【ダイエットの定番】食事・カロリー制限のデメリット4選

ダイエット手法の定番と言えば食事制限でしょう。
しかしダイエットの手段として食事制限は全くオススメしません。それはシンプルに問題が多いからです。

このページでは食事制限・カロリー制限によって生じる問題について解説します。
食事制限のデメリットは具体的には以下の5点です。

①ボディラインの崩れ ②メンタルの不調 ③栄養バランス ④痩せない

①体型が崩れる

食事制限を行うと代謝が低下しますが、そこで真っ先にターゲットになるのが筋肉です。
筋肉は維持にも活動にも多くのエネルギーを消費するため、体内のエネルギーで言うと完全なるコスト部門になります。
ここを削れば収支のマイナスを大きく改善することが可能です。

また筋肉が削られる理由がもう1つあります。
それは不足したエネルギーを筋肉から取り出して補うためです。
これを糖新生作用と言います。

通常は糖質からATPという活動のエネルギーを作り出しますが、筋肉(タンパク質)からでも作り出せるのです。
しかしその生産効率は10分の1で、その分多くの筋肉が分解されます。

食事制限をしていると体重の落ちが良いですが、それは体脂肪よりも比重の重い筋肉が分解されまくってるからに過ぎません。
体型は崩れるし、落ちた筋肉を戻すのは食事を戻すことの数十倍・数百倍の労力がかかります。
つまり余剰が体脂肪に繋がるため、食事制限ダイエット以前よりも酷い身体になるということです。

②食事制限でメンタルを病む

食事制限に体重を減らす効果があるか、そして身体の健康への影響についてはよく議論されます。
その一方で心の健康、すなわちメンタル面への影響について議論されることはあまりありません。

しかしここが盲点で、なんと食事制限にはメンタルにも悪影響を及ぼすことが分かっているのです。
食欲は人間にとって根源的な欲求の1つであり、その食事を我慢するストレスの大きさやメンタルを病む可能性は感覚的にも分かるんじゃないでしょうか。

そしてこのことは実際に食事制限のダイエット効果を検証するミネソタ大学の有名な研究の中で確認されています。

・食への執着 ・認知機能の低下 ・集中力や気力の欠如 ・

被験者のメンタル面の変化として最も一般的に起こるのが、食事への執着心の増加です。
半年の実験期間中に料理本を眺めたり、調理器具を集めたり、食べ物のことを考える人が増えました。
食事を制限されたせいで、より食事への関心を高めてしまったわけです。
さらに代謝低下の影響が脳にも及び認知機能が低下、倦怠感や集中力の欠如が起こり大学を中退した人までいました。

無気力や集中力の低下は仕事や学業、日常生活など広くQOLの低下に繋がります。
認知機能が低下することで感情のコントロールが出来なくなり、人間関係にも悪影響を及ぼすかもしれません。
この実験は摂取カロリーが1570kcalに抑えられる半飢餓状態でしたが、現代人のダイエットも似たようなものです。

現代人にとっては全く他人事じゃないってことだね

③栄養バランスの偏り

限られたカロリーの範囲内で食事をしようとすると、自ずと1日の食事の中で食べられる食品の数も限られてきます。
カロリーだけでなく特定の食品や栄養素が肥満の原因だと断罪する風潮も相俟って、ダイエッターの栄養バランスは崩れがちです。

食事はPFCバランス、すなわちタンパク質・脂質・糖質をバランスよく摂取することが基本なります。
その理由は単なるバランス信仰ではなく、それぞれに重要な働きがあるからです。

そもそも不要な栄養素があるなら「三大」なんて付けないよね

タンパク質は最近その重要性がかなり強調されているので、知らない人はほとんどいないと思います。
筋トレをしてる人じゃなくても、細胞の修復(髪・爪・肌など)や新陳代謝に必要です。
加工食品中心の食生活では間違いなく不足してしまうので、意識して摂取することが必要になります。

カロリー制限で真っ先にカットの対象になるのが脂質です。
体脂肪=脂質みたいな直感的なイメージが先行してることもさることながら、カロリー密度が高いことも関係しています。

1g当たり9kcalもあって、タンパク源・糖質の倍以上なんだよね

しかしそんな脂質にもホルモンの材料となったり、脂溶性ビタミンの吸収に必要だったりと重要な役割があります。

そして最近の食事制限の定番と言えば糖質です。
しかし糖質は運動や思考のための重要なエネルギー源であり、欠かすことは出来ません。
筋トレをしてる人なら筋肉の合成にも必要になります。

特定の栄養素や食品を削ろうとすると、それに含まれるビタミン・ミネラル・食物繊維・フラボノイドなどの微量栄養素を摂り逃すことになります。
制限をかけることでその傾向はさらに悪化するので食事制限は健康面から見ても悪手です。

④痩せない

そして食事制限の最大のデメリットが、そもそもダイエット効果が無いということです。
頑張ってキツイ食事制限を行っても残念ながら痩せることは出来ません。

確かに短期的にはアンダーカロリーによって痩せることが出来ますが、あくまで短期的です。
最終的には必ず太ってしまいます。
しかも既に解説した筋肉量の減少も相俟って、ダイエット後は以前よりさらに太ってしまうのです。

食事制限ダイエットをすればするほど太っていくってこと

そして食事制限の効果が長期的に持続しない最大の理由が代謝の低下です。
食事を減らせば一時的にアンダーカロリーにはなりますが、最終的には代謝が低下してカロリー収支はプラスになります。
さらに食事を減らせばまたアンダーカロリーになりますが、同じことの繰り返しです。

まるで軍拡競争だ

なお食事制限によって代謝が低下していくメカニズムや代謝の低下によって起きる問題について詳しくはこちらのページで解説しています。

まとめ

食事制限・カロリー制限によって起きる問題について解説しました。
食事は人間が生きて活動するための基礎なので、それを削ればあらゆる部分に不調が出て来て当然と言えます。

筋肉の減少による体型の崩れはダイエットの目的に逆行することになります
メンタルを病んだり日常生活に支障を来たしてまでやることかどうかという点も大いに疑問です。
そしてそもそもダイエット効果が無いため全くやる意味はありません。

このブログでは様々なダイエット法を紹介しているので、効果がある自分に合った方法を実践するようにしてください。
てなとこで。