【投資の現実】NISAにほだされるな|投資初心者が知るべき現実

投資をする上で必ず知っておくべきことは山ほどあります。
大事な大事なお金がかかってるので、当たり前っちゃ当たり前ですよね。

山ほどある中でも特に重要なのが、「投資で大儲けなんてできない」って現実です。
アフターコロナで投資を始めて好調な時期しか知らない平和ボケ世代は大半がこのことを分かってません。

投資に夢見過ぎな人は多い気がする

宝くじで一発逆転的な発想と大差ないね

こういう指摘をすると、何の価値もない負けず嫌いやプライドを発揮して「自分は堅実にちょっとの資産増加を目指してるだけだし…」的な反論も出てくるでしょう。

むっつり乙。

下心ゼロで投資を始める人なんて純朴ボーイズ&ガールズは空想上の生き物です。

何も下心を持つことが悪いって言ってるわけじゃありません。
異性にモテたいって下心があるからこそ勉強・スポーツ・容姿磨きに力を入れられるわけです。

モチベとか理由はどうあれ投資を始めるこの行動は賞賛に値する

何様

ホントの問題はこの儲けたいって強欲な下心を抑えた冷静な行動が取れないことです。
異性の目なんて気にしてない風にサラッとやるからモテるんであって、モテたいオーラ全開で「下心も含めてありのままを受け入れて!」なんてキモ過ぎます。

そこでこのページでは、投資において儲けたい欲をコントロールしなきゃいけない理由について解説します。

このページでわかること

・なぜ儲けに対して冷静になれないのか?
・なぜ投資で儲けたい欲を抑えないといけないのか?
・その欲を安全に処理する方法

1 儲けられるって幻想の原因

そもそもなぜ投資で儲けられるっておめでたすぎる勘違いをしてる人がこんなにも多いのでしょうか?
その原因は大きく2つで情報の発信者と受信者の双方に問題があります。

まず発信者側の問題は情報の偏りです。
情報リテラシーの高い人ならこのことには気付いているかもしれません。

馬鹿の一つ覚えみたく何でもかんでも「煽り」の一言で片付ける輩もいるけどね

そういう人は一周回ってリテラシーが無い人より愚かに見える

投資のメリットや重要性を説く発信は本・YouTubeなど様々なメディアに溢れています。
インフレ・増税・年金問題など将来に待ち受ける経済的な問題への対策の1つとして投資が有効なのは確かです。

このように生活や家計の圧迫を防ぐ目的、すなわち守りの側面での重要性を強調するだけなら健全と言えます。
問題になるのは投資がお金における攻めの手段になると誤認させるような発信です。

こういった情報発信では、ほぼ確実に長期で見た時のS&P500のグラフが持ち出されます。
この手の動画などを見たことがある人なら簡単に思い浮かべられるはずです。

「いついつにいくら投資してたら今頃…」的なやつのことね

そんなタラレバは無意味でしかない

これから先も過去の傾向がまんま続くならその試算も意味がありますが、続く保証は全くないので過去ベースのシミュレーションは時間のムダです。

既に言ったとおり、フラットに見ても投資そのものはやった方が良いのは確かです。
ただし発信者が投資の重要性を過度に強調するモチベーションがあるってことは認識しておく必要があります。

証券口座を開設してもらえばアフィリエイト収入が入るからね

儲けられる遡及だけでもPV稼げるしね

現代はプロだろうが素人だろうが誰でも査閲を受けることなく自由に情報を投稿できます。
そのため玉石混交で、情報の見極め・取捨選択の責任は受信者側にあると認識すべきです。

情報の質の低さに文句を言っても何も変わんないからね

居酒屋で政治とか上司の愚痴言ってる人と同レベルのAHO

この責任や能力を放棄してしまってる人は真偽も出所も分からない情報を鵜呑みにしてしまいます。
「前はこう言ってたくせに」的なコメントをよく目にしますが、これは自分で思考する力がないって言ってるも同然です。

このようにネットリテラシー・情報リテラシーが低くて適切なコミュニケーションが取れないケースもかなり多いですが、受け手が自ら騙されに行ってるケースもあります。
お金が絡むと人が変わるとよく言いますが、儲け意識が先行することで普段はできるはずの正常な判断が働かなくなってしまうってことです。

自分に都合の良い部分しか見ず、都合の悪い情報に過剰反応するような人も多いです。
ぼくも平和ボケに冷水を浴びせるがごとく、この傾向に注意喚起を発信することがありますが、まともな大人とは思えない「ご意見」をたくさん頂戴します。

夢を見てるのに現実を見せるなって怒ってるんだね

特に危険だと思うのは、ここからさらに進んで自分の都合の良いように拡大解釈してしまうケースです。
こういう輩は「投資は儲けられるって聞いた」とか小学生みたいなことを平気で言えちゃいます。

2 強欲を抑えないと危険な理由

前の項目で解説したとおり、あらゆる情報で煽られてるので、投資で儲けられる勘違いや欲が出てしまうのは仕方ありません。
そもそもお金には強い魔力があり、誰しも潜在的に儲けを求めています。

そのため冒頭でも言ったとおり、儲けたい欲をモチベに投資に参入するのはさほど大きな問題じゃありません。
問題は投資を始めてからもその強欲を抑えられないことです。

強欲に踊らされっぱなしでいることは非常に危険です。
儲けを出したいと思う程に儲からなくなり、そして損をする可能性が高くなっていきます。

まず投資利益を取り逃しやすくなります。
その理由は儲け意識が短期の利益確定を促進してしまうからです。

つまり長期の大きなリターンを取り逃すってことか…。

投資をそれなりに経験してる人でも、なかなか資産の評価額の増加を資産の増加とは捉えられません。
結局は手元のお金・現金そのものが増えないことには利益を得たとは思えないってことです。

投資信託でおにぎりは買えないし、ディズニーランドにも入園できないからね

値上がりした資産を売却して現金化することで初めて資産が増えたと思えるので、ちょっと上がると下がる前に確定したくなっちゃうんですよね。
この考え方の最たるものが高配当株の人気などに現れてると思います。

配当が現金で入ってくるからね

儲けの思考がさらに行き過ぎると、危険な投資に手を出してしまうことにもなります。
危険なのは投資そのものではないことは別のページで解説しましたが、これはあくまで選択を間違えなかった場合に限った話です。

損失を被る可能性が高い投資(?)は確実に存在してる

皆さんがどこまで欲望に目が眩んでるかわかんないですが、大半の投資初心者が期待してるほど簡単に大きく儲かることはありません。
少なくとも最適解とされる堅実な投資においては。

年平均リターン5%って額面にしたら大したことないもんね

上がるスピードは非常にゆっくりで、上がったかと思ったら下がり始める一進一退を繰り返します。
3歩進んで2歩下がるって感じで、時には2歩進んで5歩下がるようなこともあるのが投資の世界です。

劇的にバリバリ資産が増加してくみたいなおめでたい勘違いをしてる人が多いよね~

実際はそこまで痛快で楽勝なもんじゃないよ

投資の儲けに対する期待が高すぎると、現実に直面した時にそのギャップによる心理的ダメージやフラストレーションによるストレスは大きくなります。
しびれを切らして投資を投げ出すだけならまだマシですが、実際は悪しきハードな投資に進出するケースが大半です。

アクティブファンド・個別株・レバFX・仮想通貨とかね

投資のリスクを加味しても参入できる人はリスク耐性が高く、ギャンブラー的な素養を少なからず持ち合わせてると思ってます。
(言うまでもなく投資とギャンブルは別モノで、あくまで「投機=ギャンブル」です。)

リスクの存在を考えられてないAHOは別としてね

そのようにリスク耐性の高い人からすると、脳汁が出るようなワクワクするものじゃありません。
退屈すぎるし儲けもぜんぜん出ないというダブルパンチなので、遅かれ早かれこういう投資に乗り出してしまいます。

ギャンブルと投資の区別がついてない人はそのままギャンブルに漂着するかも

「儲けたい」って欲は絶対評価よりも相対評価の視点で見てしまいがちです。
というかそもそもそういう「他の人より」が「儲け」の定義と言えます。

全員の年収が2倍になっても生活レベルは何も変わらないからね

つまり「みんなやってる」インデックスの長期投資では求める「儲け」は出ません。
なので、その裏をかいてやろうするわけですが、その結果として普通以下にしかならない方法に堕ちて行くだけです。

スケベ心の頂点がうまい話に騙されるパターンだね

3 強欲を上手く処理する対策方法

投資では儲けられないって現実と、その現実を受け入れずに投資で無理に儲けようとすれば痛い目を見るってことです。
それなりに精神が成熟してる人ならこの事実を知るだけでも欲望をコントロールすることができると思います。

しかしそういう成熟した人ばかりじゃなく、上手く処理し切れない人もいるかもしれません。
ここまでくると儲けたいってもはや本能なのかな?とも思えてきますね。

無理やり抑え込むのは難しいので、この欲を安全な形で満たしてあげるのが現実的な対策です。
押してダメなら引いてみましょう。
つまり堅実な投資方法でそれなりのリターン・儲けを実現してあげれば良いってことです。

ではどうするかと言えば答えは非常に単純で、入金力を上げてやれば良いだけです。
100万円を年利5%で運用しても5万円にしかなりませんが、1億円なら500万になります。

期待リターン率は変わらないんだからリターン額を増やすために、投下資金を多くせよって単純な話です。
投資で失敗する人は資金力がスーパー貧弱のまま、リターンをいじってどうにかしようとしてしまいます。

それがさっきの悪しき投資に堕ちるパターンだね

入金力こそがほぼ全てですが「持てる資金を全て投資に突っ込め」って言ってるわけじゃありません。
資金全ツッパが危険極まりない理由については別のページで解説します。

どんなにリターン額を増やしたかろうが、「投資は余裕資金で」って大原則は揺らぎません。
損失を許容できる範囲を超えて投資してしまえば、下落ダメージに耐えかねて脱落することになるからです。

こと日本人においてはストレス耐性が遺伝的にかなり低いので、余裕は多めに取っておかないと脱落リスクは高くなります。
「生活防衛費を確保したらその他は」って一般的な公式は日本人には当てはまりません。

投資信託であれば完全にゼロになることはないので、紙くずになろうが気にしないレベルとまでは行かなくてOKです。
ただ現実的に半額までの下落は十分にあり得る範囲なので、それでも気にしない金額でやるようにしましょう。

大幅な余裕を残した上で投資する資金を大きくすると考えると、相当な資金を手元に用意する必要があります。
これが「金を増やすために投資じゃなく、金があるから投資」とぼくが強調する理由です。

まずは必死に稼ぐか節約するかしろってこと

ちなみに資金を作る上で稼ぐのと節約するののどっちが良いかについても別のページで解説します。
投資資金を増やす方法を検討する参考にしてください。

まとめ

投資で欲を出しちゃいけない理由について解説しました。

まず投資で儲けられるって考えはおめでたすぎる勘違いです。
発信者がアフィリエイト収入やPV稼ぎのために煽ってますし、受け手も欲に目が眩んで不都合な部分から目をそらしたり、都合良く解釈したりしています。

騙す人もいるし、自ら騙されにいってる人もいる感じか

儲けたい・お金を増やしたいって欲をモチベに投資に参入するのは悪いことじゃありません。
欲に目が眩むのは本能みたいなもんですし、理由はどうあれ投資はやった方が良いからです。

しかしその欲望をむき出しにしたまま市場にゴブリン突撃部隊しては高確率で爆します。
その欲望をコントロールして理性的にジェントルに振る舞わなければいけません。

さっさと利益確定したくなってしまい長期のリターンを取り逃すことになりますし、値上がりペースの遅さに欲求不満を感じて危険な投資に手を出したり、詐欺に引っ掛かったりしてお金を失うことになってしまうからです。

とは言えこの危険を知っても欲望を抑えられない人は多いでしょう。
もし自分をコントロールできる人が多ければ、こんなにたるんだ体型の人ばかりじゃないはずですし、貯金額もこんなに悲惨じゃないはずです。

欲望を力づくで抑え込むんじゃなく、その欲望を安全な形で処理してあげる必要があります。
そのために必要なのが有り余る資金力です。

期待リターン率はそんなにですが、投資する絶対額が大きければリターン額はそれなりの大きさになります。
とは言え全額を突っ込んで無理に入金力を上げても、下落のショックで脱落するだけなので、余裕の確保が必須です。

余裕を作った上で資金力を上げるとなるとトータルでは相当な資金が必要になります。
なので一周回って投資がいきなり稼ぐ手段になるわけじゃないってスタート地点に戻るわけです。

まずは稼ぐ・貯めるから始めるようにしましょう。
投資で儲ける夢を見るのはお金を持ってからです。
てなとこで。