正しいダイエットの始め方|スモールステップ【みんな間違える】

ダイエットを始める人

正しい方法を知らずに思い付きと勘に頼って始める人が多いせいで、ダイエットの成功率は3%程度と、ある意味で驚異的な数字になっています。
多くの人がダイエットに失敗してしまう原因についてはこちらのページを参考にしてください。

ここではモチベーションが高過ぎることがダイエット失敗の原因であると解説しました。

とは言えモチベーションを抑えようにもどうしたら良いか分かりません。
思考を止めることはよほど訓練された修行僧でもない限り難しいからです。

思考を変えるには具体的な行動を起こすことが最も簡単な対策になります。
モチベーションの高さの問題に関してはダイエットの入口さえクリアすればOKです。
そこでこのページではダイエットの正しい始め方について解説します。

このページでわかること

・ダイエットが続かない理由
・正しいダイエットの始め方

1 脳は新しいことを嫌がる

最初はダイエットのモチベーションが高かったはずなのに、気付いたら全くやる気が無くなっているという経験は1度や2度には止まらないと思います。
何故ダイエットが続かないかと言えば、それは脳が全力でダイエットを止めようとしてくるからです。

人間の身体にはホメオスタシス(恒常性)というものがあり、脳も含めて身体は標準を保とうとします。
脳は「いつも通り」が大好きで、「異質なもの」「普段と違う」と判断したものは止めさせようとするわけです。

1-1 脳に止められてしまうものとは?

どんなものが脳に嫌われちゃうの?

脳が「異質なもの」と判断する対象は脳を疲れさせるもの、脳科学的に言えば認知リソース(ウィルパワー)を消耗するものです。

脳では前頭葉が日常の判断や不安などあらゆる思考の処理を一手に担っています。
この思考や判断などを行うために使われる脳の体力こそが認知リソースです。

脳は人体の中でも消費エネルギーがかなり上位の方なので、なるべく省エネに活動して余計なエネルギーを食わないようにしています。
つまり脳に負担をかけないような行動でない限り、いずれ追い出されてしまうということです。

因みにストレスなどの感情の処理も認知リソースを消耗します。
よくあるストレスをキッカケにしたダイエットの挫折は、ストレスによる認知リソースの消耗によってダイエットに割くリソースが不足した結果です。

1-2 認知リソースを節約する方法

認知リソースを圧迫しないダイエットをしよう!

不安やストレスだけでなく仕事や通勤、ジムワークに読書など日常で様々なことを両立していますが、実は全ての活動で認知リソースを消費しているわけではありません。
日常で繰り返す行動や思考は小脳に記録され、前頭葉を使わずに自動操縦で処理されているからです。

確かに歯磨きとか家のカギ閉めとかあんま頭使ってる感じしないもんね

このように小脳に記憶された行動というのは身近な言葉で習慣と言われています。
日常的に繰り返す行動にいちいち思考を挟んでいては効率が悪いため、記憶して自動操縦にしてしまうわけです。

ここでも脳の省エネモードが働いてるってわけ

2 習慣化のための方法

つまり習慣として認識されるレベルまで行動を繰り返せれば良いわけです。
そして当たり前の行動になる(自己組織化)までに気を付けるべきことはただ1つ。それは脳のセンサーに引っかからないことです。

ここでは以下の2つのキーワードを使ってこの方法を解説していきます。

①エラーレスラーニング ②スモールステップ

2-1 失敗すると脳のセンサーが反応

モチベーションが高さがダイエットに逆効果なのは、行動が大きすぎて脳のセンサーに引っ掛かってしまうからです。
運動するにしても食事量を減らすにしても「もっとやれるけど?こんなんでいいの?」と思うくらい、そのくらいの余力があるところから始めるのがポイントになります。

10回腕立てするとかご飯を10g減らすとかね

タスクの小さくする理由は失敗のリスクを低減することです。
さほど負担にならないタスクでも失敗するとそれが強く脳を刺激してしまいます。
その記憶が恐れを増幅させ消極的になってしまうため、失敗のないように進めるのも非常に重要なことです。
この考え方をエラーレスラーニングと言います。

もう1つ作業に取り掛かりやすくなるというメリットもあります。
やる気が出るのを待つ人は多いですが、実はやる気はやらないと出てこないのです。
この性質を作業性興奮と言います。

2-2 慣れもNG

脳はなかなか贅沢者で、いつもと違い過ぎるのは疲れるが、いつもと同じ過ぎても飽きてしまうという性質があります。
いつまでも同じ雑魚敵しか出てこないRPGを続けたいと思わないのと同じです。

そこで生活の一部として当たり前になってきたら、少しずつその水準を上げていきます。
これがダイエットを習慣化するカギになるスモールステップです。
ダイエット活動が日常に溶け込んでからゆっくり目標に近づけていくだけです。

ここで水準を大幅に上げてしまうと自己組織化に黄色信号が点滅してしまいます。
結果を急ぐと急激に水準を上げたいマインドが出てきてしまいますが、焦らないことが重要です。
あくまでゆっくりと、歩幅を小さく進めていきましょう。

そうしてスモールステップを繰り返していくうちに気付いたら目標の水準まで到達しています。
習慣化されているため続ける苦痛もなくなっているというわけです。

まとめ

ダイエットの始め方について解説しました。
ダイエットが続かないのは大きな異物を一気に取り入れることに脳が強く抵抗するからです。
そのため最大の敵である自らの脳を味方にするために、少しずつ習慣にしていくことを目指します。

モチベーションが高い内は抵抗感が強いかもしれませんが、こんなもんで良いのかというレベルから始めましょう。
行動が当たり前になるに従って今度は少しずつ水準を上げていきます。
そして自分が目指す水準が当たり前になったら晴れて新しい習慣の完成です。

小さいことから始めてコツコツと、徐々に水準を上げていく。
ただそれだけね!

最初から飛ばさないことが大事!

どれくらいの期間で習慣になるのかについて気になる人もいると思いますが、実はこれに明確な答えはありません。
タスクの難易度はもちろん、それに対する本人の主観的な負担感の問題があるからです。

ただ目安として最低でも4週間、長いものだと半年というデータがあるので、そこまで続けることを目指しましょう。
てなとこで。