【体脂肪をつけない増量方法】クリーンバルクのメリットとやり方|食事内容とPFCバランス

筋トレを始めたばかりの頃は特に意識しなくても筋肉が増えていきますが、レベルアップしてくると徐々に筋肉の増加が停滞してきます。
筋肉が増加しにくくなる原因は様々ですが、その内の1つが食事量の不足です。

さらなるレベルアップのためには増量を行う必要がありますが、これには体脂肪の増加が伴います
多くの人が増量を避けているのは、この余計な体脂肪でボディラインを緩ませたくないからでしょう。

しかしクリーンバルクという増量方法であれば、そうした問題を緩和しながら増量を進めることが出来ます。
このページでは、クリーンバルクとは何か?その方法とメリットについて解説します。

このページでわかること

・クリーンバルクとは何か?
・クリーンバルクのメリット
・具体的なカロリー計算の方法
・食事のPFCバランスの設定

1 クリーンバルクとは?

増量というと大きなステーキやピザ、ハンバーガーといったアメリカンな食べ物をひたすらに食べ続けるというイメージがあるかもしれません。
こういった増量方法はダーティバルクという非常に古典的な手法で、今どき実践する人は少ないです。

今回紹介するクリーンバルクはまさにこのダーティバルクと対極にある増量方法と言えます。
クリーンバルクの根底には「同じカロリーであっても、どんな食品から摂取するかによって身体への影響が大きく異なる」という理念があります。

「身体は自分が食べたもので作られる」って当たり前だけど見過ごされがちだよね…

この増量方法のポイントは以下の3つです。

①ジャンクフードのカット ②脂質の質に配慮する ③オーバーカロリー

1-1 ジャンクフードのカット

クリーンバルクとはその名の通り「クリーンな食事」をメインにして増量を行う方法です。
クリーンな食事とは、加工度合いが少なく自然に存在する形に近い食品を言います。
簡単に言えば、栄養密度の低い(通称:エンプティカロリー)ジャンクフードを排除して行う増量方法です。

ラーメン、ピザ、お菓子なんかはNGってこと!

具体的な食品例で言うと、玄米や鶏むね肉、サバや野菜などです。
減量期の食事を内容そのままに量だけ増やして増量する方法と言うことも出来ます。
「味気ない」と感じる人も多いかもしれませんが、加工食品でボロボロにされた味覚を取り戻し、素材の味を感じられるようになるのもメリットです。
また食事量が増えること自体も身体にとって大きな負担になるため、せめてクリーンで健康を害しにくい食事にすることはフィットネスの目的に照らしても重要になります。

1-2 脂質ゼロではない

クリーンバルクでよくある誤解がローファットダイエットと混同してしまうパターンです。
この誤解を抱えているとクリーンバルクのハードルが高くなると同時に、増量の効果を下げてしまいます。

脂質は細胞が栄養を摂り込む上で重要な役割を果たす細胞膜や、テストステロン・成長ホルモンなどホルモンの材料です。
脂質が不足してしまうとこれら筋トレに大事な要素が欠けてしまうことになります。

具体的には総摂取カロリーの15%を下回ると生成が停滞するらしいよ

また「体脂肪をつけたくない」という想いが脂質を遠ざけてしまっている可能性もあります。
過剰な脂質が体脂肪の原因になることは確かですが、肝心なのは量よりも質の問題です
人工のトランス脂肪酸や飽和脂肪酸のような質が低く健康を害する脂質はなるべくカットします。
一方でオリーブオイルや魚の油などの不飽和脂肪酸は過不足なく摂取するようにしましょう。

脂質を摂っても良いなら減量中はNGの鶏もも肉とかバラ肉も多少はOKだね!

1-3 カロリー計算は不要

基本的にクリーンな食事を中心にして、オーバーカロリーを摂取する以外に大きなルールはありません。
面倒なカロリー計算が必要ないので、その点も気楽でメリットになると思います。
因みに名前が非常によく似た増量方法にリーンバルクというものがありますが、このカロリー計算の必要性の有無が大きな違いです。
こちらの方法について詳しくは別のページで解説しています。

ただしクリーンな食事は個々のカロリーが非常に低いので、無意識なアンダーカロリーには注意が必要です。
十分に食べているつもりだったのに、実はメンテナンスカロリーにも満たなかったということも結構あります。
ただし以下のような人はカロリー計算をしておく必要があります。

①小食で増量カロリーに満たない可能性がある人
②必要最小限の体脂肪に抑えたい人

以下でザックリとメンテナンスカロリーを算出する方法について解説します。

2 必要カロリーの計算方法と食事のPFC

特にクリーンバルクを行う場合は、他の増量方法と比べて余計な脂肪が蓄積するリスクは低いです。
そのため減量期ほど厳密にカロリー計算をする必要はありません。

ただし体脂肪を出来るだけ抑えたい人や、逆に食べなすぎのリスクがある人はある程度のカロリー計算は必要です。
ここではザックリとしたカロリー計算の方法と食事のPFCバランスを紹介します。

2-1 必要最小限のカロリー計算

増量・減量を行う場合、まず基準となるメンテナンスカロリーを算出します。
メンテナンスカロリーとは読んで字のごとく、現状を維持するのに必要なカロリーのことです。
このメンテナンスカロリーは以下のように計算できます。

メンテナンスカロリー = 基礎代謝 × 運動強度依存定数

メンテナンスカロリーを計算するためには、まず基礎代謝を算出する必要があります。
計算する場合、最もポピュラーな方法はハリスベネディクト方程式を使う方法です。式は以下のとおり。

基礎代謝 = 13.4 × 体重(㎏)+ 4.8 × 身長(㎝)ー 5.68 × 年齢(歳) + 88.4

そしてこの基礎代謝に掛ける運動強度依存定数は以下のとおりです。

<運動強度依存定数>
①デスクワーク中心で普段はほとんど運動しない 1.2
②低強度の筋トレを週に1~3回 1.375
③中強度の筋トレを週に3~5回 1.55
④高強度の筋トレを6~7回 1.725
⑤高強度の筋トレを1日2回 or 肉体労働をして高強度の筋トレを毎日 1.9

この2つを掛けて算出される数値が、現状維持に必要なカロリーです。
これに300~700kcalくらい足したものが増量カロリーの目安になります。
基礎代謝の計算からして減量で使うにはかなり厳密さに欠けますが、増量ならこれくらいでも十分です。

2-2 クリーンバルクのPFCバランス

クリーンバルクで食べる食品の種類については既に解説したとおりです。
すなわちジャンクフードなどの既製品を避け、なるべく加工の少ない食品を摂取することになります。

具体的なPFCバランスについては、必要最低限のところを守っていれば細かい制約はありません。
筋トレにおける基本的なところと言えば何よりもまずタンパク質の摂取量です。
タンパク質の摂取量は(除脂肪)体重1㎏当たりおよそ1.5~3g程度が目安になります。
因みに除脂肪体重の計算方法は以下のとおりです。

除脂肪体重 = 体重(㎏)× (1 - 体脂肪率(小数))

体重60㎏で体脂肪率15%の場合は以下のようになります。

除脂肪体重 = 60 × (1 - 0.15)= 51㎏

その他の糖質と脂質のバランスは個々人の好みに依ります。
ただ個人的にオススメするのは、脂質は最小限にして糖質を多めに設定するバランスです。
その理由は以下の3つ。

①トレーニングのパフォーマンス ②筋肉の合成 ③腸内環境

筋トレなどの無酸素運動は解糖系という糖を代謝する回路からエネルギーを得るので、糖質はトレーニングのパフォーマンスアップに非常に重要です。
さらにトレ後の筋肉の合成にも糖質由来のエネルギーであるATPが多量に必要になります。

そして栄養素の吸収におけるキモである腸内環境の正常化にも糖質が必要です。
トレーニーはタンパク質の多量摂取で腸内環境が悪化するリスクを抱えています。
そんな腸内を改善する食物繊維などは主に糖質源に含まれているので、タンパク質の摂取量の増加に合わせて糖質を増やすべきです。
以上のことをまとめるとこのような感じのバランスになります。

・タンパク質 = 除脂肪体重1㎏当たり1.5~3g
・脂質 = 総摂取カロリーの15%相当
・糖質 = 残りのカロリー分

まとめ

クリーンバルクのメリットと具体的な実践方法について解説しました。
余計な体脂肪をつけない増量が期待できる方法です。
食事量の増加は健康悪化のリスク要因で、食事内容をクリーンにすることでその影響を多少は緩和することにも繋がります。

クリーンバルクのポイントは①食事内容②脂質の質③増量に必要なカロリーの3点だけです。
そう考えると非常にシンプルな増量方法と言えます。

小食でアンダーカロリーの懸念がある人や体脂肪量の増加を抑えたい人はカロリー計算やPFCバランスのコントロールをしましょう。
と言っても減量期ほど厳密にする必要はありません。緻密なコントロールを増量でも減量でも続けるとなるとかなり精神的な負担になるからです。

数ある増量方法の中でも優れた方法であることは確かです。
しかしそんなクリーンバルクにもデメリットは存在します。以下のページで解説してるので、デメリットとその対策を押さえた上で実践してください。
てなとこで。