4つの簡単な疲労対策|やるかどうかで筋トレ効果が変わる

筋トレを始めてから身体のだるさが抜けないような…

ぼくもハードにトレーニングした翌日はベッドに背中が縫い付けられてるような感覚に陥ります。
疲労感を抱えてぐったりしてるのは単純にそれだけでも辛いですが、問題はそれだけに止まりません。
何と筋トレの効果にも大きく影響することになります。

このページでは、筋トレ疲れを翌日以降になるべく残さないように、トレーニング当日にできる疲労の対処法について解説します。

このページで分かること

・疲労回復の重要性
・疲労を回復する効果的な食べ物
・その他の疲労回復テクニック

1 疲労回復の重要性

トッププロともなれば、1日の練習量の限界には誰もが当然到達するはずで、そこでパフォーマンスに差がつくことはありません。

しかし回復が速く、常に100%のコンディションで練習できる選手と、回復が半端で90%のコンディションでしか練習できない選手とでは、翌日以降の練習量やその効果に少しずつ差が出てきます。
こうした小さな積み重ねが最終的にはパフォーマンスの圧倒的な差に繋がってしまうのです。

トッププロを目指そうと筋トレしてる人ばかりではないと思いますが、回復が不十分なままではケガのリスクが伴います。

そもそもぼくは筋トレのベストな頻度はパフォーマンスが万全な状態まで回復してるかどうかで判断すべきという考えです。
頻度を無暗に上げてもパフォーマンスが中途半端で単に疲れるだけで、筋肥大を起こすのに十分な負荷を筋肉には与えられません。
筋トレ頻度が下がって筋肉が落ちる心配をする人は多いですが、頻度を上げるには回復が不可欠ということです。

2 疲労回復に効果的な食事

ここからは疲労を回復するための具体的な対策を紹介していきます。
まずはトレーニングをする上で欠かせない栄養摂取の観点です。

サプリメントは非常に便利ですが、名前のとおりあくまでも補助。リアルフードが基本になります。
特定の栄養素に絞って化学的に合成された補助食品の吸収率には疑問が呈されており、リアルフードからの栄養摂取には未だに及びません。

ジム通いは仕事や授業終わりの夜であることが多く、ダイエットの観点からも夜遅い時間に食事はできないと、プロテインなどのサプリメントで終わらせてしまう方も少なくないと思います。
就寝時間の2~3時間前までに食事を済ませれば、睡眠やダイエットにも影響を及ぼさないので、軽くでも食事を摂るようにしましょう

トレーニーにとって基本中の基本であるタンパク質は省略して、その他の栄養素を紹介していきます。
具体的には以下の3つです。

①糖質 ②カフェイン ③炭酸水

2-1 糖質

近年のダイエットの主流は糖質制限ですが、過度な糖質制限が疲労感に繋がっている可能性があります。
人体の主なガソリンは、糖質から生成されるATP(アデノシン三リン酸)という物質です。
そのため糖質が少ないとATPの生成量が不足し、パワーが発揮しにくくなってしまいます

このことをまざまざと実感させられるのが、ケトジェニックダイエットです。
ローカーボを実践したことがある人は分かると思いますが、全身がとても重くなり、階段を上るのも怠いといった状態になります。

筋トレ後の筋肉を修復し、合成を高めるのにもATPを大量に消費するため、糖質は筋トレには欠かせない栄養素です。
ただし糖質の摂り過ぎが健康面に悪影響を及ぼすのも事実であり、上手く代謝されなければ適量でも余ってしまいます。
糖代謝を促進する方法については別のページで解説するので、参考にしてください。

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2-2 カフェイン

意外なことにカフェインにも疲労回復の効果があると言われています。
覚醒作用もあり、トレーニングの集中力を高めるのに有効なだけでなく、脂肪の代謝を促進する作用もあるので、減量にも効果的とトレーニーの心強い味方です。

ただし適量の摂取に留めることが前提で、過剰に摂取してしまうと、効果が切れた時に大きな疲労感に襲われます。
また言わずもがなですが、夜間のカフェイン摂取は睡眠の質にも影響するので摂取するなら日中です。

カフェインが覚醒作用を持つメカニズムやいつまでに摂取を止めるべきなのかといったことについてはこちらのページで解説しています。

2-3 炭酸水

これまたあまり知られていませんが、炭酸水にも疲労回復に効果があります。

炭酸水のシュワシュワの正体である炭酸ガスは、体内で二酸化炭素になって血中に取り込まれます。
血中に二酸化炭素が増えるということは、そのぶん酸素濃度が低下するということです。
酸素濃度が低下した状態では全身の正常な機能が損なわれてしまうため、代わりに血管を拡張し血流量を増やすことで対抗します。

その増えた血流によって全身の老廃物の代謝が活発に行われるというメカニズムです。
同時に血流が増えることで各細胞への栄養素の運搬もスムーズになり、より回復や修復が進みやすくなります。

健康のことも考えるなら味のついてないただの炭酸水がオススメ

3 その他の疲労回復テクニック

ここからは食事以外の疲労回復に効果的な対策を紹介します。
具体的には以下の3点です。

①アクティブレスト ②入浴 ③睡眠

3-1 アクティブレスト

疲労回復には休息が一番という考え方が一般的です。
しかし実際には全く動かないよりも軽く動かした方が回復が速くなるという理論があります。
これがアクティブレストという考え方です。

軽い運動で筋肉を動かして全身の血行を促進することで、リンパに溜まった疲労物質の排出を促すことができ、これが疲労回復に繋がります。
クールダウンとして最後に軽めのストレッチを入れることが有効です。

運動後は反動などを使わずじっくり伸ばす静的ストレッチが基本ですが、アクティブレストの観点ではウォーミングアップで行う運動や動的ストレッチでも効果があります。

トレーニングがオフの日も前日の部位を動かしてストレッチしたり、ジョギングに出掛けて血の巡りを良くするという休み方もしてみましょう。

3-2 ぬるま湯での入浴

ぬるま湯での入浴も疲労回復に効果的です。

体温を上げて全身の血行を良くするためにはシャワー浴では十分ではありません
忙しいとついついシャワーで済ませがちですが、せっかく自宅に湯舟があるなら湯に浸かるようにしましょう。
平日が忙しいなら、週末だけでもやらないよりは全然マシです。

ここで気を付けるべきはお湯の温度
熱いお湯の方が発汗が多くスッキリする上に、血行改善効果も高いように思えますが、これはオススメしません。

熱いお湯は強い刺激になるので神経を興奮させてしまい、疲労を増加させます。
熱い温泉に浸かった夜に泥のように眠れるのは、疲労がピークに達して気絶に近い睡眠になるからです。
あまりに体温を上げ過ぎるとなかなか下がらず、睡眠の質も悪化させることにもなります。

温度は就寝時間との兼ね合いで決めるようにしましょう。
就寝時間まで2時間以上あるなら42度くらい、1時間半以内なら38度くらいがベストです。
もちろん季節・気温によってお風呂から上がった後の体温の下がり方が異なります。
下がりにくい夏はやや低めに、下がりやすい冬はやや高めに設定しても良いでしょう。

38°のお風呂ってびっくりするぐらいぬるいんだよね

3-3 良質な睡眠

疲労の回復を語る上で睡眠は基本中の基本であり、欠かすことは出来ない重要なモノです。
これが十分でなければ他の対策をいくら頑張ったところで大して効果は得られません。
逆に睡眠さえしっかりしていれば、他の対策を多少サボっても疲労に致命的な影響はないと言えます。

誰もが毎日当たり前のように繰り返していることなので、改めて睡眠のことを考えるという人は多くないでしょう。
しかしほとんどの人は適切な睡眠のとり方を知らず、当然ながらそれを実践できていません。

睡眠の重要性は非常に多岐にわたります。
ここでは解説しきれないほどなので詳しくは以下のページを参考にしてください。

まとめ

筋トレの疲労を回復する方法について解説しました。
筋肥大のためには筋トレ、食事、睡眠の3つが基本的な柱になります。
これらを押さえれば、あとは補助的なテクニックです。

とは言え多くの人が1つ目の筋トレばかりを重視して栄養や睡眠をないがしろにしている傾向にあります。
ある程度のところまではガムシャラなトレーニングとプロテインだけでどうにかなりますが、それ以上に進むにはこれだけでは不十分です。

プロスポーツと同じで、コンディション・パフォーマンスをベストな状態に持っていってトレーニングに臨むという姿勢が必要になってきます。
もし進歩が感じられなくなったという人は回復の局面を見直してみてください。
てなとこで。

追い込むことばかり(動)に意識がいきがち。
でも休息と回復(静)を疎かにしてたら効果は思うように上がらない