【超効率的】忙しい人向けの上腕二頭筋トレーニングメニュー|1つで3種目分の効果?

効率的な上腕二頭筋トレーニング

上腕二頭筋は力こぶを作る筋肉で、男らしさの象徴とも言える筋肉。
夏場に半袖から覗くたくましい上腕に魅力を感じる女子も多いはずなので、なるべく鍛えておきたいものです。

筋肥大を起こすにはそのために有効な刺激を満遍なく与えなければいけません。
そのためにミッドレンジ、ストレッチポジション、コントラクトポジションの3点で負荷を最大にする必要があります。

残念ながら1つの種目でこの条件を満たすことは出来ません。そのため最低でも3種目が必要です。
3種目をそれぞれ8回5セットとなると相当なボリュームと時間になります。
仕事や家事で忙しい中でのジム通いなら、ここをなるべく効率化したいものです。
そこでこのページでは、1種目で上腕二頭筋に効果的な刺激を与えるテクニックについて解説します。

若干ネタっぽいけど上腕二頭筋をしっかり鍛えるためのヒントをしっかり盛り込んでるよ!

このページでわかること

・基本的な上腕二頭筋のトレーニング方法
・上腕二頭筋を効率的に鍛えるために知っておくべき特性
・超効率的な上腕二頭筋トレーニングの方法
・この方法のデメリット

1 上腕二頭筋の基本トレーニング

まずはPOF、すなわち最も筋肉に負荷がかかるポイントで分類した上腕二頭筋のトレーニング種目を紹介します。
上腕二頭筋を効果的に鍛えるための要素を知る上で重要なことです。

1-1 ミッドレンジ種目:ダンベルカール

ミッドレンジ種目は関節の可動域の中間で筋肉にかかる負荷が最大になる種目です。
上腕二頭筋トレーニングの場合はスタンディングで行う通常のダンベルやバーベルのカールが該当します。

多くの関節動作はミッドレンジで発揮する力が最大になるので、通常はミッドレンジ種目で扱う負荷が最も大きいです。
そのためこの種目で狙う刺激は代謝ストレス、つまり負荷の大きさが最も重要になります。

1-2 ストレッチ種目:インクラインカール

ストレッチ種目は筋肉が完全に伸張した状態でかかる負荷が最大になる種目です。
上腕二頭筋トレーニングの場合は傾斜したベンチで行うインクラインアームカールが該当します。

ストレッチ種目は筋繊維が引き伸ばされた状態で負荷が大きくかかるので、筋繊維の損傷を起こしやすい種目です。
刺激の種類で言うとマッスルダメージで、筋肉全体を広く刺激できるというメリットもあります。

1-3 コントラクト種目:スパイダーカール

コントラクト種目は筋肉が完全に短縮(一般的な言い方では収縮)した時に筋肉にかかる負荷が最大になる種目です。
上腕二頭筋トレーニングではスパイダーカールのような前傾して行う種目が該当します。

コントラクト種目は筋肉が強くパンプするので、血管を圧迫して酸素の供給を制限する効果が高い種目です。
筋肉への刺激の種類で言うとメタボリックストレスの高い種目になります。

2 上腕二頭筋の時短トレーニングのポイント

上腕二頭筋を1つの種目で効果的に鍛えるためには以下の2点がポイントになります。

①肘の位置 ②前腕の向き

前の項目で紹介した各POFの種目において、まず最も大きく異なるのが肘の位置です。
各種目での肘の位置は以下のようになっています。

・ミッドレンジ:肘がほぼ身体の真横
・ストレッチ:肘が身体よりも後ろ
・コントラクト:肘が身体より前

肘の位置を決めるのは上腕の角度、もっと詳しく言えば肩関節の可動の向きが影響しています。
この肩の可動に上腕二頭筋が影響を受けるのは、上腕二頭筋が肘だけでなく肩関節も跨ぐ二関節筋だからです。
「肘を曲げる動作で働く筋肉」というイメージが一般的なので、これはあまり知られてないことだと思います。

そしてもう1つ重要なのが、前腕の向きです。
前腕を回外、つまりアームカールした状態で手のひらを天井に向けるように捻ることで、上腕二頭筋の収縮は高まります。
逆に前腕を回内、つまり腕を下ろした状態で手のひらを後ろに向けるように捻ることで、上腕二頭筋のストレッチは高まります。
収縮やストレッチの刺激を最大化するためには、この解剖学的な特徴も重要です。

これら2つを活かして上腕二頭筋を1種目で効果的に刺激します。

3 上腕二頭筋の時短トレーニング法

最後に上腕二頭筋を1種目で効果的に刺激するための時短トレーニングの具体的な方法を解説します。
簡単に説明すると以下のように1回のカールで、POF全ての種目の姿勢を網羅する方法です。

①スタート:インクラインアームカール

②中間地点:通常のアームカール

③ゴール:スパイダーカール

まずスタート時点の基本姿勢はインクラインカールです。
最も筋肉が伸びたポイントでは肘を身体の後方にセットし、肘を回内つまり手のひらを後ろに向けるように捻ることでストレッチを最大にします。

次に到達する地点は通常のアームカールです。
カールをしながら肘の位置を前に動かし、同時に上体を起こして直立に近付けていきます。
上体が垂直に起きたところで肘が直角になればOKです。

そして最後に目指す地点が前傾姿勢のスパイダーカールです。
上体を前に倒しながら肘を身体の前に出していき、ダンベルを顔に向かって挙上します。
この時に、なるべく手のひらを外側に向けるくらい前腕を強く回外し最大限に短縮させましょう。

ネガティブの局面でも、ポジティブと同じく屈曲の角度と肘の位置を合わせながら下ろしていくことで、各ポイントで効果的に刺激を入れることができます。

4 この方法の注意点とデメリット

「肘の位置」にフォーカスして解説してきましたが、前の項目で触れたとおり肘の位置をコントロールするのは肩関節の可動です。
今回の時短種目の動作の向きでは特に三角筋のフロントが関与しやすくなります。
このことをあまり意識しないで動作してしまうと肩に負荷がかかってトレーニング効果が分散してしまいます。

この問題を解消するため肘を動かす意識を捨て、上体の移動によって肘の位置を変えるように意識しましょう。
腕をだらんと下ろした状態で上体を前傾すると肘は身体の前に来ますが、この時に三角筋のフロントは働いていません。
上腕の位置を無理に変えようとせず、常に重力に従って床に垂直になるよう下ろしておき、上体を移動させるだけでOKです。

もう1つの問題がミッドレンジで十分な負荷が上腕二頭筋に与えられないことです。
それは各ポイントでかかる負荷の大きさが全て同じだからです。
ミッドレンジで発揮する力が最大であり、他のポジションで発揮できる力はそこより弱くなります。
全てのポジションで正確に動作するためには、最も力の弱い部分にウェイトを合わせざるを得ません

結果としてミッドレンジでは物足りない負荷になってしまうということです。
効率を採る代わりに負荷が不十分になってしまうので、高負荷を狙ってバーベルカールなどを別でメニューに取り入れることも検討しましょう。

まとめ

上腕二頭筋の時短トレーニングの方法について解説しました。
各部位で3種目8回5セットでインターバルを挟むとなると相当な時間になります。
時間に余裕のある人なら良いですが、忙しい人にとっては深刻な問題です。

全ての部位に使える考え方ではありませんが、比較的コントロールしやすい上腕二頭筋のトレーニングなら効率化をしつつ効果的なトレーニングが出来ると考えられます。
上腕二頭筋に効果的な刺激を入れる上で重要なポイントは「①肘の位置」「②前腕の向き」の2つです。
この2つを上手くコントロールすれば、通常の種目で生じるムダな可動域を無くすことも出来ます。

少し細かい解剖学の知識も入ってますが、上腕二頭筋にフォーカスしてマインドマッスルコネクションを鍛えればきっと有効なトレーニングになるはずです。
ぜひ試してみてください。
てなとこで。