糖質制限にご飯はNG?|オススメの食べ物とダメな食べ物

糖質制限の基本は糖質の摂取量を減らすことです。
その具体的な種類ややり方については別のページで詳しく解説しています。

そこでは主に糖質の量についての解説でしたが、カロリーやPFCバランスだけでなく、その質も重要です。
このページでは糖質制限ダイエットにオススメの食べ物について解説します。

1 決められた量を安心して食べる

糖質制限ダイエットの中心は糖質量を抑えることで、カロリーの上限などは特にありません。
設けるとしても緩かなものです。

しかし糖質以外なら何でも食べて良いなんてことはありません。
たまにテレビなどで「マヨネーズは糖質が低いからOK」なんて解説を見かけますが、これは曲解です。

さすがにこんなイカれた話を真に受けた人は少ないと思うけど

そして糖質自体も量を守れば食べるものは何でもOKというわけではなく、質に配慮する必要があります。
モノによって微量栄養素や身体の中での作用が異なるからです。

また「決まった量を安心して食べる」ということもダイエットにおいて重要になります。
「太るかも…」などと心配しながら食べると、ストレスでコルチゾールの分泌が増えて太りやすくなるからです。

さらに「もっと減らせば痩せるかも」などと考えて過剰にカロリーを削ってしまうのも問題です。
大幅なアンダーカロリーで代謝が下がってむしろ痩せにくくなっていってしまいます。

特に脂質は削りたくなっちゃうんだよね…

2 糖質制限ダイエットにオススメの食品

糖質制限で食べることをオススメする食品を、各PFCごとに紹介していきます。

なお各栄養素の摂取量の目安・計算方法については糖質制限のやり方のページで解説してるので、そちらを参考にしてください。

2-1 糖質

糖質制限の方法にもよりますが、かなり摂取できる量は限られます。
その枠をなるべく身体のコンディショニングに役立つもので埋めましょう。

糖質を選ぶ際のポイントは主にGI値が低く、水分量の多いものです。
理由は3つあります。

①腹持ちのよさ ②インスリン分泌 ③腸内環境

糖質制限はお腹が空きにくいとは言え、カロリーが減れば多少の空腹感やストレスは生じます。
GI値が低い食べ物も水分量が多い食べ物もどちらも腹持ちが良く、このストレス緩和に役立ちます。

また低GI値の食品は血糖値を上げにくい食品が多いので、血糖値の急上昇やインスリンの過剰分泌が起きにくくなります。
水分量が増えれば糖の密度が下がるので同様の効果があります。

血糖値スパイクは肥満以外にも色んなリスクを高めるから避けたいとこだよね

そして高タンパク質・低糖質の食事は腸内環境が悪化しやすくなります。
GI値は腸内環境の改善に必須の食物繊維の含有量を知るのに有効な指標です。
消化負荷が高いことが難点ですが、水分量が増えればそれが緩やかになります。

具体的な食品としては以下のようなものがあります。

食品、糖質含有率、PFC 玄米 オートミール サツマイモ 蕎麦

玄米とかオートミールは水分量の調節がしやすくて良さそうだね

2-2 タンパク質

糖質制限では筋肉が落ちやすくなるので、しっかりタンパク質を摂らなければいけません。
通常のPFCバランスよりもやや多めにするくらいでOKです。

タンパク質を選ぶ時のポイントは①タンパク質含有率の高さ②脂質の含有率の低さです。
糖質制限では脂質の積極的な摂取が推奨されますが、肉に多く含まれる飽和脂肪酸の摂取はなるべく避けたいからです。

また糖質制限に付きもののコストの軽減も意識しましょう。
ダイエットを継続していくためにも、シンプルな調理で美味しく食べられるというのも重要なポイントです。

具体的には以下のような食品がオススメです。

鶏胸肉 赤身肉(牛、豚、羊) 魚(サバ、サーモン)  卵 大豆製品(豆腐、納豆)

赤身肉には体脂肪の燃焼に効果的なLカルニチンが含まれています。
また鶏胸肉や豚肉には糖の代謝を促進するのに重要なビタミンB群も豊富です。

糖質の量を制限するだけじゃなく、消費のサイクルをちゃんと回すのも重要ってことね

2-3 脂質

糖質の摂取量を減らす代わりに脂質はしっかりを摂取しなければいけません。
安心して十分な量を摂取するために、質の良いものを選ぶ必要があります。

質の良い脂質とは具体的には不飽和脂肪酸で、中でもオメガ3脂肪酸とオメガ9脂肪酸を中心にしましょう。
逆にオメガ6脂肪酸や飽和脂肪酸はなるべく避けることをオススメします。

糖質制限ダイエット中にオススメの脂質は以下の通りです。

青魚、ナッツ、アボカド、亜麻仁オイル、オリーブオイル

タンパク質のところでも出てきたサバなどの青魚はEPA・DHAなどのオメガ3脂肪酸が豊富です。
ただし水銀などの重金属リスクもあるのでモノイーティングは避けましょう。

ナッツの中でも特にオススメはアーモンドとクルミです。
アボカドはやや高いですが、1食当たりは半分でOKなので、思いのほか安く上がります。

オイル類は砕いたナッツと合わせてサラダとか温野菜用のドレッシング代わりに使うのがオススメだよ

因みにフィッシュオイルやオメガ3脂肪酸はサプリメントも安価で売られていますが、これらはオススメしません。
市販されてる多くの製品で相当な酸化が進んでいて、摂取による悪影響の方が大きいからです。

2-4 食物繊維

糖質制限では様々な要因で腸内環境が乱れ、便秘などの異常が発生します。
その症状を少しでも緩和するため、食物繊維を積極的に摂取しましょう。

食物繊維の摂取はバランスが肝心です。
水溶性の食物繊維が過剰になると便が緩くなり、逆に不溶性の食物繊維が増えると腸壁への刺激が強くなり過ぎて便秘の原因になります。

糖質源をなるべく食物繊維が豊富な玄米やオートミールにするのはもちろん、その他の食品からも摂取しましょう。
オススメの食品は以下のとおりです。

海藻類(わかめ、ひじき) キノコ類(しめじ、椎茸、エリンギ) アボカド ナッツ オクラ

海藻やキノコは糖質制限ダイエットにおける定番の食物繊維源です。
海藻類は味噌汁に入れたりオートミールに混ぜるのがオススメで、ワカメご飯やひじきご飯の
キノコ類はソテーして肉料理の付け合わせにします。

脂質のところでも出てきたアボカドやナッツは食物繊維源としても優秀です。
あとは難消化性デキストリンやイヌリンなどのサプリメントで補うのもアリです。

3 糖質制限でNGな食品

ここからは逆に糖質制限ではなるべく控えるべき食べ物を紹介していきます。
具体的には以下の3つです。

①砂糖 ②加工肉 ③アルコール

まず砂糖が多く使われたお菓子やシリアル、その他の加工食品は避けるようにしましょう。
清涼飲料水も同様で、いずれも糖質の密度が非常に高いからです。

密度が高いと量が食べられないだけじゃなくて、身体にも負担が大きいし何よりダイエットに逆行するからね

フルグラとかも健康に見えて意外と危険だよね…

また加工肉にも注意が必要です。
イメージと違ってタンパク質がさほど含まれておらず、質の低い脂が多量に含まれています。
そして何より糖質が想像以上に含まれているからで、PFCバランスは健康・ダイエットとは真逆です。

カマボコとかもタンパク源だと思ってたら糖質過多になってたりするよね

そして最後は意見が分かれるところですが、アルコールも出来れば避けましょう。
清涼飲料水と同じく糖質の密度が高いのが第一の問題ですが、ここはビールやリキュールなどの醸造酒を避ければ対策は可能です。
ただアルコールは筋分解を促進するので、個人的には種類にかかわらずオススメしません。

ついでに調味料類やドレッシングにも糖質が多量に使われてることがあるので、盲点になりがちです。
調味料を使うなとは言いませんが、PFCバランスの計算に含める必要はあります。
口に入れるものは成分をしっかりチェックする癖をつけましょう。

まとめ

糖質制限ダイエット中の食べ物について解説しました。
糖質制限中は米やイモなどの炭水化物はNGという解説もあります。

しかし必ずしも全ての炭水化物をカットしなきゃいけないわけじゃありません。
採用する方法次第では食べられるものもあります。

ぼくは極端な糖質制限はオススメしておらず、ロカボダイエットなど比較的ゆるやかな方法をオススメしています。
これなら1日100g前後の糖質を摂れるので、かなり食品の幅は拡がります。

栄養素ごとオススメの食品を以下にまとめます。

<糖質>
玄米、オートミール、蕎麦、サツマイモ
<タンパク質>
鶏胸肉、赤身肉(牛、豚、羊)、魚(サバ、鮭)、卵、大豆製品(豆腐、納豆、枝豆)
<脂質>
青魚、ナッツ、アボカド、亜麻仁油、オリーブオイル
<食物繊維>
海藻類(わかめ、ひじき)、キノコ類(しめじ、椎茸、エリンギ)、アボカド、ナッツ、オクラ

逆にNGな食品は以下のとおりです。

・お菓子、シリアル、加工食品、清涼飲料水(砂糖が多いもの)
・ハムやウインナーなどの加工肉
・カマボコやちくわなどの練り物
・蒸留酒を除くアルコール(なるべく蒸留酒も避けたいところ)

このように見るといわゆる「健康的な食品」であれば量にこそ制限はあれ、割と自由に食べられることが分かります。
糖質制限だからと過度に気負わず、質に配慮して食べ物を選ぶことを中心に考えましょう。
てなとこで。