取れない疲労・倦怠感|原因は腸にあるかも【腸内環境と疲れの関係】

腸と全身の健康の関係についての認識は広まりつつあります。

そんな中で多くの現代人が悩むのが原因不明の倦怠感

もちろん睡眠不足や過度に運動したりすれば疲労を感じるのも当然。

しかしそういう心当たりがないにも関わらず何となく怠い、ビタミン剤や栄養剤でも寝ても疲れが取れないというのは問題です。

そんな一見すると原因不明の疲労感・倦怠感に腸内環境の悪化が関わっている可能性があります。

このページでわかること

・疲労感や倦怠感の原因になる内臓の不調

・腸内環境の悪化と内臓の不調の関係

・睡眠の質と腸内環境の関係

疲労を回復する臓器の不調

日中活動してれば誰しも少なからず疲労は蓄積します。

しかし疲労回復を担う臓器がしっかり活動していれば、その疲労や倦怠感は解消されるはずです。

一見すると原因不明に見える疲労感・倦怠感も実はそれらの臓器が不調をきたしてる初期症状の現れの可能性があります。

それに関係する臓器というのが肝臓腎臓です。

肝臓と腎臓はどちらも体内で発生した有毒物質を無害化するろ過・デトックス器官

この2つの器官の機能が低下するということは、毒素が無害化されずに全身を巡ってしまうってこと。

腎機能不全では尿毒症などが典型的で、この初期症状がまさに慢性的な疲労感や倦怠感です。

さらに肝臓は吸収された栄養素を代謝(身体が使える形に変換)し、全身に届けるエネルギー産生器官でもあります。

この活動のエネルギー生成が上手くいかなくなることも疲労感の原因の1つです。

慢性疲労症候群(CFS)と腸内環境

現代人の疲労感は慢性疲労症候群(CFS)という病名がついているほど深刻なもの。

そしてこれに腸内環境(フローラ)が関係している可能性が指摘されています。

慢性疲労症候群の患者はリポポリサッカライド(LPS)など腸管由来の毒素が血中から検出されます。

これは普通なら検出されるはずのないものだよ

腸内フローラの乱れが起きてることも確認されていて、何か関係があると考えられます。

ちなみに具体的には本来2番手のはずのバクテロイデテス門の菌が過剰な腸内フローラになっています。

さらに慢性疲労症候群は風邪やウイルス感染などをきっかけに発症する例が多く、免疫機能との関係も指摘されています。

詳しくは別のページで解説しますが、腸管は人体最大の免疫器官であり、この点からも腸内環境が疲労感に関係していそうです。

慢性的な疲労の正体は肝臓や腎臓の機能低下であり、そこに腸内環境の悪化が観察されるため、密接な関連があると言えます。

肝臓・腎臓と腸内環境の関係は?

体内の解毒器官である肝臓と腎臓の機能低下と腸内環境の悪化にはどのような関係があるのでしょう?

原因は大きく2つあります。それが毒素が多量に作られることとリーキーガット症候群の発症です。

悪玉菌の増加

腸内環境の悪化とは主に腸内細菌のバランスが崩れることを言います。

本来は善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7の比が理想的なバランスです。

しかしこのバランスが様々な要因で崩れ、悪玉菌が増殖すると硫化水素やアンモニア、インドールなどが過剰に作られます。

つまり悪玉菌が腸内で増殖すると肝臓・腎臓の仕事が増え、オーバーワークから機能低下に陥る可能性があるのです。

腸内細菌のバランスを崩す悪い生活習慣については別のページでまとめてるよ

リーキーガット症候群

腸内細菌のバランスが崩れることの問題は有毒ガスの発生にとどまりません。

腸内の善玉菌は食物繊維などを食べ(炭水化物を発酵し)、短鎖脂肪酸という人間の使えるエネルギーに変換します。

この短鎖脂肪酸の役割についても詳しくは別のページで解説しますが、その1つが粘膜生成のコントロールです。

粘膜はバリアであり、かつ腸管の細胞同士を密着させるタイトジャンクションという継目の役割も果たします。

腸内フローラが乱れ、善玉菌が減ると短鎖脂肪酸の生成が減り、腸の粘膜が薄くなってしまいます。

すると本来通しちゃいけないはず未消化の食べ物や腸内細菌まで体内に入ってきてしまうのです。

これをリーキーガット症候群、つまり「漏れる腸」を作ってしまいます。

体内に侵入するモノの中には慢性疲労症候群のところでも登場したLPSなども含まれ、全身で炎症を起こします。

この炎症が過剰になると正常な細胞や臓器にまで戦火が及び、それを破壊してしまうのです。

こうして炎症性サイトカインなどの影響で肝臓や腎臓が外側からも攻撃されることが機能低下、疲労感に繋がるということ。

副腎疲労にも注意が必要

副腎と言えばストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌でよく知られた器官です。

まさにこのコルチゾールも疲労や倦怠感に関係しています。

よく勘違いされていますが、コルチゾール自体がストレスを生み出すわけじゃありません

ストレスを感じた時にそのダメージから身体を守るために分泌されるホルモンです。

腸内環境が荒れて腸管で炎症が発生し、リーキーガットのせいでその炎症が全身に広がるとコルチゾールは多量に分泌されます。

コルチゾールには血圧を上げる効果があるので、一時的にはむしろ元気が出てきますが、言ってしまえば空元気です。

ただエネルギーを作り出そうと筋肉を分解するため線維筋痛症を発症したり、不眠やそこから鬱に発展することもあります。

コルチゾールは起床を促すホルモンでもあるからね

そんなコルチゾールの多量分泌は副腎を疲労させ、ゆくゆくはコルチゾールの分泌が起きにくくなってしまいます。

言ってしまえば麻薬切れの状態。そこで一気に炎症の影響を自覚して、大きな疲労や倦怠感が生じるという仕組みです。

さらに重症化すると副腎不全となり、嘔吐や低血圧、意識障害などを発症するリスクがあります。

寝ても疲れが取れないのも腸のせい?

睡眠時間をしっかり取っていても起きぬけに怠さを感じていつまでもベッドでグダグダしてしまう。

そんな経験は現代人なら誰しも経験があることでしょう。

睡眠は時間よりも質が大事だってことはもはや常識になりつつあり、時間が長くても質が低ければ疲れは残ってしまいます。

睡眠の質を左右する要因は様々ですが、これにも腸内環境が関わっている可能性があるのです。

腸は短鎖脂肪酸やビタミンだけでなくホルモンの生成まで担っています。そこで重要なのがセロトニン

幸せホルモンなどと呼ばれることもありますが、実は睡眠の質にも大きく関わるホルモンです。

セロトニンは分泌されると夜に向けて徐々にメラトニンというホルモンに変わりますが、このメラトニンが睡眠の質を左右します。

つまり腸内環境が乱れ、セロトニンの生成が不十分になると夜間にメラトニンが足りず、睡眠の質が低下する可能性があるということ。

そして質の良い睡眠でリラックスし、副交感神経を優位にすることが腸を含む消化管の活性化には不可欠

セロトニン不足を通じて睡眠の質が悪化することは、腸内環境の悪化に繋がるという悪循環を生んでしまうのです。

まとめ

腸内環境の悪化と慢性的な疲労感や倦怠感との関係について解説しました。

肝臓や腎臓、副腎の機能低下を原因とする倦怠感の場合、重症化の前の初期症状として現れています。

それらの器官の機能低下の原因が腸内環境の悪化と、それに伴う毒素の漏出の可能性があるということです。

慢性疲労や倦怠感も十分しんどいですが、それを放っておくとより重篤な症状をきたす可能性もあります。

腸内環境が原因の場合、倦怠感以外にも全身に様々な症状が出ているはず。

腸内フローラの乱れを作る悪しき生活習慣についてチェックし、当てはまる項目が多いなら対策が必要です。

これらの症状がプロバイオティクスやプレバイオティクスの摂取で改善したという研究もあるのでそこから始めてみるのもアリ。

詳しくは別のページで解説してるので、そちらも併せて読んでみてください。

プロバイオティクスについて

プレバイオティクスについて

てなとこで。