【マンネリ打破】コンパウンドセット法のメリット3つとやり方
トレーニング内容はハードなはずだけどマンネリ気味…
何かいい刺激になる方法ない?
どんなに効果的なトレーニング方法であっても身体はいずれ順応してしまい、筋肥大も起きにくくなってしまいます。
そんなマンネリ状態にあるトレーニーに是非とも取り入れてみて欲しいのがコンパウンドセット法というトレーニング方法です。
もちろんコンパウンドセット法のメリットはマンネリの打破だけではありません。
このページではコンパウンドセット法について詳しく解説します。
・コンパウンドセット法とは何か
・コンパウンドセット法の3つのメリット
・トレーニング種目の組み合わせ方
・コンパウンドセット法を実践する上での注意点
1 コンパウンドセット法とは?
コンパウンドセット法のコンパウンドとは「複数の」という意味で、その名前のとおり複数の種目をまとめて1セットとするトレーニング方法です。
2種目組み合わせることをスーパーセット、3種目組み合わせることをトライセット、4種目以上組み合わせることをジャイアントセットと言います。
コンパウンドセット法のメリットは以下のとおりです。
①筋トレ時間の短縮 ②運動負荷の大きさ ③精神負荷の大きさ
1-1 トレーニング時間が短くなる
コンパウンドセット法の第一のメリットがトレーニング時間の短縮です。
長時間トレーニングの問題は余暇時間を圧迫することだけではなく、カタボリックの進行や集中力の低下などにも及びます。
そのため質・密度の高いトレーニングを短時間で熟すのが理想です。
一般的なトレーニングメニューの場合、だいたい1部位につき3~4種目、それぞれ3~5セット行うことになります。
最大数で考えると合計で20セットです。
毎セット1分半のインターバルを挟むとなると、それだけで約30分にもなります。
しかしコンパウンドセット法なら複数種目を1セットにするので、インターバルの時間を節約できるのです。
2種目を組み合わせるスーパーセットにするだけで、インターバルは15分以上も短縮できることになります。
トータルの時間の短さだけでなく、種目間のインターバルが短くHIIT的な要素が加わるため、減量期にもオススメです。
1-2 運動負荷が高くなる
インターバルを挟まずに多くの種目を続けて行うことのメリットは時間短縮だけではありません。
身体に負荷が連続してかかることになるので、それに対抗するために成長ホルモンなどの筋肉の成長に関わる因子の分泌が活発になります。
また不完全な回復の状態で次の種目に移るため、トレーニングがHIIT(高強度インターバルトレーニング)的な要素を持つことになります。
HIITはアフターバーンと言って運動を終えた後の脂肪燃焼が長く続くので、減量目的にも効果的な方法です。
そしてもう1つが刺激の新鮮さです。
長期間おなじような重量・回数でトレーニングしてると身体が刺激に慣れてしまって変化しなくなってしまいます。
そんな停滞期を脱する刺激の変化の1つとしてもコンパウンドセット法は有効です。
1-3 精神負荷が高くなる
精神面の強化というと何となく根性論的なイメージになってしまいますが、この視点は非常に重要です。
精神と言うよりは脳のトレーニングと言った方が分かりやすいかもしれません。
トレーニングを終える頃には疲労困憊で誰もが「もう身体が動かない」と思っているでしょう。
しかしこの状態で筋肉に電気信号を送るとしっかり筋肉が収縮することを確認した研究が存在します。
つまり筋肉の疲労は未だ限界を迎えていなかったということです。
これは脳がストッパーをかけていることが関係しています。
身体が限界まで活動してしまうと壊れてしまう可能性があるため、限界よりもかなり早い地点で脳が活動を止めるように疲労を感じさせてしまうのです。
コンパウンドセット法のように「辛い」と感じるトレーニングにはこの脳のストッパーが簡単に働かないよう鍛える効果があり、よりトレーニングボリュームを高めることができます。
ホントにキツイから後半トップ画みたいな感じになるよ
2 コンパウンド法のメニューの組み方
1つの筋肉に対して複数の種目を行うのが一般的ですが、組み合わせる種目のセレクトは人によりまちまちです。
ここでは参考までに2つのパターンの種目の組合せの方を紹介します。
①同じ部位の複数種目 ②拮抗筋
2-1 POFをまとめる
1つ目のパターンは同じ部位の複数種目を1つのセットにまとめるという方法です。
例えば上腕二頭筋のトレーニングの場合、POFに基づいた通常であれば以下のようなメニューになります。
①ミッドレンジ種目:バーベルカールを8回5セット
②ストレッチ種目:インクラインカールを8回5セット
③コントラクト種目:ブリーチャーカールを8回5セット
コンパウンドセット法はこれを以下のように組み替えます。
3種目をまとめるので、この場合はトライセット法です。
バーベルカール8回
→インクラインカール8回
→ブリーチャーカール8回
これを1セットとして5セット繰り返します。
このパターンのメリットは同じ部位を連続するので、TUT(筋肉の緊張時間)が長くなることです。
TUTが長くなるほど速筋繊維が動員されやすく、ホルモンなどの分泌も活性化します。
また血管が圧迫により太くなるので、バスキュラリティのアップにも効果的です。
一方で1セットで筋肉が大きく疲労するので、2セット目以降にパフォーマンスが低下しやすい問題があります。
大きな負荷を扱えるはずのミッドレンジ種目を本来より軽い重量または少ないレップ数に設定しなければいけなくなってしまうのです。
2-2 拮抗筋をまとめる
コンパウンドセット法・スーパーセット法については拮抗筋を1セットにまとめる方法というイメージの方が強いでしょう。
中でも上腕二頭筋と上腕三頭筋の組み合わせが代表的です。
バーベルカール8回の直後にフレンチプレスを8回といった感じになります。
拮抗筋を組み合わせるメリットはアクティブレストです。
基本的に拮抗筋は動作中の筋肉と真逆の働きをするので、一方をトレーニングで収縮させている時に程よくストレッチされます。
この軽い運動によって疲労が軽減されるため、他の筋肉との組み合わせより有効なのです。
それぞれの筋肉がしっかり回復する余力があるからパフォーマンスも上がるしね
ただしこの方法にもデメリットはあります。
それは肉体的・精神的な追い込みが不足してしまうことです。
TUTが減少しホルモン分泌が落ちるほか、脳のストッパーを外すトレーニング効果も減少してしまいます。
3 コンパウンドセット法の注意点
コンパウンドセット法にも他のメソッドと同じく取り入れる際には注意点があります。
具体的には以下の2つです。
①過度にやりすぎない ②RMの設定を変更しない
3-1 取り入れすぎない
特に時間短縮を目的にする場合、全ての部位をコンパウンドセットで組むことを考える人もいるかもしれません。
ただ精神的な負荷はメリットでありデメリットでもあります。
筋肉の体力は部位ごとに独立している一方で、精神面(脳)の体力は全身で共有するものです。
全ての部位をコンパウンドセット法にしてしまうと、序盤の種目からかなり精神面(脳)にダメージを与えることになります。
そうなると後半の部位のトレーニングでは肉体的な疲労もそこそこに全く挙げられないなんてことにもなりかねません。
複数の部位をコンパウンドセットにしないこと、その日の分割の中でもできる限り後半の部位・パートに取り入れることをオススメします。
3-2 設定を変えない
1セットで挙上する回数が増えるからと、前半の種目で手を抜いてしまうのもあるあるです。
しかしそれではあまりに安全すぎて精神的な追い込みが不十分になるばかりか、総負荷が減ってしまい筋肥大の効率まで低下してしまいます。
RMに基づいて設定した重量と回数を全ての種目でしっかりこなすこと、これは厳守です。
この点でもいきなりトライセット(3種目)やジャイアントセット(4種目以上)は無理があります。
まずは1部位のスーパーセット(2種目)から始めていきましょう。
さらに身体の追い込みを強めて精神疲労を軽減するためにも比較的低負荷な12~15RMで始めてみるのも良いと思います。
最初は低負荷設定でも十分キツいはず
慣れてきてから中~高負荷のコンパウンドセットに切り替えて、精神的な追い込みを強めていくのが安全かつ効果的な方法です。
まとめ
コンパウンドセット法について解説しました。
中~上級トレーニーは最高重量が伸び悩み始めるため筋トレの刺激の変化に苦労します。
最高重量が伸びないとトレーニングボリュームの観点からも筋肥大は起こりません。
刺激の変化と運動神経の強化を合わせて達成できるコンパウンドセット法は、そんなマンネリ状態からの脱出手段として非常に有効です。
心身ともに負担が大きすぎたり、トレーニングがむしろ非効率になってしまう可能性もあるので、注意点を守って慎重に取り入れましょう。
また精神的な追い込みを伴うトレーニングには、切磋琢磨できるパートナーの存在が大きいです。
たまには人とトレーニングするのもいいですよ!
てなとこで。
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