ボディメイクには不要?|最大筋力を伸ばす筋トレの必要性と方法

最近のフィットネスブームに乗って筋トレを始めた人は多いと思いますが、その多くはフィジーカーやモデルのような引き締まった身体を作ること、すなわちボディメイクが目的でしょう。

何かの競技のための筋トレでもない限り、筋力を伸ばすことを重要視することはありません。
それには筋力を伸ばすために有効なトレーニングが、筋肥大するためのトレーニングとは異なることも関係しているはずです。

しかしそんなボディメイク目的の人でも筋力を伸ばす必要があります。
このページではボディメイクにおける最大筋力を伸ばすことの重要性について解説します。

このページでわかること

・筋力を伸ばすことが筋肥大に与える恩恵
・最大筋力を伸ばすのに有効なトレーニング方法
・トレーニングにおける2つの注意点

1 筋力を伸ばすメリット

筋肥大やボディメイクを目的としている場合、最大筋力のアップの恩恵はあまりないと思う人も多いでしょう。
筋肥大を起こしたい場合はトレーニングボリュームが重要で、そのためには低負荷×高回数トレーニングの方が有効だからです。
しかし以下の例を見れば筋力アップの重要性が容易に分かると思います。

【8RMの5セットで比較した場合】
①MAXが100㎏の人は80㎏を8回 → 総負荷量は3,200
②MAXが120㎏の人は96㎏を8回 → 総負荷量は3,840

このように同じレップ数でセットを組むなら、MAXの筋力が大きくなるほど総負荷量も大きくなります。
つまりその方が筋肥大効果も高いということです。

筋肥大を目指すトレーニングでも筋力はアップしますが、その範囲は限定的になります。
筋力とは「①筋肉量」とその筋肉を動かす「②中枢(運動神経)の強度」を合わせたものであり、筋肉量の増加に傾倒したトレーニングだと中枢の発達が不十分になるからです。

RM法は安全な重量の最大反復回数からMAXの重量を推定する方法ですが、実際には80㎏を8回挙上できるからと言って必ずしも100㎏を1回挙げられるわけではありません。
このバランスの重要性が分かりやすく現れている好例と言えます。

2 筋力を伸ばすトレーニング

筋力は筋肉量と中枢(運動神経)の強度の総合力と解説しましたが、この影響度合いは身体にかかる負荷の大きさによって変わります
負荷(=発揮する力)が小さいほど筋肉量の影響が大きく、負荷(=発揮する力)が大きいほど中枢(運動神経)の影響が大きくなるのです。

つまり中枢神経系を鍛えることが最大筋力の発揮に必要であり、そのためには高負荷トレーニングが有効ということです。
これは筋肥大に有効なのが低負荷トレーニングであることからも明らかでしょう。
中枢の強化に有効とされている強度は1~5RMです。

このトレーニングでは筋肉量の影響が小さいので筋肥大は起きにくくなります。
増量期なのに筋肉量が増えないのはもどかしいかもしれませんが、これが後の筋肥大や減量期のパフォーマンスを支えることになるので、そのための投資期間と思いましょう。

3 中枢神経を鍛えるトレーニングの注意点

中枢神経を鍛えるトレーニングは高負荷だと解説しました。
このトレーニングを実施する上で気を付けるべきポイントが2つあります。

①ケガの防止 ②フォーム

3-1 ケガの対策を徹底する

まず言わずもがなですが、負荷が大きいトレーニングほどケガのリスクは高まります。
ウェイトの落下に注意することはもちろん、関節や筋肉へのダメージに対するケアも重要です。

高負荷トレーニングには常にベストパフォーマンスで臨む必要があります。
しかしパワーを温存するためにアップを疎かにするのは論外です。
筋肉・関節を十分に動かして血流を促しておくこともメインセットのパフォーマンスアップに繋がります。

また肘や手首、腰などの関節にかかる負担も大きいです。
このダメージはレベルアップしてきて扱う重量が大きくなるほど顕著になります。
これはアップだけではカバーし切れません。
リストラップエルボースリーブベルトでの保護を必ず行いましょう。

3-2 フォームは正確に

高負荷トレーニングに限ったことではありませんが、フォームは非常に重要です。
間違ったフォームでトレーニングしてしまうと狙った筋肉に上手く負荷が入らなかったり、左右の発達のバランスが崩れることになります。

そして厄介なのが運動の特異性というものです。
これは動作を繰り返すことでその形が記憶され、身に付いていく身体の仕組みのことを言います。

野球・テニスの素振りなんかも運動の特異性を強化するための練習だよ

この特異性の何が厄介かと言えば、間違ったトレーニングのフォームも記憶されてしまう点にあります。
そのため間違ったフォームで反復してると、その動作が記憶されてしまい、そのフォームでしか筋力が発揮できなくなってしまうのです。
これによりアンバランスな発達がより加速していってしまいます。

筋トレ全体に通じることをなぜわざわざここで解説するかと言えば、高負荷トレーニングほどフォームの乱れが起きやすいからです。
力を最大限に出そうとすると身体を捻ったり腰を反らせたりしてフォームをブラしてしまいます。
あくまでも正しいフォームで動作できる範囲での高重量を扱うようにしましょう。

まとめ

最大筋力を鍛えることの重要性について解説しました。
1人の個人の中で考えれば扱える負荷の範囲で低負荷を扱う方が筋肥大には有効です。
しかし、より重い負荷を多くの回数反復できる方がトレーニングボリュームは大きく、筋肥大に有利になるのは言うまでもありません。

筋力とは筋肉の大きさと中枢の強度の総合力であり、一方だけを鍛えていてもすぐに頭打ちになってしまいます。
「ビルダーだからサイズ」「リフターだから運動神経」という区別ではなく、これらをバランス良く伸ばしていくことが重要なのです。

高負荷トレーニングはコンディショニングが重要と解説しましたが、睡眠や疲労回復といったケアはもちろん栄養素の摂取も大事な要素です。
そのため、こうしたトレーニングはエネルギーが潤沢な増量期に実施するのが適しています。
もちろん増量期にやるべきは高負荷トレーニングだけではありません。
増量期のトレーニング方法について詳しくはこちらのページで解説してるので参考にしてください。
てなとこで。