【意外に多い】筋トレの7つのデメリット|正しく対策すれば問題なし

筋トレのデメリットに悩む

筋トレのメリットが多岐にわたることは別のページで解説したとおりで、非常に恩恵が大きいものです。
万人にオススメしたいと思っています。

しかしそんな万能そうな筋トレにもデメリットがあります。
あまりに過度になるとデメリットの部分が強調されてしまう可能性もあるので、注意しなければいけないのです。

とは言え正しい知識を身に付け、適切に対処さえすれば解決できないデメリットではありません。
このページでは筋トレに伴うデメリットについて解説します。

このページでわかること

・筋トレもやみくもにやるのは危険
・筋トレによって起きる問題とその対策
・筋トレをする人が自覚すべきこと

1 筋トレの精神面のデメリット

ポジティブシンキングや自己肯定感のアップなどの精神面のメリットが強調される筋トレですが、実は精神面におけるデメリットもあります。

具体的には筋肉の発達に伴って筋トレの強迫観念が強くなることです。
せっかくつけた筋肉が落ちてしまうのを恐れるあまり、トレーニング頻度や強度を上げ続けてしまうというもの。
またカロリー不足への恐れも強くなり、食事の摂取についても同様の強迫観念に駆られやすくなります。

このような様々な不安感が精神面に悪影響を及ぼしてしまう可能性があるのです。
実際に筋肉が発達している人ほど繊細で、神経症的な傾向が強くなるという研究も存在します。

ゴリゴリのマッチョほど繊細って何かすごいギャップだな…

神経症傾向が強いほど鬱とかになりやすいよ

不安やストレスを抱えているとコルチゾールの分泌も増加するので、実際に筋肉も分解されやすくなってしまいます。
またトレーニング頻度を過度に上げてオーバーワークになることもカタボリックの原因です。
当然のことながら過食になれば体脂肪が蓄積し、より目標からは遠ざかります。
まさに自己破壊的予言(≒病は気から)ですね。

この問題への対処法は、筋肉はそう簡単に落ちないという事実を知り、身を以って実感することだと思います。
筋肉が大きくなるほど標準に戻そうとする圧力(=ホメオスタシス)によってカタボリックは強くなります。
しかしそれでも筋肉が落ち始めるまでにはそれなりの時間を要するのです。

むしろ適切に休息を取ることで、オーバーワークによる分解を回避し、同時に筋肉の合成を高めることに繋がります。

2 筋トレの身体面のデメリット

筋トレやプロテインの摂取によって身体面に起きる問題は、根拠のあるものから単なるイメージベースの迷信まで様々です。
それらについての検証と対策を全て紹介していると長くなってしまうので、概要をさらいます。
筋トレが身体面に及ぼすデメリットは以下の5点です。

①肝機能の低下 ②尿酸値の上昇 ③腎機能の低下 ④免疫力の低下 ⑤糖尿病のリスク ⑥老化

2-1 肝機能の低下

筋トレを始めてから、肝機能の数値に異常が見られるようになる人がいます。
タンパク質から生じるアンモニアの解毒作用を担うのが肝臓なので、筋トレに伴う肝機能低下は多量のタンパク質を含むプロテインが原因であるという説が一般的です。

しかしプロテインの摂取の仕方に気を付ければそこまで大きな負担にはなりません。
またプロテインではなくトレーニングに起因するものという可能性もあるので、健康診断の数値の見方にも注意が必要です。

プロテインの摂取方法や筋トレと肝臓の関係についてははこちらのページを参考にしてください。

2-2 尿酸値の上昇

尿酸値と聞くとアルコールや魚卵などのぜいたく品の摂取が原因というイメージがありますが、プロテインもその一因であるとする説があります。
実際に本格的な筋トレをしている人は尿酸値が高い傾向にあるようです。

ただタンパク質の尿酸値への影響はかなり限定的で、中でも牛乳を主原料とするプロテインは影響しないことが研究で分かっています。
鶏むね肉や卵などについても同じです。

トレーニーの尿酸値が高いのは筋トレそのものの影響で、根治には筋トレを辞めるしかありません。
筋トレを辞めることが選択肢にない以上、適切な対症療法で抑えるというのが次善の策です。
尿酸値対策について詳細はこちらのページを参考にしてください。

2-3 腎機能の低下

腎機能の低下についても同じくプロテインが原因になるとする説があります。
これについては「そもそも腎機能を健康診断で正確に計測できているのか?」という問題もあり、ハッキリとしたことは言えません。

ただ腎機能は尿酸値の影響を受けるので、筋トレが間接的に腎機能に影響する可能性はあります
腎機能に異常を起こすと、透析や取水制限など非常に生活がかなり困難になりQOLが著しく低下するため、腎不全ともなるとかなり深刻な問題です。
気になる人は腎機能の詳細についてはこちらのページをご覧ください。

健康診断の落とし穴についても解説してます。

2-4 免疫力の低下

筋トレのようなハードな運動はストレスが大きくかかるので、通称ストレスホルモンのコルチゾールが多量に分泌されます。
これ自体はストレスから身体を保護する目的があるので悪者ではないのですが、一時的に免疫力を低下させるという副作用が問題です。

筋トレを習慣化してるトレーニーは一般人よりも免疫力が高いですが、唯一トレーニング直後だけは普通よりも免疫力が低くなってしまいます。
ここで栄養の補給や休息を疎かにすると途端に身体に不調が出てしまうわけです。
肌荒れなどの小さな不調が、ちょっとした睡眠不足が原因で簡単に発生するようになったりもします。
ケアさえすれば問題はないですが、注意は必要です。

その対策はほぼトレーニー全員が摂取しているグルタミン。
ハードな筋トレには必須のサプリメントです。

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2-5 糖尿病リスク

本格的なボディメイクをしてるトレーニーは食事の回数が非常に多いのが特徴です。
「健康を考えるなら1日3食ですら多い」というような説に最近は勢いがありますが、そんなトレンドに反してトレーニーは1日に5~6食も食べることがあります。

食事回数を減らすべきという主張の中心は「①オートファジーの活性化」と「②インスリン抵抗性の予防・改善」の2つです。
特に深刻なのが後者のインスリン抵抗性で、これは悪化すると肥満、そして糖尿病の原因になります。

食事の糖質量が多く、かつ食べ物が消化管の中に留まってる時間が長いトレーニーはインスリン抵抗性発現のリスクが高いのです。
こうしたインスリン抵抗性の詳しい原因や予防方法についてはこちらのページで解説しています。

2-6 老化

最近でこそ栄養や健康に関する情報が豊富なのでやや緩和されつつありますが、昔はボディビルダーと言えばシワシワが当たり前でした。
このことからハードな筋トレをする場合、適切なケアをしなければ老化へまっしぐらということが分かります。

筋トレに付随する老化現象は大きく分けると以下の2つです。

①酸化 ②糖化

酸化は活性酸素が体内の組織や遺伝子を攻撃して、その活動を乱すもので、カラダのサビとも表現されます。
活性酸素は普通に生活してても一定量は体内で作られますが、筋トレのようなハードな運動では過剰に生成されるため抗酸化対策が必要です。

そして糖化は過剰に摂取して余った糖質が細胞などと結合して老化させるもので、こちらはカラダのコゲと表現されます。
揚げ物やパンなどの焼き色がつくメイラード反応が体内の細胞でも起きてしまうのです。
糖質は筋トレのパフォーマンスに重要ですが、過剰摂取にならないよう量を調整しましょう。

3 超余談:服が着られなくなる

さほど深刻な問題でもないですが、衣類を自力で着られないレベルになるとさすがに不便なので気を付けましょう。

胸や肩、腕の筋肉が発達すると徐々に上半身の動きが窮屈になってきます。
反対側の肩に触れる動作がキツイとか背中が自分で掻けないとか、靴下が自分で履けないとかもあるようです。

流石にぼくはここまで深刻ではないですが、吊るしのスーツは着られなくなってしまいました。
肩幅や胸囲が大きくなった一方でウエストが細いので、肩に合わせるとウエストがブカブカで不格好になります。
言わずもがなウエストに合わせると肩が入らないのでオーダースーツ1択です。
コストはかかりますが、身体にフィットするので普通体型の人にもオススメですよ。

頻繁に体重が上下して体型が定まらないならレンタルもアリかも

可動がしにくくなるので、服くらいは快適でありたいとする結果、多くの人が辿り着くのがオーバーサイズのTシャツ、パーカー、スウェットです。
それなりのレベルのトレーニーが皆一様に似たような恰好をしてる理由を自分の身をもって知ることができました。

筋トレYouTuberあるあるですが、動画で上裸が多いというのもある意味で「服が着られない」に含まれるのかもしれません(笑)

まとめ

筋トレに伴うデメリットについて解説しました。
精神面と身体面の両面にありますが、やはり心配が大きいのは身体の健康の方でしょう。
肝臓・尿酸値・腎臓・免疫・糖尿・老化と様々ですが、全てに本当に悪影響があるわけじゃないので、状況を知り適切に対応しましょう。

筋トレは非常にハードな運動なので心身の健康に効果が高いですが、過剰になればそれだけ副作用も強く現れます。
摂り方次第では毒にも薬にもなるということです。
このことは知っておかなければいけません。

ボディビルダーほどまではいかなくても、傍から見て筋トレしてると分かるレベルの場合は多少問題が起きてきます。
常識的なレベルで抑えるか、対策をしながらさらなる高みを目指すか。
自分の健康面などと相談しながらレベルを決めていくことが肝心です。
てなとこで。