【チートデイのやり方】摂取カロリーと食べる物|運動はする?
チートデイは代謝の向上を目的に、あえてダイエット中にオーバーカロリーを摂取するテクニックです。
具体的なチートデイのメリットなどについてはこちらのページで解説しています。
そこで問題になるのがチートデイの食事です。
何を食べて良くて、何はダメなのか。どれくらいのカロリーを摂取すれば良いのかといったことです。
チートデイを中途半端にやってしまうと代謝のアップが起きず、ただ体脂肪を増やすだけになってしまいます。
「太るかも…」などと気にしながら食べてしまうのもストレスによって体脂肪を増やす原因になります。
安心して必要十分なカロリーを摂取することが重要ということです。
そこでこのページではチートデイの具体的なやり方について解説します。
・チートデイの摂取カロリーの決め方
・それぞれの方法のメリットとデメリット
・チートデイに食べて良いモノ、悪いモノ
・チートデイ当日は運動するべきか
1 チートデイで摂取するカロリーとは?
まずチートデイでどれくらいのカロリーを摂取すれば良いのかから解説します。
実は複数の算出方法があり、1つに定まっていません。
主要な方法は以下の5パターンです。
①基礎代謝ベース ②体重ベース ③除脂肪体重ベース ④減量カロリー×2 ⑤減量カロリーに加算
最後のまとめでメリット・デメリットを一覧表で整理するので、そちらも参考にしてください。
1-1 基礎代謝の3倍のカロリー
1つめの方法が基礎代謝の3倍のカロリーを摂取する方法です。
基礎代謝は体組成計で計れますし、以下のように計算で出すことも出来ます。
<ハリスベネディクト方程式>
13.4 × 体重(㎏)+ 4.8 × 身長(㎝)- 5.68 × 年齢(歳)+ 88.4
計算で機械的に出せるのがメリットですが、基礎代謝そのものが頼りないものです。
身長や体重などほぼ固定の数字を使って計算しますが、実際の基礎代謝は活動量などによって大きく上下します。
特に減量中はアンダーカロリーで代謝が下がるので、この基礎代謝は本当に当てに出来るか分かりません。
1-2 体重×45kcalを摂取する
次は体重1kg当たり45kcalを摂取する方法です。
これもまた体重という簡単に測定できる数字から算出できるので負担がほとんどありません。
<体重65kgの場合>
65(kg) × 45(kcal) =2925kcal
簡単なのは良いですが、簡単すぎて実際の消費カロリーからはかなり乖離した数字になる可能性があります。
特に過剰に体脂肪が多い場合、余剰になるカロリーがかなり多いからです。
体脂肪は筋肉と違ってカロリーを消費しないからね
1-3 除脂肪体重×55kcalを摂取する
そんな体重ベースの算出の問題を解決するために用いられるのが、除脂肪体重をベースにする方法です。
除脂肪体重とは体重から体脂肪を除いたもので、それに55をかけた数字がチートデイの摂取カロリーになります。
除脂肪体重の具体的な計算方法は以下のとおりです。
<体重60kg 体脂肪率15% の場合>
・体脂肪量:60(kg) × 0.15 = 9kg
・除脂肪体重:60(kg) - 9(kg) = 51kg
・チートデイのカロリー:51(kg) × 55(kcal) = 2805kcal
除脂肪体重ベースであれば、エネルギーを消費しない体脂肪量の影響を受けません。
筋肉質なのかポッチャリなのかで必要カロリーが大きく変わります。
一方で計算の手間がややかかるという点がデメリットです。
また体脂肪率は体組成計などを使って計りますが、精度がまだまだで正確な値を知りにくいという問題もあります。
1-4 減量カロリーの2倍
比較的シンプルな方法が減量中のカロリーの2倍を摂取するという方法です。
減量中のカロリー計算を緻密にやっていれば、単にそれを2倍するだけで済みます。
VLCD(ベリーローカロリーダイエット)をしてる場合は摂取カロリーが非常に少ないので注意しましょう。
これを倍にしても成人の標準的な摂取カロリー程度にしかならないからです。
またカーボサイクルのように活動量に応じて日々摂取するカロリーが異なる場合も、ベースになる数字が定まらないので使いにくくなります。
1-5 減量カロリーにプラスアルファ
減量中の摂取カロリーをベースにするもう1つの方法がシンプルな加算方式です。
具体的には減量カロリーに2500~3000kcalを追加します。
この方法なら1つ前の方法で引っ掛かったVLCDでも十分なチートカロリーになるはずです。
そしてカーボサイクルのような変動するケースも少ないカロリーに+3000kcalか、多いカロリーに+2500kcalで設定すれば良い感じになります。
ベースとなる減量カロリーにもよりますが、摂取カロリーが多すぎる点が問題です。
バランスや食品の質など気にせずひたすら食べる、くらいじゃないとなかなか到達できません。
典型的なダーティチートデイって感じだね
2 チートデイで何を食べる?
チートデイで何を食べるべきかを気にしてる人が多いようですが、チートデイにおける第一優先はカロリーです。
食べるものを取捨選択し過ぎてカロリーが足りなくなるようでは目的を達成できません。
因みに「チートデイでもなるべく健康的な食品を摂取しましょう」的な解説が多いですが、これはチートデイとリフィードを混同しています。
似て非なるもので詳しくは別のページで解説してるので、参考にしてください。
ただ何も考えずに食べるというのもボディメイクやチートデイの目的達成を遠ざけるので、最低限これだけは意識しておきたいということを紹介します。
具体的には以下のとおりです。
①PFCバランス ②アルコール ③コンディショニング
2-1 最低限のPFCバランスは整える
ジャンクフードは脂質が非常に多いので、何も考えずにチートミールを食べてしまうと脂質過多になってしまいます。
ボディメイクの観点ではタンパク質の摂取量は死守しなければいけません。
特にハム・ウインナーなどの加工肉は肉に見えますが、実際のタンパク質含有率は異常に低いので注意が必要です。
そしてもう1つ忘れてはいけないのが糖質です。
チートデイのそもそもの目的が肝臓のグリコーゲン不足によって低下した代謝を回復することなので、糖質は欠かせません。
少食でタンパク質や糖質が十分に摂取できない場合は、プロテインやマルトデキストリンなどのサプリメントを活用してみましょう。
カロリーも大事だけど、基本的なPFCバランスが優先ってことだね
2-2 アルコールはOK?
ダイエット中はお酒も控えなればいけませんが、チートデイにアルコールは飲んでも良いのでしょうか?
理想を言うならチートデイでもアルコールは飲まない方が良いです。
アルコールの分解プロセスで発生する有毒物質によるストレスが原因で筋肉が分解されてしまうからです。
また睡眠の質も下げることにもなるので、色んな意味でマイナスになります。
とは言えお酒が好きでダイエット中の我慢がストレスになってるという人もいるでしょう。
そういう人はガス抜きのため、少しくらいなら飲んでもOKです。
ただジャンクフード以上に依存性が強いので、ダイエットに戻れなくなるリスクが高いことは認識しておく必要があります。
2-3 翌日のために出来ること
チートデイの翌日にコンディションの悪化を感じる人が結構います。
食べるものが悪いので多少の悪化は仕方ありませんが、工夫すれば緩和は可能です。
具体的には以下の3つがポイントになります。
①塩分管理 ②脂質管理 ③時間管理
チートデイ翌日の不調でもっとも多いのが浮腫みです。
浮腫の原因は塩分、正しくはナトリウム過多にあります。
そのためナトリウムの摂取を控え、同時に排出を促すカリウムの多い食品を食べましょう。
アボカド、海藻類とかに豊富に含まれるよ
また胃もたれや食欲不振もチートデイ後によく起こります。
これは誰でも分かると思いますが、脂っこい食事を控えるだけです。
胃薬や整腸剤の服用も良いですが、原因を減らす方が根本的な解決になります。
そして胃もたれなどのもう1つの原因が消化不良です。
チートデイを存分に活かそうと、寝る直前まで食べてしまうと胃に食べ物が残った状態で寝ることになります。
睡眠の質を下げることにもなるので、最低でも寝る3時間前には食事を終えましょう。
大量に食べてると消化に余計に時間かかるから出来れば4~5時間は空けるのが理想かな
3 チートデイは運動する?
チートデイは運動をいつもどおりするべきか?というのもよくある悩みです。
ダイエット中の急なオーバーカロリーなので、罪悪感と不安感から運動したくなる気持ちも分かります。
しかしチートデイは運動をしない方が良いです。理由は4つあります。
①消化不良 ②運動効率が悪い ③タイムラグ ④カロリーの相殺
3-1 消化不良を起こしやすい
チートデイではかなりのカロリー・量を食べるので消化が追い付かず、常に消化管に食べ物が残ってる状態です。
その状態で運動してしまうと間違いなく消化不良を起こします。
次の日のコンディションが最悪になりそうだね…
しかも胃に食べ物が残った状態では思うようなパフォーマンスを発揮することも出来ません。
中途半端な運動のために、胃腸に余計な負担をかけるのはかなり不合理です。
3-2 運動の消費効率が悪い
運動をしたくなるのは体脂肪の蓄積を抑えたいからだと思います。
しかしその観点で言うとチートデイではあまり意味がありません。
それには体内の酵素の産生が関係しています。
あまり知られていないことですが、体内で作られる酵素の総量は常に一定で、一方の酵素が増えると他方は少なくなります。
チートデイは食事の量が多いため、消化酵素のニーズが高い1日です。
そのためもう1つの代謝酵素の産生は少なくなってしまいます。
つまり運動しても代謝がほとんど上がらないってこと
3-3 タイムラグ
特にボディメイク目的で筋トレをしてる人にありがちなのが、「エネルギーが豊富な内の筋トレが有効」というものです。
確かに食事量が多い日の方がパワーは出やすそうなイメージがあります。
しかしこの認識は間違いです。
食べた食事が筋グリコーゲンに合成されるまでには約12~24時間かかると言われています。
つまり食べた瞬間にエネルギーに変換されるわけじゃないのです。
カーボサイクルとかやってる人もこれに注意しないとね!
3-4 チートカロリーが無意味になる
チートデイ最大の目的はオーバーカロリーによって代謝を回復することです。
しかし運動をしてしまうと消費カロリーが増えてしまうので、差し引きでオーバー具合を緩めてしまいます。
せっかくカロリーを増やしても運動で相殺されてしまっては体感としてはオーバーカロリーになりません。
身体を動かさないと気持ち悪いという人はウォーキングやストレッチ、軽い自重トレーニングくらいに抑えましょう。
まとめ
チートデイのやり方、過ごし方について解説しました。
チートデイで特に重要なのが食事です。カロリーの設定方法には色々あったので、メリット・デメリットを以下にまとめます。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
基礎代謝の3倍 | 計算が簡単 | 算出する基礎代謝の信ぴょう性 なぜ3倍? |
体重1㎏当たり45kcal | 計算が簡単 | 体組成の差を考慮していない (筋肉質か肥満か) |
除脂肪体重1㎏当たり55kcal | 計算が簡単 活動量に応じる | 体重方式に比べてちょっと手間 体脂肪率の把握に難あり |
減量カロリーの2倍 | シンプル 納得感がある | VLCDやサイクルに難点 |
減量カロリー+2500~3000kcal | シンプル VLCDに対応 | 超オーバーカロリーになる 代謝の差が考慮されてない |
このように一長一短あるので、自分が納得のいく方法を実践してください。
色々ためしてみて体感が良いのを選ぶのがベストだね
チートデイで食べるものには基本的に制限はありません。
リフィードと混同しないようにしましょう。
とにかく最優先はカロリーです。ただ脂質やアルコール、塩分については翌日のコンディションも考えて調整することをオススメします。
そして運動ですが、これはオフ1択になります。
運動のコンディションが整わない上にチートデイに逆行するからです。
好きなものを食べながらゆっくり過ごす時間にしてください。
てなとこで。
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