【信じちゃダメ!!】「若いうちは貯金せずにお金を遣え」で地獄にまっしぐら

若いうちは貯金なんかしてないでお金を使え!!

貯金関係の話で必ずと言って良いほどこういう主張をする輩が一定数現れます。
みなさんも一度はこういう考え方を聞いたことがあるでしょう。

ぼくがコレを聞いた時に思うことは以下のとおり。
「またそれかよ。もう聞き飽きたわ。バ〇の1つ覚えみたいに同じことばっか繰り返しやがって。」

捻りが無さ過ぎて退屈でしかないね

しかしこう簡単に切り捨てられる人はそこまで多くないと思います。
「このまま貯金してて良いんだろうか…?」と少し不安を抱えてしまうはずです。

というのも資産形成しか目に入らないって人はごく少数の奇行種だからです。
大半の人は貯めることと使うことを比較して、ギリ貯金が上回ったからって感じだと思います。

ただ安心してください。この意見に耳を貸す価値はありません。
というより耳を貸してはいけません。

分かってる人も多いと思いますが、決してあなたのことを思ってのアドバイスじゃありません。
そんな親身になって親切する義理は全く無いですからね。

何かを頑張って前に進んでる人の足を引っ張るための純度100%の妨害でしかないよ

投資とか転職とか副業とか起業とか、あらゆる行動においてこういう邪魔者は現れます。
行動しない自分を正当化するための言い訳って意味もあるかもしれません。

怠けの言い訳のために他人を犠牲にしないで欲しいね~…

ただ厳密に言うと、この話にもほんの数ミリだけ聞く価値が残っています。
なのでその意義についても紹介します。

このページでわかること

・なぜ今貯めなくて良いと思ってしまうのか
・「若いうちはお金を使え」が危険な理由
・この意見の唯一の美点
・そのまま貯金を続けて全く問題ないという事実

なぜ「後でも貯められる」と思ってしまうのか?

「若いうちは貯めずにお金を使え」と言いますが、この言葉の裏には「貯金なら後からでもできる」って大前提があります。
本人にその気が無かったとしても、つまり言ってることはそういうことです。

とは言えこんな根拠の欠片もない謎の自信が湧いてきてしまうのは、仕方ない面もあります。
この思考の裏には万人に共通するある心理効果が影響してるからです。
なのでこういう思考をしてしまうこと自体を否定する気はありません。

その心理効果とは予算の誤謬というモノで、簡単に言えば先々のことについて楽観的な予測を立てやすい傾向のことを言います。
仕事を安請け合いして後でスケジュールがパンクしたとか、「何であの時できると思ったんだ…」って経験をしたことは誰しも一度くらいはあるでしょう。
このような心理的なクセの影響で「後になっても貯金はできるだろう」と思っちゃうわけです。

ただその考え方をしていたらどうなるか、その末路がどんなものかはみんな既に知ってるでしょう。
人生の(悪い見本の)先輩方が同じ楽観的な思考で生きてきて、どんな有様になってるか、実例を山ほど目の当たりにしてるからです。

根拠の無い自信だけでやってっても許されるのは10代までってことですね。
それ以上になったら、ある程度はプランや根拠を持った行動にシフトしてかないと、上記の悪い先輩たちのように人生の終盤で詰んでしまいます。

根拠の無い自信だけのスカスカのビッグマウスじゃ何も成せないってこと

デカい口叩くだけの貧乏老人なんて見てられないね…。

動物的な本能にそのまんま従ってたら、人間の文明社会の中では確実に弱者の立場に追いやられます。
あんま良い例えじゃありませんが、森林伐採で住処を奪われる野生動物たちと同じです。
「思考のクセだからしょうがない」じゃなく、悪いクセに気付いたらそれに対抗して矯正する必要があります。

「後でも貯められる」という楽観的な予測に従った先は崖しかないことが分かり切ってるんだから、まずその間違った予測に従うことは辞めなければいけません。
そして(正しい)悲観的な予測を立てて、それに従った行動を実践する必要があります。

後から貯金はできないんだから、若いうちから使うばかりじゃなく貯めることも必要だと考え直す。
そしてその通りに行動していくってことです。

とは言え「楽観的な予測は外れるから」だけじゃ納得して行動できないって人の方が多いでしょう。
後になっても貯金できない。後になるほど貯金ができなくなる。
つまり「若いうちはお金を使え」思考にハマったら、その末路は一生貯金できないままお金に苦労する理由について解説します。

理由1 貯金ってそんな簡単なことじゃない

一生貯金できないままでいるハメになる1つ目の理由として、貯金するのはそんなに簡単じゃないってことがあげられます。
思い立った時からすぐ実行できるようなものじゃないってことです。

算式としては「収入ー支出」これで余った分が貯金になるので、「余らせれば良いだけでしょ?」って思ってる人が大半だと思います。
確かに理論は至極シンプルですが、それを実際にできるかどうかは全く別の問題です。

理論と実践の違いってことね

馴染みのある言葉だと「言うは易く行うは難し」とも言える

日本人はお勉強だけは・・・得意なので、知識を入れる・頭の中で考えるフェーズではあまり苦労しません。
しかしそれを実際の行動に起こす段階で大半の人がハードルを越えられずに挫折してしまいます

これは貯金も例外じゃありません。
しかも貯金・節約の場合は他の物事と違って、行動さえすれば簡単に越えられるってわけじゃなく、もう1つの難所があります。

貯金や節約で実践しなきゃいけないことは、実は一般的なイメージよりも高度で複雑なものなのです。
そのため思ってから実際にできるようになるまでは相当な時間がかかります。

節約を実行するためには、お金そして自分自身をコントロールする能力が不可欠です。
つい食べすぎたり夜更かししたり、ダメと分かってることに抗えない日々を送ってるのに、ある日突然こんな能力に目覚められるわけがありませんよね?

そんなことを本気で期待してるとしたら、スーパーヒーローものとか転生ものとか見過ぎだね

モブの人生にマンガみたいな一発逆転なんて起きないから

思い立ってからできるようになるまでに時間がかかる上に、欲望に忠実な人生を長く送るほどに、その生活が染み付いてしまって抜け出しにくくなります。
双方向から妨げられることになるので、若いうちから始めないことには一生そのまま貯金できない可能性が高いってことです。

後ろから足を引っ張られる上に、前からは強風って感じ

理由2 貯金する合理性が下がる

貯金できない人がよく言うことで「若いうちはお金を使え」と並ぶ二大巨頭が「貯金ばっかして使えなくなったらムダになる」ってやつです。
皆さんこれもよく聞くんじゃないでしょうか?

いずれもお金がない人たちが入信する貧乏教の教義なので、一方を信じてる人はもう一方も信じているはずです。
誰もが口を揃えて言うので、恐らくは貧乏人のバイブルのかなり前の方に書かれてる、入門編の基礎的な教えなのでしょう。

簡単に言えば貯めてお金を余らせることを嫌がってるってことです。
所詮は貯金できないことを正当化する言い訳ですが、ホントにお金を余らせたくないって思ってるとしたら、余計に若いうちじゃないと貯金は難しくなります。

その理由は非常に単純で、年を取るほどに明日〇ぬ確率が高くなるからです。
つまり貯金を使い切れずに余らせてしまうリスクが高くなっていきます。

そのため年齢を重ねるほどに「貯金なんかしてもムダになるじゃん」思考が強くなって生きます。
結局いつまでも同じことを言い続けて、そのまま貯金しないまま一生を終えることになるのです。

当初の目的どおり1円も残さずあの世にいけたね

晩年はお金がなくてだいぶカツカツでひもじく悲惨極まりない生活だけどね

一昔前なら働けるうちは稼いだお金を使い果たして、働けなくなった後は年金に頼るっていう、「宵越しの金は持たねぇ」スタイルでも成立しました。
しかし今の若い世代が定年を迎える頃には年金だけじゃとても生活できない状態になっていると思われます。

給付額は下がって物価は上がって挟み撃ち…

マクロ経済スライドなんてどこまで実現できるんだかって感じだからね

お金を貯めて余らせてしまうマイナス面をやたら大きく考えてるようですが、悲惨な老後生活を送る方が大きなマイナスじゃないでしょうか?
お金がないだけじゃなく、ギリギリで生きているというストレスも重なるので、心理的な負担は非常に大きいはずです。

それでもまだ貯めないの?

理由3 余裕は永久にできない

「若いうちはお金を使え」って考え方には、「収入が増えるから」って希望的観測も含まれているかもしれません。
若い時の限られたリソース(収入)は使うことを優先して、収入が増えてきたら増えた分を貯金に回せば良いって発想です。

まあ日本の会社って相変わらず年功序列が根強いしね

確かに年齢を重ねて在職年数が上がって行けば、給料が上がっていく期待はできます。
ただこの予想をもって「貯金はできるから安心」とまでは言えません。

こう考えてる人には「なんで支出の方が増えない自信があるの?」って言いたいです。
そしてほとんど予想通りですが、そんな糖尿病まっしぐらの甘々なクリスピークリームドーナツのような見立ては外れることになります。

まずベタなところでパーキンソンの法則というものがあります。
リソースが増えると、余裕を完全に食いつぶすように消費してしまうって性質のことです。
つまり収入が増えればそれに合わせて支出も膨張していきます。

意識的に節約で支出をコントロールしようとしない限り、収入が増えても貯金は捻出できないってこと

また意識して支出を抑えようとしても抑えきれないって問題もあります。
年齢が上がると結婚や出産、教育費、家や車、保険や医療費など若いうちには無かった支出が増えてくるからです。

何となく膨張するだけじゃなくて、具体的に支出項目も増えてくのね…

独身のうち、若いうちだけが好きに使えるタイミングと言われますが、貯められるのも同じく独身のうち・若いうちです。
若いうちは給料も少なくリソースが限られてるので、まるまる貯金に振り切る必要は無いですが、貯めるのを完全に後回しにするのはオススメしません。

若いうちに使うことの価値

冒頭でも軽く触れましたが、若いうちにお金を使っておくことには美点もあります。
具体的にはお金の使い方で失敗を経験できるってことです。

お金を使う中で何回かは「コレは失敗だったなぁ…」っていう経験をするはずです。
この失敗経験を重ねることで、自分にとって良いお金の使い方が何なのかを学んでいきます。

簡単に言えば自分の価値観を学ぶってこと

お金を賢く使う上で自分の価値観を明確にすることが非常に重要だってことは、くどいくらい何度も強調しています。
価値観とは簡単に言えば自分が何に喜びを感じるかってことなので、価値観を知り、それに沿ってお金を使えれば、お金をムダにすることが少なくなります。

ぼく自身も最初から貯金・節約一辺倒だったってわけじゃなく、どっちかって言うと浪費家の部類でした。
そういう経験をしてくる中で、徐々に自分にとって良いお金の使い方が鮮明になり、洗練された結果として今の節約されたライフスタイルがあります。

自分が何を求めてるかを知ると同時に、自分に喜びを与えてくれるモノがさほど多くないことを知ることも大事な学びの1つです。
山のように商品やサービスがありますが、その大半はゴミで価値があるものはかなり限られています。

ゴミの山から自分にとっての宝物を見つけ出すには選別眼が必要ですし、そもそもお金を使った経験に乏しい人はゴミの存在に気付けません。
そのままお金を使ってしまえば、せっかく築いた資産をムダなモノに溶かしてしまうリスクが超高いです。

箱入り娘がいきなり社会に出て、ダークサイドに堕ちちゃう的な感じ

・良いものと悪いものの両方があり、大半は悪いものであること
・それを区別するための自分なりの基準

これら2つは最低限の基礎として、お金を使う経験を通して学んでおく必要があります。
なのでひたすら守りに徹し続けるんじゃなく、関心を持ったらその都度しっかり要不要の判断をするようにしましょう。

ただ「貯金が優先だから!!」じゃダメってことね

なぜそれにお金を使わないのか明確な理由を挙げるようにしよう

ちなみに美点として紹介しましたが、「若いうちは使え」派がこれを意識して言ってるかと言えば、まずそんなことはないでしょう。
もししっかりトライ&エラーを実践できてるとしたら、世の中にそこまで価値ある使い道が無いことに気付けるはずだからです。

現実は相も変わらず「使え使え」とバ〇の1つ覚えみたいに言い続けています。
よほど学習能力が無い〇カか、ゴミを集めるのが趣味の人じゃない限りは実践できてないと考えてまず間違いないでしょう。

まとめ

貯金派に対して向けられる「若いうちは貯めずにお金は使え」を信じちゃいけない理由について解説しました。

これは「後からでも貯められる」って楽観的な予測に基づいた思考ですが、この予測は確実に外れることになります。
心理のクセのせいでつい甘く考えてしまいがちなことを自覚した上で、これを振り払って現実を見据えないといけません。

そのままだと一生貯金できないルートに入ってしまうからです。
主に3つの理由を紹介しました。

理由1:節約は思い立った時からすぐに実践できるほど簡単じゃない
理由2:年を取るほど貯金をムダにするリスクが増えてやりにくくなる
理由3:収入の増加と同等以上のペースで支出が膨張していく

理論的にNGな理由を並べ立てて来ましたが、そもそも合理的な判断で「若者は金使え」主義を貫いてるわけじゃないので、そもそも土俵が違うのかもしれません。
単純に「嫌なことを先送りにし続ける」っていう夏休みの小学生みたいな思考なので、その悪しき先延ばし思考を根本から叩き直さないことには貯金はできないと思います。

先延ばし思考の叩き直しについてもやるなら若いうちがベストです。
このことは古い価値観で凝り固まって変われない老害っていう典型的な悪いお手本を見れば分かるとおり、後になるほど染み付いて取れにくくなってしまいます。

服についた醤油のシミみたいなもんか

みんな泰三を見習って考え方をアップデートした方が良いよ

嫌なこと・やりたくないことをやらなくて良いよ~って言ってくれてるから耳ざわりは良いかもしれません。
なので受け容れてしまいやすいですが、そういうものは甘やかされてるだけで、為にならないアドバイスです。

まさにノーペイン・ノーゲインってとこ

アンチ貯金派の意見って実はスカスカなんだけど、一見すると筋が通ってそうに見えるものが多いんですよね。
そういう怪しい主張は順次潰してくので安心して貯金・節約に励んでください。

ただ今回の「若いうちはお金を使え」主義の場合は美点もあり、それは使うことを通じてお金の失敗を経験できるってことです。
この経験から、自分にとって価値あるお金の使い方が何なのかと、その使い道がさほど多くない事実を学ぶことができます。

言ってる当の本人たちはその恩恵を全く受けてないみたいだけどね

最後に来てそもそもなんですが、「若いうち」っていつまでのつもりで言ってるんでしょうかね?
「まだ若い、まだ若い」と言い続けて、永久に貯めずに使い続けることにならないことを祈るばかりです。
てなとこで。