ダンベルの種類と選び方|各タイプのメリット・デメリット【自宅筋トレ用】

ダンベルってたくさん売ってるけどどれを選べばいいの?

自宅でもダンベルさえあれば十分効果的なトレーニングができることを紹介しました。

ではそのダンベルはどんなものを選べばいいのでしょうか?
このページでは自宅筋トレ用のダンベルの選び方について解説します。

このページでわかること

・代表的なダンベルの種類
・それぞれのメリット、デメリット
・タイプごとのオススメ商品

紹介するダンベルは大きく以下の3種類です。

①重量固定 ②スピンドル式 ③ブロックタイプ

1 重量固定ダンベル

ダンベルというとまず最初に思いつくのが、この重量が決まったダンベルです。

家庭用だと10㎏くらいまでしかありませんが、本格的にトレーニングする用に50㎏近くまでリリースされています。
ジムに行くとフリーウェイトゾーンにズラっと並んでるやつです。

ちょうど画像みたいな感じ!

重量固定ダンベルのメリット

メリットは3つです。
ここで紹介するダンベルの中では①一番価格が安いこと、②負荷のチェンジがしやすいこと③オンザニーがしやすいことです。

ダンベルの形に成形されただけの金属で、これといった機能もついてないので値段は安くなります。
また幅広い重量をジムのようにラックにズラっと並べておくことが出来るなら、重量交換が簡単なので、ロス無くドロップセットなどが可能です。

オンザニーについては後で解説するよ!

重量固定ダンベルのデメリット

ダンベルで全身をトレーニングする場合、部位ごとに使用するダンベルの重量は異なります
そのためトレーニングする部位の数に合わせてダンベルを買い揃えなければいけません。

また筋肥大や筋力のアップによっても使用する重量は変化していきます。
そうして買い足していくと出費も保管スペースもかさんでいくので、結果的にメリットをデメリットが飲み込んでしまうことになります。

ある特定の種目しか行わない場合を除いて、負荷を調節できるタイプがオススメです。

オススメの商品

なし。

ちゃんと鍛えようとするならまずオススメしないよ

2 スピンドル式ダンベル

自宅でのトレーニングに最も多いのが、このスピンドル式です。

ダンベルのシャフトとウェイトプレートが独立していて、プレートの付け替えによって重量を変えることができます。
プレートの厚みやシャフトの長さにもよりますが、だいたい片手で40~50㎏くらいまでは加重が可能です。
両手で90㎏前後なので負荷としては十分と言えます。

スピンドル式ダンベルのメリット

スピンドル式ダンベルのメリットは以下の通りです。

①値段 ②重量調整の自由度 ③保管スペース

①値段が安い

固定式ダンベルほどではありませんが、あとに紹介するブロックタイプよりは断然安いです。
重量を増やしたくなったらウェイトプレートを買い足すだけでOKで値段もさほど高くありません。
重量のバリエーションを揃えることを考えれば、固定式のダンベルよりも圧倒的にコスパは高いと言えます。

②重量調整の自由度・拡張性が高い

重量を細かく調整できるのも大きなメリットです。
メーカーにもよりますが、プレートは1.25㎏からあります。
シャフトの両側に設置して2.5㎏刻みで重量を調整できます。
大きな筋肉は大まかな調整でもいいですが、小さな筋肉は1㎏の差が大きく影響するので、これは需要なポイントです。

またプレートを買い足していくことで、筋力のアップに対応することが出来ます。
シャフトが長いモノを選択すればかなりの重量まで対応可能です。

③保管が省スペース

スペースが限られる自宅だからこそのダンベルトレーニングなので、その保管のために大きく場所をとるのはいただけません。
その点、スピンドル式なら使わないプレートを外して積み重ねて置けるので、一番大きいプレート分のスペースしか必要ありません。
重量が増えてもプレートの山が高くなっていくだけで済みます。

おまけ的要素素ですが、自宅がスッキリして見えるのも大事なポイントです。

スピンドル式ダンベルのデメリット

逆にデメリットは以下のようなものがあります。

①プレートの付け替え ②オンザニーがしにくい

①プレートの付け替えによるロス・手間

スピンドル式ダンベルで重量を変更する場合、①カラー(ストッパー)を外し、②プレートを付け替え、③カラーを付け直す、という行程が必要です。
この行程を両手分やるとなると、ちょっとした時間がかかります。

ドロップセット法など、インターバルをほぼ0にして行うトレーニングの場合には、この時間が結構ネックです。

あと単純にめんどくさい…

②オンザニーがしにくい

オンザニーは高重量のダンベルをセットポジションまで持っていくためのテクニックです。
特にダンベルプレスやショルダープレスなど肩の高さにダンベルをセットする種目で必要になります。

膝の上にダンベルの側面を乗せて脚力でセットポジションまで持ち上げます。
↓ちょうどこんなイメージです。

オンザニーのイメージ

スピンドル式のダンベルはプレートが付いてないシャフトの端の部分が飛び出すため、膝の上にダンベルの側面を乗せにくくなります。
外側のプレートの面だけを膝の上に乗せるようにすれば出来ないことも無いですが、ちょっとしたコツが必要になるため、特に初心者には難しいかもしれません。

まあ初心者ならオンザニーが必要なほど高重量は扱わないと思うけど

オススメのスピンドル式ダンベル

このタイプはプレートとシャフトがセットで販売されてるので、すぐにトレーニングを始めることができます。

基本的にプレート穴の直径はΦ28㎜であり、これに対応するプレートを買えばメーカーを統一しなくても加重が可能です。

プレート素材は床などを保護するためにラバーのものをオススメします。
マットを購入するのもアリですが、薄いと保護効果がなく、逆に厚いとベンチの安定感がなくなりトレーニング効率が落ちるので選択が難しいです。

オススメはyouten(たぶん中国メーカー)の可変式ダンベルです。

プレートがラバー製で、かつプレート設置部分が長く重量の拡張性に優れています。
しかも両手を連結してバーベルとしても使うことができるので、トレーニング種目の幅が格段に拡がります。

またプレートが完全な円形ではなく溝があるので、転がってしまうことがありません。
今回紹介しているのは20㎏×2個ですが、30㎏×2個の計60㎏での販売もあります。

カラーのカスタム

カラー(ストッパー)はネジのようにつけるタイプ(スクリュー)がデフォルトですが、実はこれが結構くせものです。

・セッティングするのに時間がかかる
・トレーニング中に回転して外れてしまうことがあり危険

そこでワンタッチで取り外しができて安全なカラーに変更するというのも1つのアイデアです。
オススメは以下のようなクリップタイプです。
両手分の両端で計4つ必要なので、購入する際は数には注意しましょう。

3 ブロックタイプダンベル

ブロックタイプダンベルは言葉ではなかなか説明しにくい代物です。

紹介している商品の写真で確認してもらうのがベストかと…

ブロックタイプのダンベルは、使いたい重量にダイヤルをセットすればワンタッチで重量を変えられる優れものです。
重量の幅も広く、負荷の増加にも不自由しません。

ブロックタイプダンベルのメリット

ブロックタイプダンベルのメリットは3つ。

①重量変更にかかる時間が短い
②保管スペースを取らない
③オンザニーがしやすい

①重量の変更がワンタッチ

スピンドル式のダンベルに比べてウェイトの付け替えにかかる手間も時間も圧倒的に少ないのがポイントです。
ドロップセット法など追い込みをかけるトレーニングでは、この重量変更の時間の短さがものを言います。

あまり時間が空くと回復して追い込めなくなっちゃうからね

ブロックタイプのダンベルはダイヤルやピン差す位置を変えるだけですぐに重量が切り替わるので、重量固定ダンベルと同じくらいのスピード感で交換できます。

②省スペース

スペースを取らないのはスピンドル式ダンベルと同じです。
ブロック自体は元々かなり大きいですが、プレートの追加がないのでそれ以上に保管スペースが広がることはありません。
MAXの重量が大きいほどブロックも大きくなるので、スペースが気になる人は闇雲に重いものを買わない方がいいでしょう。

3.オンザニーがしやすい

ブロック式の側面は平らなので、オンザニーがしやすいです。
高重量を扱う場合でも、腕に無駄な負担をかけることが無くトレーニングに集中できます。
ただし中には側面の面積が小さくなってる商品もあり、そういうモノはスピンドル式以上にオンザニーがやりにくいので注意が必要です。

ブロックタイプダンベルのデメリット

メリットの多いブロック式ですが、デメリットもあります。

①値段 ②耐久性

①高価

今回紹介した中でも圧倒的に高く、安いものでも3万円、高いものだと10万円以上するモデルまであります。

②壊れやすい

高価であるにも関わらず壊れやすいというのも問題です。
ワンタッチの交換機能が引っかかりを起こして外れなくなってしまったモノを何回も見たことがあります。

オススメのブロック式ダンベル

ブロック式は最低価格から高価ですが、そこで手を打つのはオススメしません。
値段が安い商品は最大重量が低くかつ故障のリスクもあるからです。このタイプはそれなりの金額を覚悟しましょう。
2つのタイプの異なるブロックタイプのダンベルをオススメとして紹介します。

①TOP FILM ブロックダンベル

こちらは一般的なブロック式のダンベルで、両手セットでの販売です。

両手で80㎏ちょっとまで荷重できるので、かなりレベルアップしてもこれだけで十分効果的なトレーニングができます。

重量変更の際にシャフトの差し替え作業はありますが、スピンドル式に比べればかなりの時間短縮になります。

片手約41㎏ 両手用 2.3㎏から27段階調節

②Body Tech 可変式ダンベル

こちらは片手分での販売です。

円形ですが、専用のスタンドが付属しているのでインターバル中にダンベルが転がってしまう心配はありません。

ちなみにラックも別売してるよ!

重量の変更はグリップを握って回すだけで非常に手軽です。
ピンの差し替えタイプよりもさらに時間短縮ができ、より追い込みがかけやすくなります。

ダイヤル式は一番故障しやすいからあんまオススメできないかな…

握力補助グッズ

ダンベルで全身を鍛えようとすると握力への負担が大きくなるという問題があります。
特に背中などのプル系の種目においては影響が大きくなります。
その対策として、握力への負担を緩和するサポートグッズの利用がオススメです。

①リフトストラップ ②パワーグリップ

①リフトストラップ

デッドリフトなどの種目で利用している人を見たことがるかもしれません。
手首に巻いたストラップの先端をバーに巻き付けて利用するものです。

<メリット>
・安定性があるので挙上に集中できる
・安価
<デメリット>
・巻くのに手間がかかる
・巻き具合に左右差があると挙上時にグラつく

何周も巻くからこその安定感なんだけどね

②パワーグリップ 

手の平に向かってついているベロのようなパーツをバーに巻き、上から握るタイプです。

<メリット>
・リフトストラップに比べて手間がかからない
<デメリット>
・高重量を扱う場合に安定性に不安がある
・リフトストラップに比べてやや高い 

リフトストラップとパワーグリップのどちらを選ぶかはほとんど好みの問題です。

高重量トレーニングの時の安定性に不安があるという人でも、ダンベルで扱うレベルの重量ならあまり気にする必要はありません。
デッドリフトなど、100㎏を超える超高重量トレーニングにトライするシーンがないならとくに問題なしです。

まとめ

自宅トレーニングの基本アイテムであるダンベルの選び方について解説しました。
どんなアイテムでも一長一短あるので、機能を重視するか値段を重視するのか、これは個人の好み次第で正解はありません。
紹介した3つのタイプのダンベルの特徴を以下にまとめます。

ダンベルタイプメリットデメリット
重量固定・値段が安い
・重量変更が速くて楽
・オンザニーがしやすい(高重量OK)
・買い増しコスト
・保管スペースが広い
スピンドル式・値段が安い
・重量の刻み、拡張性に優れている
・保管スペースが限定
・プレート交換の手間と時間
・オンザニーがしにくい
ブロックタイプ・重量変更が速くて楽
・保管スペースが限定
・オンザニーがしやすい(高重量OK)
・値段が高い
・壊れやすい

まさに一長一短って感じだね

因みにぼくは値段と故障した時の廃棄のコストを考えてブロック式には踏み出せず、スピンドル式を使っています。

スピンドル式はトレーニングの汎用性でも優れています。
家庭用のバーベルならダンベル用のプレートが使えるので、バーベルさえ追加すればスクワットやデッドリフトも可能です。
またプレートだけを使う種目にも対応することができます。

トレーニングしたい部位・レベル、部屋の広さ、経済的余裕、手間。これらを考慮して自分にとってベストな選択を!
てなとこで。