筋トレと肝機能の関係|プロテインの影響はある?

プロテインは肝臓に悪いって聞くけどホント?

このページを見ている方の多くが普段からトレーニングに励み、プロテインを常飲しているトレーニーだと思います。
そして健康診断等で肝臓の数値の高さを指摘されて心配になったのではないでしょうか?

医者にも言われるくらいだから不安になるよね…

かく言うぼく自身も健康診断では毎回肝臓の数値の高さを指摘されています。
ボディメイクの観点からアルコールは飲まないので、この要因としてまず浮かんだのがプロテインです。
健康そのものだと思っていた自分がまさか健康診断で異常を指摘されるとは思ってなかったため、どれほどの関係があるのか必死で調べました。
結論から言うと肝機能に筋トレやプロテインは影響します。

このページでは筋トレ・プロテインが肝臓に及ぼす影響について解説します。

肝臓とは

肝臓は右わき腹に位置する人体の中で最も大きな臓器です。

肝臓といえばアルコールの分解というイメージが強い方が多いと思いますが、アルコールのほか、アンモニアなど体内で発生した各種の有毒物質の分解を行う解毒作用があります。

そのほか、エネルギーの生成・貯蔵といった代謝作用や、胆汁の生成や脂肪の乳化などの消化に関する役割も担っています。

単にサイズが大きいだけでなく、非常に多様な役割を担っている臓器であり、肝臓の消費エネルギーが基礎代謝の3割を占めるというのも納得です。

肝機能低下で起こる問題

肝機能が低下すると老廃物や毒素が体内で分解されなくなると同時に、摂取した栄養が活動のエネルギーに変換されなくなります。
余った糖がそのまま中性脂肪として貯蔵されてしまうため、肝機能の低下は倦怠感肥満の原因です。

症状が悪化して、肝炎肝硬変肝がんとなると肝臓の移植手術が必要になります。
肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれていることは有名ですが、その名のとおり自覚症状がほとんどないまま病状が進行する臓器です。
そのため、以下に挙げたような小さな自覚症状を見逃さないように生活する必要があります。

肝機能低下の兆候

・お酒が美味しくない
・油ものを欲しなくなった
・足の浮腫みが抜けない
 などなど

肝機能低下の原因

肝機能低下の最も大きな要因はアルコールの過剰摂取であると言われています。

そして中高年の方に多いのが高血圧によるもので、高血圧の場合には内臓肥満が併発していることが多く、どちらも肝臓にとって負担です。

そのほか糖尿病からの合併症による脂肪肝というルートもあります。

しかしこういったよく知られた原因だけではないことが最近分かってきています。

肝機能とプロテインの関係

肝臓が解毒するアンモニアはタンパク質の分解過程から生じるため、過剰にタンパク質を摂取した場合には肝臓に負荷がかかります。
そのためプロテインの摂取量が増えることは肝機能の低下の一因になると考えられているのです。

従来は脂肪肝といえばアルコールの過剰摂取が原因と考えられていましたが、最近ではカロリーオーバー・暴食を原因とする非アルコール性脂肪肝もあることが分かってきました。
筋量の増加を目指しているトレーニーは食事・サプリメントで摂取カロリーが多くなるので、そこからも肝機能への影響すると考えられます。

また慢性的なカロリー不足もまた脂肪肝の原因です。
過度にカロリーが少ないとエネルギー代謝を行う肝臓が飢餓を察知して溜め込みを始めます。
これが低栄養性脂肪肝と言われる状態です。
減量や過度なダイエットを続けることで脂肪肝を発症し、肝臓に負担をかけている可能性があります。

トレーニング自体も負担になる

プロテインだけでなく、激しい運動も肝臓に負荷をかけることになります。
肝臓は活動のエネルギーであるATPを生成する役割も担っており、多量のエネルギーを必要とするトレーニングは肝臓の酷使に繋がるからです。

また運動により心拍が上昇すると肝臓を含む消化器系への血液の流量が減少し、機能が一時的に低下した状態になります。
たまに筋トレ中にプロテインを摂取してる人がいますが、機能低下してる肝臓にとってこれはかなりの負担です。

そしてトレーニング後、肝臓は自身の回復とタンパク質から出たアンモニアの解毒に忙しいため、トレーニング後の飲酒も肝臓にはかなりの負担です。
トレーニングをした日は休肝日にして、肝臓の栄養である糖質の補給を優先しましょう。。

まとめ

肝機能と筋トレ・プロテインの関係について解説しました。

何事も適量に抑えることが大切

肝臓は有害物質の解毒とエネルギーの生成を行う器官です。
プロテインは有毒物質の発生を促し、筋トレは多量のエネルギーを必要とするため、いずれも肝臓に大きな負担をかけることになります。

そこに過食、アルコールの摂取などが重なれば肝臓は回復する間もなく疲弊して機能低下を起こしてしまいます。
意外なことにカロリー不足でも脂肪肝を発症してしまうリスクがあるため、過度なダイエットも禁物です。

達成感でお酒が欲しくなるのもわかるけど、最悪の習慣だよ

まずはプロテインの摂取を適量に抑え、トレーニング強度がハードになり過ぎないようにすることが重要です。
またトレーニング後は糖質を適度に補給して肝臓の疲労回復を図り、アルコールなどは摂取しないようにしましょう。

肝機能の一時的な低下という可能性も

健康診断ではAST(GOT)やALT(GPT)という値が肝機能を測る指標として使われます。

このうちAST(GOT)は肝臓だけでなく筋肉中にも含まれる酵素で、激しい運動により筋繊維が破壊された時にも多量に血中に現れます。
数値が高いのがこちらだけであれば、健康診断の前日のトレーニングが影響しているだけとも考えられます。

ただし一方のALT(GPT)は肝臓に含まれますが、筋肉中にはほとんど含まれていません。
つまりこちらの数値が高い場合には肝機能に障害が出ている可能性を疑う必要があります。

ちなみにぼくの場合は採血前のトレーニングが大きな原因だったようで、1回のプロテイン摂取量を調整し、健康診断の前日をオフ日にしたことで数値が劇的に改善しました。
てなとこで。

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