1種目何セットがベスト?|4種類のトレーニングセット

筋トレ重量のバリエーション

トレーニングって何セットやるのがいいの?

トレーニングにおいて特に筋肥大を目指すのであれば筋肉がオールアウトする(追い込まれている)ことに重点が置かれるので、疲れれば何セットでもいいと思われがち

しかしインターバルによる筋力の回復がある以上、セット数が少なすぎるとなかなかオールアウトに至らない可能性が高くなります。

もちろん逆に長過ぎるトレーニングも問題!

別のページで重量の設定と挙上回数の関係について解説していますが、そのトレーニングセットを何セット行うのが効果的なのかということ。

また一般的には全セット同じ重量で続けると思われていますが、実はセット間で重量を変更するといった方法もあるので、それらのトレーニングセットのバリエーションについても紹介していきます。

ずっと同じ重量を使うとデメリットもあるからね!

一般的なセット数の設定

冒頭でも触れましたが、セット数が少なすぎると追い込みが不十分になる傾向にあります。

RM(repetition maximum)でセットを組んでいるにしろそのレップで限界を迎える重量になっているため、セットが終わった時はもう挙げられないと思うほど大きな疲労を感じます。

しかし動作に対象の筋肉の全ての筋繊維が動員されるわけではなく、またインターバルを挟むことによって既に使われた繊維も多少回復します。

前のセットの疲労感が嘘みたいに挙げられるんだよね!

筋繊維の動員についてはモーターユニットという考え方が関係しています。

これについてはこちらのページを参考にしてください。

基本は5セット

逆にセット数が多すぎるのも問題です。

オーバーワークから筋肉痛の回復が遅れたり、場合によっては横紋筋融解症のような重大なダメージを引き起こすリスクもあるからです。

またインターバルも合わせるとトレーニングが長時間化しやすくなり、トレーニング中に筋肉のカタボリックが進んでしまう懸念もあります。

長時間のトレーニングの問題点についてはこちらをご覧ください(再掲)。

多すぎず少なすぎずというところで、まずは3~5セットが基本です。

セット数の議論は様々

同じ部位のトレーニングを1週間当たり・・・・・・25セット熟すのが最も効果的といった意見や、逆に同種目は4セットより増やしてもトレーニング効果に有意な差は見られないといった様々な研究があります。

さらに個人の体質の問題もあるため、細かくは色々なセット構成で試行錯誤してみるほかありません。

その種類は以下のとおりです。

ストレートセット法

同じRMで各種目3~5セット行うという最もポピュラーなトレーニング方法です。

RMの設定は別のページにて説明しているとおりですが、10RM~8RM程度の中負荷で行うのが基本になります。

中負荷といえそれなりの重量を扱うことになるので、いきなり本番の重量から始めるのではなくストレッチ・アップの意味も含めて軽い重量で慣らしてから始めるようにしましょう。

ピラミッド法

同じ重量で5セット行うストレートセット法に対して、ピラミッド法はセット毎に重量を変えて3~5セット実施するトレーニング方法です。

高重量から低重量まで扱うことになるため、重量を固定した場合のデメリットを補完できる点で優れています。

扱う重量を徐々に上げていくアセンディングピラミッド法、扱う重量を徐々に下げていくディセンディングピラミッド法、2つを合わせたフルピラミッド法の3種類があります。

頂点は必ずしも1RMである必要はなく、1RMずつ刻んで増減させるという決まりもありません。
むしろ刻み過ぎると時間が長くなる点で問題があります。

軽い重量で行うセットがある関係で総負荷が小さくなるので、最後に10RM程度のストレートセット法で3セット程度追加するのが一般的です。

各重量の特徴については下のページを読んでね!
ストレートセットの重量設定の参考にも!

ドロップセット法

ドロップセット法も重量を徐々に減らしていく手法のため、ピラミッド法と同じく重量を固定したトレーニングのデメリットを解消できます。

ただスタートは10RMとするのが一般的で、そこから重量を下げていくため高重量を扱うことはありません

最初のセットで10回挙上した後すぐに重量を10~20%下げて限界まで挙上し、また10~20%下げて限界までと繰り返します。

インターバルがない分トレーニング時間を短くすることができることもメリットです。

そして追い込みの性質が強いので、筋力増強よりも筋肥大に重きを置いたトレーニング手法といえます。

ピラミッド法とドロップセット法の違いって分かりにくいよね…
詳しくは別のページで!

スーパーセット法

各関節における対極の作用、つまり表裏の関係にある筋肉のトレーニングを1つのセットの中に組み込む手法です。

最も代表的なものが肘関節の可動に寄与する上腕二頭筋上腕三頭筋の2つで、アームカールとキックバックで1セットとします。

この手法はアクティブレストを活用したもので、疲労回復中は完全な安静よりも軽い運動を行った方が回復が効率的に行われるという考え方。

紹介した代表的な組み合わせの例では、キックバックで肘の伸展を行っているとき、上腕二頭筋は引き伸ばされており、その軽い刺激によって回復が促されます。

2つの種目で1回のインターバルで済むという時間短縮のメリットも。

その他にも膝関節の可動で表裏の関係にある大腿四頭筋ハムストリングスのトレーニングでレッグエクステンションとレッグカール。

腹直筋脊柱起立筋のトレーニングでシットアップやアブドミナルとバックエクステンションといった種目の組み合わせがあります。

中にはベンチプレスとデッドリフトでスーパーセットを組むという猛者もいるようです。

消費エネルギーが大きいので疲労から集中力が低下しやすく、ケガをする恐れもあるので、なるべくアイソレート(単関節)種目の組合わせから始めることをオススメします。

まとめ

代表的なトレーニングセットの組み方の種類を紹介しました。

追い込み方のバリエーションが多い方が筋肉に新鮮な刺激を与え続けることができるため、停滞期の防止や筋肥大にも有効です。

筋肥大のためにはともかく追い込むことも大事なので闇雲にセットをこなすのではなく、セット間のインターバルにも配慮するようにしましょう。
てなとこで。

より追い込みが強くなる発展的なトレーニングセットについては別のページで解説します。

準備中

参考文献

岡田隆著 ベースボールマガジン社