【投資は危険?】本当に危険なのは○○|そもそも投資の危険とは何か?

2024年に入り制度改正が実施されたことで新(神)NISA制度が本格始動しました。
このことをキッカケにマネーリテラシー後進国の日本でも、投資が毎晩の歯磨きくらい当たり前のことになったと聞いています。

しかしそんな世間のトレンドに遅れること約1世紀、未だに「投資はキケンだ‼ギャンブルだ‼」って太古の昔の価値観を引きずってる人がいるようです。
時期外れ具合で言うと9月下旬のセミのようですね。

まだ鳴いてたのかって感じ

こういう人種は新NISAによって全員ターミネートされたと思ってましたが、残念ながら駆逐し切れてなかったようですね。

「投資は危険だ」って意見に対してよくある主張が「これからは投資してない方が危険」ってやつです。
これは間違いないですし、ネガティブ遡及の方がPVが取れるので、YouTubeなどでは特にこのアプローチでの解説が多くなっています。

しかしこの理論で「投資は危険」派の考えを変えられるかって言えばかなり怪しいでしょう。
と言うのもコレは「山は危険だ」って言ってる人に対して「海も危険だろ」って言ってるようなもんだからです。

「危険じゃない?」って相手の心配をダイレクトに解決してあげてはないもんね…。

「山しか経験してない人」と「海しか経験してない人」じゃ、永久に話は平行線だよ

そこでこのページでは、投資そのものが危険なのか危険じゃないのか、論点をずらさずに、そのポイントについてダイレクトに解説しようと思います。

このページでわかること

・投資はキケンなのかキケンじゃないのか?
・投資の危険度を分けるポイント
・投資の危険度を下げるための対策
・そもそも投資の危険とは何なのか?

投資がスタンダードって現代的な考え方にアップデートできてる人にとっては釈迦に説法かもしれません。
ただ、パートナーがタイムリーパーで、投資の必要性の理解を得るのに苦労してるって人はけっこう多そうです。

いわゆる「嫁ブロック」「夫ブロック」ってやつね

こういう交渉の際に「考え方が古いんだよ」って直球勝負だけは絶対にNGです。
脳内のC4爆弾に着火してしまい、投資生活か夫婦生活のどっちかが木っ端微塵に消し飛びます。

アサーティブなやり取りで理解してもらう参考として、ぜひ最後まで一読ください。

1 投資はそもそも危険なのか?

そもそも投資は危険なのか危険じゃないのかについて。
投資が当たり前って立場ですが、フラットにポジショントークをせずに意見を述べるなら、危険でもあるし危険じゃないとも言えます。

頭の中がサンドの富澤さんでいっぱいなんだけど

さすがにこれだけだと「ちょっと何言ってるか分かんないっす」って感じだよね

つまり何が言いたいか?投資そのものは中立ってことです。
危険なのは投資ではなく、それを危険なものにしてしまう投資家自身です。

投資は車や包丁などに例えて考えると分かりやすいと思います。
これらは人生を効率的に進める便利な道具にもなるし、使い方をミスれば人生をストップさせる凶器にもなるわけです。

その違いは誰がどう使うかってことね

良識のある大人が使えば前者の便利な道具になるけど、何も知らない5歳児に使わせてしまえば高確率で後者のパターンです。
投資もこれと同じで、安全に扱える能力を持った人が行えば、資産を拡大させて人生を有利に進める有益な道具になってくれます。

逆に使い方を知らない人にとっては危険なものでしかない

そこで以降はこの投資を安全に扱うために、投資家が身に着けるべき能力について解説します。
具体的には以下の3つです。

・知識 ・メンタル ・資金

既に投資を始めてる人でもこれらの条件をクリアできてる人はかなり少なく、投資を安全に扱えてない可能性がかなり高いです。
特にアフターコロナで投資を始めて、上昇しか経験してない頭の中お花畑ルーキーズたちはしっかり確認しておきましょう。

投資を安全に扱う能力1 知識

まず第一に投資に関する基本的な知識を身につけることです。
ここが全ての土台なので、知識が不完全で不安定なら遅かれ早かれあなたの投資生活は崩壊します。

具体的に知識とは、投資とは何なのか?そして自分が投資してる対象や当てにしてる理論がどういうものなのか?を知ることです。
簡単に言えば、自分がどこで何に従って何をしてるのかを知りなさいってことですね。

既に経験者ならば、投資が何かくらいは大半の人が当たり前に知ってると思います。
パートナーを説得する時はギャンブルと区別するためにもココから解説を始めましょう。

ここを人に説明できないなら最初からやり直し

一方で自分がどういう投資をしてるのかを知らない人はけっこうな数います。
最近は「みんな言ってる」程度の考えで投資してる人が多く、この検証をしっかり出来てない人が大半です。

投資対象が何で、どういう要因にどれくらい影響されるのかを知ることから始めましょう。
定番で最適解とされるインデックスファンドの長期投資ならどれくらいの期間を見て、どんな理論を前提にしてるのか、変動幅はどれくらいが正常なのかを知ることです。

車の運転にしても最低限の知識は無いとめちゃめちゃキケンだし一ミリも安心できません。
どれくらいスピードを出したら危険なのか?雨が降ったら運転環境はどうなるのか?などなどは必須の知識です。

最近参入したばっかの投資初心者は、アクセルとブレーキの区別すらついてないような知識レベルの人が大半です。
こんな状態にも関わらず、ウォール・ストリートを自信満々に爆走してる人が非常に多いので傍から見てると不安しかありません。

危険運転をしてる自覚が無いのが一番怖いね…。

こういう輩が増えた結果として起きる大事故がバブル崩壊

投資を安全に扱う能力2 心理コントロール

投資に関する基本的な知識をしっかり身につけてれば、一定レベルの安心感や安全は与えてくれます。
しかしそれだけで投資は楽勝とはなりません。

この程度で余裕かましてるパリピがいたら、自信過剰でリスクケアの才能が無いからいずれ転落するよ

「勉強したから大丈夫」って思いがちだよね

勉強したり本を読んだりしただけで万能感に浸りがちな人はかなり多いので、知識だけで実力を過信してしまう人はかなり多いでしょう。
しかし知ってることと実際に行動できることの間にはグランドキャニオンくらい大きな隔たりがあることは知っておくべきです。

これは投資に限ったことじゃないよね

免許取っただけでステイサム並みのドライバーになれるわけじゃない

知識と行動の間の隔たりの要因は色々ありますが、投資においては「大事な大事なお金がかかってる」影響が非常に大きいです。
大事さのせいで心を大きく揺さぶられ、乱れた心理のせいで行動をコントロールできなくなります。

この点で重要なのが心理面をコントロールする力です。
メンタルをコントロールすることで、理性と感情のギャップを埋める必要があります。

決めたルールに従って、淡々と機械的に実践し続けることが投資においては特に大事です。
それを実践するためには、冷酷無比なヒットマンのようにお金に対する心を殺す必要があります。

そのマシーンのような心と行動を手に入れる最もシンプルな方法が投資経験を積むことです。
投資で資産額の変動を経験する中で、いつしかお金に対して何も感じなくなります。

動物とか仲間を殺めるのを繰り返すうちに心を失って暗殺者として完成してく感じ

ただメンタルコントロールに関しては、誰でも鍛えれば手に入れられるわけじゃありません。
根本の才能が絶望的ってパターンもあるわけです。

免許を取って運転経験を積んでも感情に振り回される人はいるね…

煽り屋(メンタル赤ちゃん)とかまさにそれ

投資を安全に扱う能力3 資金力

メンタル面のコントロール力をアップできるのかは才能によると話しました。
煽り屋みたいな赤ん坊メンタルはさておいて、そこまでメンタルが強くならないのは珍しいことじゃありません。

どちらかって言うと、日本人ならメンタルの上限が低いのはあるあるです。
というのも日本人はセロトニントランスポーターが少なく、遺伝的にストレス耐性が低い人種だからです。

メンタルトレーニングには限界があって、日本人はその上限が低いのね…。

1億総煽り屋予備軍ってこと

つまりいつまでも頼りない心理面を他の何かでカバーしてやる必要があり、その代表が資金力ってことです。
いわゆる「投資は余裕資金でやる」ってのがこれに当たります。

お金が大事すぎるあまり、その増減に心が揺さぶられてしまうので、気にならない範囲でやれば良いってことです。
虎の子の貯金や使う見込みのある必要なお金を突っ込むのは危険な投資になること間違いありません。

一般的な余裕資金の定義は、生活防衛費を確保した上で余ったお金のことです。
この考え方は理論的には正しいですが、感情的には正しくありません。

これだと大半の人はメンタルに心のハンドルを揺さぶられまくるよ

メンタル豆腐の日本人にとっての正解は、消し飛んでも一切気にならない範囲のお金がホントの余裕に当たります。
アリゾナのバカみたいに広い道路で全く車が走ってない余裕だらけの状態なら、幼稚な煽り屋を野生に帰しても心配ないってことです。

堅実なインデックスファンドへの長期投資なら、完全な紙くずになる可能性はかなり低くなります。
ただ現実的な範囲で半減することは十分にあり得るので、そうなっても良いと思える金額に留めましょう。

期待リターン率は年利5~7%とさほど高くはないので、資金の余裕を大きく取るほどにリターン額も小さくなっていきます。
なので多く入金したくなるでしょうが、その額を投資したいならそれ以上に多くの資金を作るべきです。

稼ぐか節約で貯金するかをしろってことね

「お金を増やすために投資する」じゃなくて「お金があるから投資する」が正解

そんなの始めたばかりの赤ちゃん投資家だけの話でしょ?って思う人もいるかもしれません。
確かに投資家として精神的に十分に成熟してれば余裕は狭められます。

ただリーマンショック、コロナショック時に投資を経験してない人は全員赤ちゃんだってことは認識しておきましょう。
上昇する一方のぬるま湯イージーモードの投資しか経験してなければ、得られる経験値はほぼゼロです。

今は自信満々かもしれませんが、非常時にならないと自分のホントの力量は分かりません。
平和極まりない時は温厚に運転できるのが当たり前で、突然現れた車にいきなりクラクション鳴らされてもブチ切れて豹変しないかは、その瞬間に初めて分かります。

自分がホントに心の平穏を保てるタイプなのか、それが分かるまでは資金の余裕を大幅に確保しておくようにしましょう。

次の大暴落が来た時にどうなるか見ものだね

4 そもそも投資の危険とは何か?

投資は危険なのか、そして危険度を上げないために投資家が備えるべき能力・条件について解説してきました。
ですが、そもそも投資の危険とは何なのか?その正体が分からないことには、クリアできたのか自信を持てません。

投資において何を危険と捉えるかはその人によって異なります。
資産額の変動を危険と考えるのであれば、どんな投資をどんなに万全な体制で行ったとしても生じます。

そもそも変動があるから利益が出るんだけどね

こう考えるなら投資の危険は永久に無くならない

ただしこの資産価値の増減は、現金においてもインフレなどの要因によって起こります。
投資による評価額の増減と現金価値の増減の違いは、その変化が目に見えやすいかどうかだけです。

投資の場合は変化が顕著ですが、上がることもあるので首を絞めたり解放されたりを繰り返す感じです。
一方で現金の場合は変化が見えにくいですが、長期では下がる一方なので、ゆっくりですが着実に首を絞め続けられます。

後者の場合は最終的には確実に絶命するね

これが冒頭の「投資してないのも危険」ってやつ

ぼくの考える投資の危険とはこのような資産額の変動ではありません。
変動することは前提として、長期投資を継続できずに脱落することがホントの危険と考えてます。

右肩上がりで市場が成長していく前提であれば、短期の下落を長期の上昇で吸収できる可能性が高いです。
しかし短期の下落で長期投資から脱落してしまうと、マイナスを確定させてしまうことになります。

含み損じゃなくて実現損がホントの危険ってこと

確実にお金を失っちゃってるからね

そのため今回紹介した投資の危険を回避する方法は、資産額の変動を抑える方法ではなく、長期投資から途中で脱落しないための対策です。
変動を抑える方法としてアセットアロケーションリバランスなどの対策はありますが、真っ先にやることじゃありません。

建物の耐震性を高める前に、地盤や基礎を固めることから始めよう

まとめ

投資は危険なのか問題について解説しました。

投資そのものはキケンなものじゃありません。
投資がキケンになるかどうかはそれを扱う投資家しだいです。

危険とはそもそも何かについては考え方は様々あります。
資産額の変動をリスクと捉えるならゼロにはできませんが、ホントのリスクは堅実なインデックスファンドの長期投資からの脱落です。

この危険を回避するために投資家が備えるべきものを3つ紹介しました。
具体的には以下の3つです。

・投資の知識
・メンタルコントロール力
・有り余る資金

まず投資とは何で自分がどんな理論に従ってるのかを知ることです。
自分がどこで何してて、何が起こる環境なのか分かってないなんてキケンとしか言いようがありません。

ただ知識や理論が頭の中にあっても、その通りに行動できなきゃ結果は伴わないので、それは知らないも同然です。
お金を大事に思う心理がルールどおりの行動を妨げる要因なので、お金を何とも思わないサイコパス性を身に付ける必要があります。

そのために経験を積んで変動に慣れるってことね

とは言えメンタルコントロールには限界があり、特にストレス耐性の低い日本人は上限も低めです。
ただ、有り余る資金があればその心の弱さも補うことができます。

数千万も資金があれば10万円でも1円とか5円くらいの感覚で扱えるよ

余裕を持たせるほどにリターン額も少なくなっていきます。
だからこそ強欲にまみれた投資家ほど資金全ツッパのような愚かな行動に出がちです。

しかし欲張って短期の下落に耐えられなければ何の意味もありません。
細く長いリターンを安全に継続するのが先決で、リターンを大きくしたければそれ以上に大きな資金を作るべきです。

「お金があるから投資をする」この順番を逆転しないようにしましょう。
要は投資の儲けに夢を見るんじゃなく、稼ぐか節約するとこから始めろってことです。
てなとこで。