシュアップでも効果がないわけではありませんが、両手の位置が固定されてしまいます。

やはり両手を独立して動かせるダンベルやケーブルを使ったトレーニングがベストでしょう。

発達しにくい分、結果を急いで負荷を高く設定しがちですが、重要なのはフォームです。

周囲に大きな筋肉が多く、軌道がブレると他の部位に負荷が逃げてしまいます

負荷は軌道と効かせを維持できるギリギリの重量を狙いましょう。

環境に合わせてトレーニング種目を選んで、重心の高い厚みのある理想的な胸板を仕上げてください!

てなとこで。