ケトン臭にケトフルエンザ|ケトジェニックダイエットのデメリットと対策法
ケトジェニックダイエットとは何なのか?その具体的な方法については以下のページで解説しています。
ここでは様々なメリットがケトジェニックダイエットにはあると解説しました。
ですが同時にデメリットも存在しています。
そこでこのページでは、ケトジェニックダイエットのデメリットとその問題を解決するための対策について解説します。
・ケトジェニックダイエットのデメリット
・デメリットへの対策方法
糖質をカットして脂質を増やすだけで短期間で体脂肪を落とせると聞くととても魅力的に思えるかもしれません。
ダイエットで食べちゃいけないと思っていた脂質を食べていいなんて願ったり叶ったりなんて人もいるのでは?
しかし全くデメリットがないなんて都合のいいダイエット法はありません。
ここではケトジェニックダイエットで起きるデメリットについて解説します。
大きくは以下の6点です。
①お金がかかる ②ケトン臭 ③腹痛 ④乾燥 ⑤便秘 ⑥ケトフルエンザ
こんなにデメリットあるのか…なんか嫌になってきたな…
確かにデメリットは多いですが、これら全てが万人に現れるわけではありません。
また事前に対策まで把握しておくことで、安心して取り組むことが出来ると思います。
ケトジェニックのデメリット1 経済的な負担
ケトジェニックダイエットではMCTオイル以外にも食べるモノにそれなりのコストがかかります。
詳しいメニューについては別のページで解説しますが、いずれも美味しいので楽しく食事はできますがどれもけっこう値段が高いです。
肉や魚、チーズやナッツ、アボカドなどは出来合の既製品(ほぼ糖質とトランス脂肪酸)に比べるとかなり高くなります。
安く脂質やタンパク質を取ろうとすると揚げ物などに走ることになりますが、これは論外です。
酸化した油が使われていて、健康を害する上にエネルギーとしても代謝されにくくなります。
安くて楽な加工食品を食べられないとなるとどうしても食費は高くなるので、覚悟が必要です。
なるべく安価に抑える食品の選択についても上記のページを参考にしてください。
また加工食品がダメ=自炊が基本になるので、その分の手間もデメリットかもしれません。
炊くだけのご飯や茹でるだけの麵類など手抜き料理が出来ないので、メニューを考えるのもやや面倒になります。
ケトジェニックのデメリット2 ケトン臭
ケトジェニックダイエットは血中の脂質をケトン体に変えるダイエットなので、血中にはケトン体が多くなります。
このケトン体には独特のニオイがあり、人によってはケトン臭という油っぽい体臭を発するになります。
汗に混じってケトン体が流れ出てくるため、このニオイの問題は夏場の方が特に深刻かもしれません。
全員が出るわけじゃありませんが、対策する準備をしておくことが大事です。
効果的な対策として具体的には以下のようなものです。
・十分かつ小まめな水分補給
・十分な発汗
・酢の摂取
・グルタミンの摂取
フレグランス類でニオイをごまかそうと考える人もいるようですが、あまりオススメはしません。
人によってはケトン臭が強すぎて、フレグランスと混ざったニオイでより不快いなってしまうからです。
これらの対策をした上で、汗をかいたら小まめに拭き取る等して対策しましょう。
ケトジェニックのデメリット3 胃痛(腹痛)
胃痛(腹痛)はケトジェニックダイエットに必須のMCTオイルによって起きる典型的な症状の1つになります。
MCTオイルは消化・吸収が速く、すぐに身体のエネルギーになるのがメリットですが、その速さが仇にもなるのです。
適量を小まめに摂取してる分には問題ないですが、一気に摂ると胃を握りつぶされるような強い痛みが出ます。
特に最初のうちは消化に慣れてなくて胃痛が出やすいので、少量から徐々に摂取量を増やしていきましょう。
早くケトーシスに入りたいからって量を急に増やすと後悔することになるよ!
ケトジェニックのデメリット4 乾燥
これはケトジェニックダイエットに起因するものというよりは、糖質カットの影響です。
糖質には細胞内に水分を引き込む作用があるため、糖質をカットすると全身の保水力が低下してしまいます。
特に顕著に現れる表皮の症状が以下の2点です。
①唇の割れ ②小鼻の黒ずみ
4-1 唇の乾燥・割れ
ケトジェニックダイエットや糖質制限で最もよく起こるのが唇の割れです。
唇は特に湿る機会が多く、その湿気が蒸発する時に唇の水分を奪っていきます。
もともと乾燥しやすい場所であり、加えて糖質の不足によって保水力がさらに低下してるため症状が顕著に出やすいのです。
同じようなメカニズムで、手洗いの後の水気をしっかり切らない人は指のささくれやひび割れが酷くなることもあるでしょう。
内側からの水分補給に加えて、外側からの保湿も普段以上に小まめに念入りにしましょう。
うっかり間隔があくとすぐに割れてしまいます。
ハンドクリーム、リップクリームは必須!
油断するとたちまち割れてくるから要注意だよ
4-2 鼻の黒ずみ
皮膚の保水力が落ちると、乾燥するだけでなく皮脂の過剰分泌も起きやすくなります。
特に皮脂の分泌が起きやすいのが鼻やおでこなどのTゾーンで、その皮脂が毛穴で酸化した結果できてしまうのが小鼻などに見られる黒ずみです。
エアコンの風などで室内の空気が乾燥しやすい真夏や真冬だと、余計に黒ずみが出やすくなります。
またこの乾燥に伴う皮脂の過剰分泌によってニキビができてしまうこともあります。
これも水分補給と保湿剤という内と外の両方からの保湿が主な対策です。
因みに既に黒ずみが出てしまっているという人にはオイルクレンジングをオススメします。
皮脂を浮かせるには同じ油脂が最も効果的で、適度な保湿と洗浄の一石二鳥です。
ケトジェニックのデメリット5 便秘
ここまで何度も登場してきましたが、ケトジェニックダイエットは全身で深刻な水分不足を引き起こします。
その原因は糖質の摂取を制限することによる保水力の低下と脂質代謝のための水分消費の増加です。
さらに炭水化物のカットで食物繊維の摂取量が減り、脂質の摂取のために肉食中心の生活になります。
これらの複数の要因が重なって腸内環境が著しく悪化した結果として便秘の症状が酷くなるケースが多いです。
腸は非常に重要な免疫器官であり、環境の悪化は便秘以外にも様々な問題に発展するリスクがあります。
対策の基本は補助的な食事の見直しです。
野菜や海藻類は糖質が少なく水分量と食物繊維が多いので、ケトジェニックダイエットの様々なデメリットをカバーするのに役立ちます。
またナッツ類やアボカド、豆類など、脂質・タンパク質中心でありながら食物繊維が多い食品も優秀な存在です。
ケトジェニックダイエット中もケトーシスに入った後は一定量の糖質の摂取が可能ですが、ご飯やパンのような糖質単体を摂るのではなく、これらの繊維質を多量に摂るようにしましょう。
ケトジェニックのデメリット6 ケトフルエンザ
ケトジェニックダイエットの導入期に特に強く、風邪やインフルエンザのような症状が現れることがあり、これが最も大きな副作用です。
これらの症状の特徴を指してケトフルエンザと呼ばれています。特に顕著に現れる症状は以下の3点です。
①頭痛 ②のどの痛み ③倦怠感
ケトフルエンザの症状1 頭痛
特に多くの人がケトーシスの導入期に経験するケトフルエンザの症状が頭痛です。
ほとんどの場合は導入にかかる3日程度で治まりますが、あまり厳格に糖質制限ができてないとズルズルと長引くことになります。
糖質不足に伴う脱水も原因の1つなので、塩などを少量混ぜた水の補給をこまめに行うのが大切です。
ケトフルエンザの症状2 喉の痛み
喉の痛みも脱水の影響が大きい症状の1つです。
糖質制限の影響もありますが、脂質の代謝に水分を使うためケトーシスに入った後も水分補給を疎かにしてしまうと症状が発現します。
ケトン臭や頭痛、乾燥も含め、ケトジェニックダイエットには十分な水分補給が欠かせないってことです。
ケトフルエンザの症状3 倦怠感
特にケトフルエンザの中でも特に顕著で影響が大きいのが疲れやすさ・倦怠感です。
人によって症状が出るポイントが違いますが、歩いたり階段を上るのも苦痛に感じるほどの倦怠感が出る場合もあります。
疲れのせいで肝心のトレーニングのパフォーマンスが落ちてしまっては元も子もないので、しっかり対策しなければいけません。
倦怠感は主に低血糖に起因する症状で、ケトーシスに入った後も厳格な糖質制限を続けていると起こりやすくなります。
この問題は少し糖質の摂取を増やすことで緩和します。
一度ケトーシスに入った後であれば、様子を見ながら糖質の摂取を増やしても問題はありません。
もちろんハードなトレーニングに対して睡眠不足だったり、過度な食事制限になってしまってないかは要確認です。
まとめ
ケトジェニックダイエットのデメリットとその対策について解説しました。
多くのメリットがある一方で様々な理由で水分が不足し、その影響が全身のあらゆる部分に現れます。
そのため水分補給と外側からの保湿が非常に重要です。
しかし普通に水を飲んだり、カフェインを含むお茶やコーヒーでの摂取では効果的な水分補給にはなりません。
適度にミネラル分などを含ませて身体に吸収されやすいような工夫をしましょう。
また腸内環境の悪化もけっこう深刻な問題なので、食品やサプリメントから積極的に食物繊維を摂取するようにしてください。
糖質の保水力というのは偉大で、ここまでしても便秘は完全には解決できませんが、やったとやらずとでは大きな違いです。
てなとこで。
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