カーボリフィードのやり方とメリット|チートデイとの共通点・違い

リフィードはよくチートデイと混同されることが多いダイエットのテクニックです。
趣旨は基本的に変わりませんが、そのための手段・方法が異なり、それに伴ってメリットやデメリットも若干異なります。

根本的な違いはありませんが、シビアなコントロールを要するダイエット・減量では、その小さな差の影響が意外と大きいです。
このページではチートデイとの対比を軸にリフィードについて解説します。

1 リフィードとは何か?

リフィードとはダイエット・減量中に食事の量を一時的に増やすテクニックです。
ダイエット中のオーバーカロリーという点はチートデイに共通しています。

リフィードとチートデイの大きな違いは食べる物の制限です。
チートデイでは特に細かい制限はなく、最低限のPFCバランスを守ればジャンクフードの摂取も出来ます。

一方でリフィードでは基本的にジャンクフードはNGです。
シンプルにクリーンな減量食だけでオーバーカロリーを目指します。

増やし方は様々ですが、主な目的はグリコーゲンの補給なので糖質の摂取量を増やすのはマストです。
糖質の摂取量を増やすリフィードを特にカーボリフィードなどと言います。

とは言えタンパク質を増やしすぎてもロスになり腸内環境を荒らすだけです。
となると増やしやすいのは糖質くらいで、目的に照らして考えても「リフィード=カーボリフィード」と言って差し支えないかもしれません。

2 リフィードのメリット

リフィードのメリットはチートデイと共通する部分がけっこうあります。
具体的には以下の5点です。

①停滞期の脱出 ②栄養補給 ③食欲の抑制 ④胃腸の負担 ⑤浮腫み問題

2-1 停滞期を打破する

停滞期に入る主な原因は代謝の低下であり、それは体内のグリコーゲン(=糖質)の枯渇によって起こります。
体内でエネルギーに活用できる栄養が無くなると、収支をマイナスにしないように消費を抑えるわけです。

「停滞期は大体◯ヶ月で来る」って解説もあるけど、個人の活動量とか代謝速度によるから一概には言えないよ

ダイエット中に一時的にカロリー(主に糖質)を補給してやることで低下した代謝を元に戻し、収支のマイナスを改めて作ることでダイエットを継続することができます。

エネルギーが足りないわけじゃないって身体を騙すって意味ではチートデイと一緒だね

2-2 栄養バランスを取り戻す

ダイエット中は総カロリーが制限されるので、その中で適切なPFCバランスを保とうとしてもなかなか出来ない人もいます。
栄養バランスが崩れた状態では代謝も上手く回らなくなりますし、シンプルに体調不良の原因です。

定期的にリフィードでオーバーカロリーを設定することで、適切なPFCバランスや微量栄養素を補給することが出来ます。
特にビタミン、ミネラル、食物繊維などは重要です。

ただ、しっかりカロリー計算をしてPFCの割り振りをしてれば、そこまで大幅な不足は出ないと思います。
不足がある場合、食品に偏りがある可能性が高いので見直しが必要です。

どうしても足りないならサプリメントを使うのもアリだけどね

2-3 食欲を抑えられる

リフィードはダイエット食をそのまま増やすだけです。
クリーンなダイエット食はカロリー密度がかなり低く、設定カロリーを摂るには相当な量を食べる必要があります。

むしろ食べきるのがキツイくらいになりそう

量を食べることでお腹がいっぱいになり、かなりの満足感を得られるので、食欲を抑えることが出来ます。
普段たくさん食べる人にとっては常にお腹が空いた状態はけっこうキツイと思うので、そうしたストレスの解消にもなるでしょう。

またリフィードの場合は食欲を狂わせるジャンクフードが含まれないので、より食欲を暴走させるリスクは低くなります。

2-4 胃腸の負担が軽い

チートデイではジャンクフードなどを食べてOKなので、かなり脂質の摂取も増えることになります。
脂質は消化にかかる負荷が大きいので、胃もたれ食欲不振など翌日のコンディション悪化の原因です。

しかしリフィードの場合はクリーンなダイエット食の増加で、中でも消化負荷の低い糖質の増量がメインになります。
つまりチートデイほど消化器の不調を抱えるリスクがないということです。

翌日のコンディション悪化は極度なアンダーカロリーや運動パフォーマンス低下の原因でもあり、安定したダイエットの妨げになります。
リフィードでも脂質が過剰にならないよう注意しましょう。

2-5 浮腫みを悪化させにくい

チートデイの翌日に起きるもう1つの不調が浮腫みです。
ほぼ間違いなくチートデイの翌日はパンパンに顔が浮腫んでいます。

その主な原因が塩分です。
塩分の多い食事を摂ると体内のナトリウム濃度が上がってしまうので、薄めようと水分を多く身体に止めてしまいます。

特に質の悪い一般的な塩(食卓塩)は塩化ナトリウムが99%で、体内のナトリウム濃度を上げる原因です。
これを使ってしまってはクリーンな自炊でも浮腫みは生じてしまいます。
ぜひ健康に悪影響の少ない天然塩を使うようにしてください。

因みに糖質も浮腫の原因だけど、カーボリフィードではここは受け入れないといけないね

3 リフィードのデメリット

チートデイに比べると健康上のメリットが大きいリフィードですが、そんなリフィードにもデメリットがあります。
具体的には以下の2点です。

①カロリー不足 ②ガス抜き効果の薄さ

3-1 カロリーが足りなくなる可能性

リフィードの場合は通常のダイエット食を中心にクリーンな食品の摂取を増やすことになります。
そのためチートデイに比べるとかなりカロリー密度は低いです。

体感的にはかなりの量を食べていても、カロリーとしてはさほどの量になってないことが結構あります。
このことはクリーンバルクをしてる人なら痛いほど分かるでしょう。

事前に必要カロリーと食事量を認識しておかないと、お腹がいっぱいになったという体感で食事を終えてしまう可能性があります。
カロリーが不足してしまってはリフィードの意味がありません。

また限界を越えて食べ続けることで、食欲を満たすどころか逆にストレスになってしまう可能性もあります。

3-2 ガス抜きにならないかもしれない

チートデイのメリットの1つがダイエットで食べられないことに対するストレスの解消でした。
我慢がずっと続くわけじゃなく、定期的に食べたいものが食べられると思えると継続の負担も少なくなります。

しかしリフィードは量こそ多くなるものの、お菓子や加工食品などのジャンクフードを食べることは出来ません。
つまりこうした不健康な食品が好きな人にとってはストレス解消にならないということです。

ダイエットで糖質を適量に抑えていると、米を沢山食べられるだけでもありがたみを感じますが、その境地に達してないとストレスが解消されることはないでしょう。

甘いものが好きなだけならプロテインとかでも多少は解消できるけどね~

クリーンな食事の期間中に自炊の腕を磨いて、ジャンクじゃなくても美味しく食べられるよう工夫してく必要があります。
同時にジャンクで崩壊した味覚を正常に戻すのも必要でしょう。

まとめ

リフィードについてチートデイと対比しながら解説しました。
ダイエット中のオーバーカロリーによって、落ちてしまった代謝を回復するという大枠は共通です。
チートデイとの共通点、相違点について以下の表にまとめています。

ポイントチートデイリフィード
目的・代謝の回復
・ストレス解消
・代謝の回復
頻度・停滞期
・定期(BMIなど)
・停滞期
・定期(BMIなど)
食品ジャンクOKクリーン食(主に糖質)
メリット・停滞期の脱出
・栄養バランス
・ガス抜き
・停滞期の脱出
・栄養バランス
・満腹感
・健康的
・浮腫みにくい
デメリット・不健康
・浮腫みの原因
・胃腸の負担が大きい
・アンダーカロリーの危険
・ガス抜きにならない
※カロリー設定やPFCバランスは同じ

リフィードは健康志向で、ある程度の量の食事を食べられる人にオススメの方法です。
逆にジャンク好きで少食な人にはあまり向いていません。
それぞれ自分に合う方法を選ぶべし、と言いたいところですが、実際のところ目的を考えるならリフィードの方がオススメです。

食事量の不足が心配な人もいるかもしれませんが、肝心なのは糖質量なので、そこさえ守れば最悪カロリーは多少足りなくても問題はありません。
ジャンクの脂質はダイエットに悪影響なので、出来ることならリフィードにトライしてみましょう。
てなとこで。