トレーニングメニューの組み方の基本|分割法とは
ジムに行ったはいいけど器具がありすぎて何から手をつけていいやら…
片っ端からやるのはオススメしないよ。
ちゃんとメニューを組もう!
トレーニングメニューの組み立ては、目的やライフサイクルなど様々な要素を考慮して行うべきものです。
効果が大きく左右される非常に重要なものですが、中級者以上でもここを疎かにしている人が意外と多くいます。
最初は闇雲にトレーニングをしていてもそれなりの効果は得られますが、理論を欠いたトレーニングは遠回り、伸び悩み、ケガのリスクが高くなります。
このページでは効果を最大化するトレーニングメニューの組み立て方の基本について解説します。
トレーニングする部位の選択
トレーニング頻度を割り出したら、今度は鍛えたい部位を考えます。
週当たり何個のトレーニング種目が必要か分かるため、限られた時間の中ですべてを上手く熟すために有効な組み合わせを考えるステップに移ります。
モテを意識しての細マッチョを目指す方であれば、女性が好きな腹筋群や三角筋群を集中的に鍛えることになります。
体を大きくしたい人であれば大胸筋や広背筋などの大きな筋肉を中心に、ヒップアップを目指す女性であれば臀部から脚にかけての筋肉群を中心に鍛えることになるでしょう。
絞らない方が…
理想のスタイルに向けて取捨選択を行うこと自体は否定しません。
ただ身体の動作や機能は全身の筋肉が連動して作用するものなので、特定の筋肉一点に集中した過度にアンバランスな鍛え方は効果が出にくいです。
スポーツなどの場面で効率的でない、いわゆる「見せ筋」になってしまうだけでなく、メインの筋肉の発達も止まる可能性があります。
特定の筋肉を鍛えるトレーニング種目であっても姿勢の固定や踏ん張りなどで補助的に多くの筋肉が作用します。
そのトレーニングを疎かにしていると、サポートが弱くなりメインの筋肉もポテンシャルを十分発揮できません。
時間の制約があったとしても、全身の筋肉をバランスよく鍛えるのが一番です。
その中で特に強化したい部位の種目を増やし、多くの時間を割くメニュー構成にしましょう。
トレーニングメニューの作成
トレーニングメニューの組み合わせ方は大きく分けて、全身サーキットトレーニングと分割法トレーニングの2つがあります。
サーキットトレーニングについては別のページで解説します。
ここでは一般的に推奨される分割法トレーニングについて詳しく掘り下げます。
概要は以下の通りです。
分割法トレーニングとは?
鍛えたい部位ごとにトレーニングする日を分ける方法です。
胸・背中・肩・脚や尻・腕という基本的な5つのパーツ分解の組み合わせ方で分割数が決まります。
筋肉の種類は山ほどあるから5分割が最大とも限らないよね…?
何分割にするかは鍛えたい部位の数と1週間当たりのトレーニング日数により決まりますが、分割数が少ないほど1回に行う種目も増え時間が長くなります。
長時間トレーニングの問題についてはこちらのページをご覧ください。
また部位の組み合わせ方は好きなものを選べばいいわけではなく、補助的に作用する部位同士は同じ日に行い、双方のトレーニングに影響を出さない工夫が必要です。
闇雲に細分化すると関係を調整するのが大変になるよ
以下、代表的な分割の組み合わせを紹介します。
参考の種目は後半に記載しています。
2分割
2分割トレーニングの場合、分け方のバリエーションが色々あります。
ただどのパターンを見ても1回のトレーニングで扱う範囲が広すぎるため分割としては不十分で、実質的にはサーキットトレーニングに近い印象です。
上半身と下半身
・胸、肩、背中、腕、腹
・上腿、下腿、尻
身体の前面と背面
・胸、三角筋(前・中)、上腕二頭筋、腹筋、大腿四頭筋
・背中、三角筋(後)、上腕三頭筋、尻、ハムストリングス、腓腹筋
補助作用を考慮した分類
・胸、肩(前・中)、上腕三頭筋
・背中、肩(後)、上腕二頭筋、腹、下半身
プル種目とプッシュ種目
身体の中心に向かう動作と離れる動作とで分けたパターンです。
・ラットプルダウン、デッドリフト、アームカールなど
・ベンチプレス、スクワット、ショルダープレスなど
これは実質的に表面と背面の分割と同じかな
3分割
ジム通いの日数から考えて、サラリーマントレーニーに現実的な分割方法と言えます。
一番高重量を扱うトレーニングを中心に、その動作で補助的に作用する筋肉をセットにするメニュー構成です。
中心にするのは…
胸ならベンチプレス、背中ならラットプル、下半身ならスクワット
①胸中心の日
胸、肩(前部、中部)、上腕三頭筋
②背中中心の日
背中、肩(後部)、上腕二頭筋
③下半身中心の日
上腿、下腿、尻
腹筋は随時入れる。
肩はまとめて胸中心の日でもよい。
4分割
メニュー構成の基本は3分割と同じです。
肩筋群(三角筋)は前・中・後部の3つの部位に分かれます。
範囲は狭いですが追い込むとなるとそれなりに時間を要するので、分離して4分割目にしています。
肩に限らず、重点的に鍛えたい部位を分離するのもアリです。
ただし補助筋の回復が遅れると主要筋のトレーニングに影響するため、位置関係には注意が必要です。
肩は胸トレーニングに関与が大きいから直前はNG!
①胸中心の日
胸(ベンチプレスほか)、上腕三頭筋(ディップスほか)
②肩の日
前部(フロントレイズほか)、中部(サイドレイズほか)、後部(リアレイズほか)
③背中中心の日
背中(ラットプルダウンほか)、上腕二頭筋(アームカールほか)
④下半身の日
上腿(レッグエクステンションほか)、下腿(カーフレイズほか)、尻(ヒップスラストほか)
腹(シットアップほか)は随時入れる
補足と注意点
腹筋群(特に腹直筋)は回復が早く、また様々なトレーニング動作に関与するため、個別にトレーニングしなくてもよいというスタンスです。
わかりやすくバキバキ感が出る部位なので個別に鍛えるのもいいと思います。
分割は3つまでなら1週間で2周まわすことができるので、1つの部位のトレーニングを週2回できます。
ただ毎日ジムに行けたとしても、パフォーマンス下がるから詰め込むのはオススメしないよ
また上記の例はあくまで全身を隈なく鍛える想定での分割なので、部位を絞る場合はもう少し余裕ができるでしょう。
アンバランスも気持ち悪いけど、バランス信仰が強すぎるのもなんかね…
カタボリックを警戒するトレーニーは多いですが、筋肉が落ち始めるまでは思った以上に時間がかかります。
その説についてはトレーニング頻度のページで詳しく解説してるので、そちらも併せてご覧ください。
まとめ
トレーニングメニューの組み方の基本について説明してきました。
1つの種目を必要セット数こなしてから次の部位や種目に移るという一般的な行程を前提にした組み合わせのみ紹介しています。
他にも様々な分割の方法があるので、ジムのインターバル中に他の人を観察して、組み合わせの趣旨を推測しながら勉強するのもオススメです。
上級者に見えて意外と理論を欠いている人が結構いることにも気付きます。
ぼくは最低3分割をオススメしてるよ!
分割が増えると対象部位が少なく物足りないと思うかもしれませんが、インターバルを含め1種目8回5セットもやるとそれなりの時間がかかるからです。
ジムに週3回以上は難しいなぁ…
そんなあなたに朗報!
筋肉が落ちるまでには時間がかかるので1週間に全てを詰め込む必要はありません。
落としたくない弱点部位や集中的に強化・肥大させたい部位のみ週2回にするという方法もあります。
詳しくはトレーニング頻度についてのページをご覧ください。
てなとこで。
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