部分痩せは本当に存在しない?|「つきやすい場所」という謎の理論に対する考察

下っ腹の脂肪を落としたい…

下腹部やお尻、二の腕の脂肪を恨めしそうに摘まみながら部分痩せを望む人は多いと思います。
しかしフィットネス界隈では「部分痩せは存在しない」というのが定説・常識になりつつあるのが現実です。
基本的に体脂肪はつきやすい所につき、使われる時は全身から均等に、と考えられています。
つまり下腹部やお尻、二の腕は体脂肪がつきやすい部位だから目立つのも仕方ない。落としたいなら隈なく脂肪が燃焼されるのを待つしかない。ということです。

しかしここで素朴な疑問が1つ生じます。
そもそも何故これらの部位に脂肪がつきやすいのでしょうか?
「そういうものだから」なんて説明では部分痩せ存在しない説の論拠としては不十分です。そう言われても納得する人はいないでしょう。

つきやすさの理由として白色脂肪細胞の分布を挙げる人もいるでしょうがこれも同じことです。
それは体脂肪をそこに蓄えるのに都合が良かったということであり、そもそも何で都合が良いのかは説明できてません。
このページでは、これらの疑問を手掛かりに部分痩せの可能性について考察していきます。

このページでわかること

・そもそも何が原因で体脂肪がつくのか?
・なぜ脂肪がつきやすい場所とつくにくい場所があるのか?
・個人的な事例を踏まえた部分痩せの可能性

そもそも何故太る?

そもそも何故太るのか皆さんは知ってるでしょうか?

そんなのカロリー過多だからでしょー

このように考える人は多いと思います。しかしカロリーはあくまで目安であり、カロリー計算をすることはダイエットにあまり意味はありません。
このことについては別のページで解説しています。

そして最近のダイエットの主流からすると「糖質の摂りすぎが肥満の原因だ」と考える人もいるかもしれません。
こちらは近からずも遠からずと言った感じで、不正解ではないですが正解とは言えないです。
カロリーや糖質量ではリバウンドで言うところの「元の体重」を説明できません。

最新の研究では、インスリンの分泌量の増加、つまりインスリン感受性の低下(又はインスリン抵抗性の発現)こそが体重を決定づけるとされています。
つまり元の体重とはインスリンの分泌量によって設定されるものということです。
この肥満インスリン犯人説についても詳しくは別のページで解説してるので、こちらも併せてご覧ください。

インスリン感受性は部位ごとに異なる

このインスリン犯人説を取ると、冒頭に登場した「脂肪がつきやすい場所」の説明もつきます。
まずインスリン感受性のは全身で一律ではなく、内臓や筋肉など体の部位ごとにそれぞれ異なります
インスリン抵抗性の原因や改善の方法についても、詳しくは別のページで解説していますが、その1つのキーになるのが運動です。

つまり運動(活動)が低下してる部位はインスリン抵抗性が発現しやすく、すなわち脂肪がつきやすいということになります。
確かに脂肪がつきやすいとされる部位(下腹部、お尻、太もも、二の腕など)は意識しないとなかなか動かさない部位です。

つまり他の部分よりインスリン抵抗性が発現しやすいってこと

活動が低下すればこうした部位だけでなく、前腕や膝下の筋肉といった普通ならつきにくい場所にも脂肪がついてきます(異所性脂肪)。
そして肝機能が低下すれば、肝臓の周りに脂肪がついて脂肪肝になります。

つまり各部位の活動量こそがそこに蓄積する脂肪の量を決めると考えられるのです。
これを逆に考えれば体脂肪がつきやすい部位を動かすことが、その部位のインスリン抵抗性を改善し、体脂肪を減らすことになると言えるでしょう。

部分痩せにも希望が出てきたね

個人的な体験だけども…

ぼく自身はずっと筋トレを続けてきているので大幅に肥満することはありません。
しかし増量期に入れば少なからず脂肪がつき始めます。
それは下腹部や太ももなど一般的につきやすいと言われる場所がメインで、これは多くの人と同じです。

もともと腹筋や下半身は個人的にトレーニングを疎かにしがちな部位でした。
しかし一方で世の人が悩む部位トップ3に入る二の腕の脂肪だけは無縁だったことに気付いたのです。
二の腕は筋肉で言うと上腕三頭筋であり、この部位はサボることなくトレーニングをしていて、これが関係してるのでは?と考えています。

そして下半身が強い友人に触発され、ランジやスクワットなどの下半身種目にも力を入れるようになると、お尻や太ももの脂肪もつきにくくなりました
もちろん運動量の増加による影響もあるとは思います。
しかし重視していない腹筋周りが相変わらずだったことを考えると、部分痩せの可能性はゼロではないんじゃないでしょうか?

2020年コロナ禍で下膨れが増加?

もう1つオマケ的に痩せたい部分を動かす重要性のヒントになった事例を紹介します。
それが2020年ごろからのコロナ禍によるマスク生活の定着です。
マスクをした状態で喋るのは息苦しいし、顔が擦れてストレスだと思います。
飛沫などへの配慮もあり、全体的に喋る機会が以前より減った人が多いんじゃないでしょうか?

またマスクで隠れて見えないせいで口元への意識が疎かになりやすくもあります。
だらしなく口を半開きにしてしまったり、目元だけ笑ってマスク下の表情をサボる人も多いようです。

こうした習慣を続けていると、口周りの口輪筋や口角下制筋、オトガイ筋など複数の筋肉の運動量が減少します。
つまり顔の筋肉のインスリン感受性が低下しやすく、脂肪が蓄積しやすくなるってことです。
マスク生活で顔に肉がついたと感じてる人は自分が顔の筋肉をよく動かしているかを一度確認してみましょう。

このように動かさなくなったところの脂肪が増えたり、一般的につきやすいはずの場所も動かすことで脂肪がつかなかったりすることを考えると部分痩せはあると考えられます。

まとめ

部分痩せの可能性について考察してきました。
一般的に「つきやすい場所」と言われる部位が、そもそも何故つきやすいのか?という疑問が発端です。

インスリン抵抗性と肥満の関係、そして抵抗性が体の部位ごとに起こること、この2つで「つきやすい場所」を説明することが出来ます。
インスリン感受性の低下を改善する方法として運動があることから、つきやすい部分を動かすことで体脂肪を燃焼し、かつ蓄積しにくく出来ると考えられるというわけです。

もちろんインスリンが肥満の犯人説に対する反論もありますし、つきやすい部位は本当に「そういうもの」というだけの可能性もあります。
しかしカロリー計算や脂質のカットに明確なダイエット効果があるという研究はありません。
そのため現時点では肥満の原因としてインスリン説が最も筋の通る理論だと個人的には思います。
信じるか信じないかはあなた次第です(笑)

これからサボっている腹筋トレーニングにも力を入れてみて、下腹部の脂肪に変化があるか検証していきたいと思います。
てなとこで。