非線形ピリオダイゼーションのメリット・デメリット【マンデルブロトレーニング】

筋トレはオーバーロードの原理に従って負荷を増やしていくのが基本です。
この一般的な方法は変化の方向が一定なので線形ピリオダイゼーションと言います。
オーバーロードの原理について詳しくは以下のページを参考にしてください。

それに対して最近は非線形ピリオダイゼーションが有力視されつつあります。
非線形ピリオダイゼーションとは簡単に言えば、負荷の変化の方向を一定に定めない方法です。

非線形ピリオダイゼーションの方法はいくつかありますが、最も有名な方法は山本義徳先生のマンデルブロトレーニングです。
この詳しいやり方については以下のページで解説しています。

このページでは、非線形ピリオダイゼーションのメリット、デメリットについて詳しく解説します。

1 非線形ピリオダイゼーションのメリット

非線形ピリオダイゼーションを取り入れるメリット、必要性は以下のとおりです。

①刺激の変化 ②負荷選択の回避

1-1 刺激の変化

筋肥大や筋力のアップは筋トレという刺激に対する防御反応(=ストレス応答)として起きるものです。
そのため同じ刺激では身体がいずれ慣れてしまい、筋肉は発達しなくなります。

継続的に筋肉をつけていくための基本になるのが、このページでも何度か登場してるオーバーロード(漸進性過負荷)の原理です。
扱う負荷を大きくしていけば筋肉に加わる刺激は変化し続けます。

ただ初心者のうちは簡単ですが、中~上級者ともなると負荷を増やすのも簡単なことではありません
そこで非線形ピリオダイゼーションが有効になるのです。

100キロから105キロに上げるだけでも神経使うよね

筋トレの刺激というと負荷の大きさが代表ですが、その他にも筋肥大を促進する成分の分泌を活性化するのも有効な刺激の1つです。
要は身体が刺激を予測できなければ良いので、負荷や回数を上下させて刺激の角度を変えることも非常に有効な手段になります。

1-2 結局のとこ負荷は何が正解?

筋トレに関係する要素の中でも特に議論になるのが、負荷の大きさです。
「負荷は大きい程いい」というのが最も古典的な理解でした。
太くなりやすい速筋は強い負荷に反応して動員されるからという理屈です。

力こそパワーってね!

しかしあまりに過度な負荷は運動神経の強化が優位になる、つまり筋力は強くなるが、筋肉量はさほど増えないことが分かってきました。
そこで今度は低負荷が推奨されるようになったのです。
ただ低負荷に傾斜すると今度はトレーニングボリュームが一向に伸びないという問題が発生します。

その他にも筋肉にかかるストレスの種類の偏りなど様々な問題がありますが重要なのは、どの負荷にも一長一短あり、万能な負荷など存在しないということです。

また複数の負荷を扱うにしてもどれくらいのスパンで切り替えるかという問題もあります。
非線形ピリオダイゼーションは短期スパンで機械的に切り替える手法なので、そうした悩みや偏りを生むリスクもありません。

2 非線形ピリオダイゼーションのデメリット

筋肥大も筋力も満遍なくカバー出来て理想的な方法に思える非線形ピリオダイゼーションにもデメリットはあります。
具体的には以下の2点です。

①ムダな負荷を扱うリスク ②減量に不向き

2-1 効果の無い負荷を扱うことのロス

負荷を固定せず、高負荷から低負荷まで満遍なく扱うのが非線形ピリオダイゼーションのメリットです。
しかしこれはデメリットも生むことになります。

これまた一長一短ってことだね

具体的には効果のない負荷を扱ってしまうリスクがあることです。
個人差はもちろん部位によっても高負荷に反応しやすかったり低負荷に反応しやすかったりします。

これらの試行錯誤や検討をする手間をカットする代わりに、あまり効果のない負荷までカバーする必要があるということです。
試行錯誤にも時間がかかるので一概には言えませんが、筋トレを長く続けるほど積み重ねるロスが大きくなります。

対策としては、非線形ピリオダイゼーションを実践していく過程で、反応しやすい負荷と反応しにくい負荷を部位ごとに見つけていくことが必要です。
あまり反応の良くないフェーズを見付けたらカットしてみましょう。
仮に低負荷に反応しやすいなら、全体のフェーズを高レップ寄りにシフトするのもアリです。

例えば5RM.10RM.15RMを8RM.16RM.20RMにしてみるとかね

2-2 減量中にはあまりオススメできない方法

様々な負荷をローテーションするやり方は減量中にはあまり向きません。
減量中はエネルギーの不足によって筋肉が非常に分解されやすくなっています。
そのため低負荷に逃げずに高負荷を扱い続けるのが基本です。

非線形ピリオダイゼーション、特にマンデルブロトレーニングでは、かなりの低負荷を扱うフェーズがあり、フェーズを分割するほど高負荷を扱う頻度が低くなります。
低負荷トレーニングは体感的にはキツいものの、減量中に筋肉を維持する力は強くありません

肥大しにくいから負荷ごとの効き具合も分かりにくいしね

既に解説したメリットからも分かるとおり、非線形ピリオダイゼーション・マンデルブロトレーニングは増量期にこそ威力を発揮します。
減量中は高頻度で高負荷を扱えるようなメニュー構成にしましょう。

まとめ

非線形ピリオダイゼーション・マンデルブロトレーニングのメリットとデメリットについて解説しました。
簡単に言えば負荷の大きさ・レップ数を上下させるメソッドです。
このメリットは大きく以下の2つです。

①刺激の変化:刺激を一方向に変化させ続けるのは困難。ランダム性も身体への刺激を増やす。
②負荷の選択を回避:一長一短ある全ての負荷をカバー出来る。

ただし良いとこ取りをしようとしたためにロスも大きくなることも認識しておく必要があります。
特に部位ごとの反応の違いは重要なので、やりながら観察していきましょう。
てなとこで。