朝のウォーキングの効果とポイント|朝んぽのススメ

早起きして資格試験の勉強をしたり、ジムに通ったりと朝活がブームになりつつあります。
その一方で朝が弱い自称:意識低い系の人は「朝活なんて縁遠いモノだ」と思ってるかもしれません。
確かに朝からバリバリ活動するにはかなりのバイタリティが必要です。

しかしそこまでレベルの高い活動なんてしなくても朝を有効に活用することが出来ます。
ぼくが「これだけはやっておけ!」とオススメする朝活、それが朝の散歩、通称:朝んぽです。
このページでは、朝んぽを朝活としてオススメする理由について解説します。

このページでわかること

・朝んぽのメリット
・朝んぽで意識すること、ポイント

1 朝んぽのメリット

朝活の中でも朝んぽをオススメする第一の理由は冒頭でも解説したとおり、そこまで強いバイタリティを必要としない軽い活動だからです。
大きな苦労や努力を要する活動から入ろうとすると、余程のモチベーションがない限り全てがメンドウになってしまいます。
その点、1日のスタートが軽いタスクならベッドから身体を起こすのも楽になるはずです。

しかもそんな軽い活動であるにも関わらず、朝んぽには非常に重要なメリットがあります。
具体的には以下の3点です。順番に解説していきます。

①脳が活性化する ②睡眠の質の向上 ③ストレス耐性のアップ

1-1 頭が冴える

朝起きた時にボーっとしてしまい、ベッドの上でスマホを眺めてしまい、起き出してからも行動がダラダラしてしまう。
そんな週末を送ってる人も多いでしょう。
しかし朝散歩に出ることが習慣になれば、こうした状況を打破できます。

まず重要なのが、起きて時間が経たない内に日光を浴びることです。
目から入った光が脳を刺激して眠気に関わるメラトニンというホルモンを減らすので、目がしっかり覚めます。
この点に関しては「天気が悪い日はどうなんだ?」という疑問もあるかもしれません。
雨だと暗く感じると思いますが、それでも室内の照明より外の方が明るいので外に出ましょう。

そして運動によって脳に送られる血流が増加する点も重要です。
特にふくらはぎの筋肉は第二の心臓とも言われていて、ここを動かす下半身主体の運動はこの効果が高くなります。
前頭葉が活性化すれば思考力や集中力がしっかりと高まります。

1-2 睡眠の質の向上

朝スッキリ起きて日中バリバリ動くためには回復、すなわち質の高い睡眠をとることが重要です。
そしてこの睡眠の質の向上にも朝んぽは効果があります。

睡眠の質を高め、疲労回復や傷ついた細胞の修復を行う成長ホルモンを分泌するには乳酸が必要です。
しっかり動いて筋肉を疲労させることで、成長ホルモンの分泌が活性化します。
もちろん十分な乳酸を出すためにはウォーキング以上の運動をした方が良いですが、何もやらないよりはダンゼン効果的です。

また日光を浴びることは体内時計の調整にも効果的です。
目から入った光の刺激がメラトニンを減らすと解説しましたが、同時に脳の松果体という部分を刺激してズレた体内時計を調整してくれます。

そして睡眠の質を高めるためには日中にしっかり覚醒するというメリハリも重要です。
覚醒と睡眠の切替には十分な量のセロトニンが必要になります。
このホルモンは日光とリズム運動によって分泌が活性化するので、朝の運動というのは非常に効果的な組み合わせです。

1-3 ストレス耐性のアップ

現代人はその多くが大小さまざまなストレスに悩まされていると思います。
朝の散歩はそんなストレスへの耐性を強める効果もあるのです。

ストレスを感じるとコルチゾールという抗ストレスホルモンが体内で分泌されます。
これが過剰になってしまうことで心身に様々な不調を来すことになりますが、その分泌をコントロールする能力を高めることが期待できます。
因みにこれは朝んぽに限らず運動全般に通じる効果です。

運動もストレスの1つなので運動することでコルチゾールが分泌されますが、運動を終えれば鎮静化していきます。
このアップダウンを繰り返すことがコルチゾールの過剰分泌を抑え、かつ分泌を鎮静化する力を強くしていきます。
つまりストレスに身体が過剰反応しにくくなるということです。
もちろんこの効果は運動によるストレスだけでなく、その他のストレス要因にも同様に働きます。

また朝んぽ特有のメリットが前の項目で解説したセロトニンの分泌です。
セロトニンは睡眠に関わるホルモンであると同時に別名幸せホルモンでもあります。
このセロトニンの分泌が活性化することは、ストレスを解消し、幸福感を高めることにも繋がります。

2 朝んぽのポイント

これらの多様なメリットを受けるためには、朝15~30分程度のウォーキングを行うだけで十分です。
ただしその時間を最大限に有効活用するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
ぼくが考える朝んぽの時間を最大限に有意義なものにするためのポイントは以下の3点です。

①無音で歩く ②インターバル速歩 ③ハムケツトレーニング

2-1 何もせずただ歩く

ただウォーキングやジョギングするだけだと退屈に感じるため、音楽を聴きながら運動したいと考える人もいるかもしれません。
最近だとYouTubeやストリーミングサービスで動画を視聴しながらという人もいるでしょう。

しかしこの朝の散歩を有意義にしたいなら、何も聴かず何も見ずにただ歩くことをオススメします。
その理由は大きく分けると以下の2点です。

①余計な情報で認知リソースを削らない
②無意識の力を最大限に活用する

朝は睡眠で記憶が整理されて認知リソースも回復しているため、頭の中が非常にクリアな状態にあります。
このクリアな状態を音楽鑑賞や些末な動画を観るために浪費してしまうのはとても勿体ないことです。
散歩を終えてすぐに本業や勉強、副業など高度な思考を使う活動に集中できるよう、出来るだけムダ遣いは抑えて欲しいと思います。

もう1つが無意識の力を活性化することです。
ボーっとすると聞くと怠けてるってイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし意識下では働かない脳領域が活発に働き、新たな連携が生まれていきます
吸収した記憶・インプットを整理したり、脳内の膨大な情報を繋ぎ合わせる活動も起きるのでアイデアなども生み出しやすくなるでしょう。

2-2 インターバル速歩

ウォーキングの健康効果を高めたい場合にはインターバル速歩を実践することをオススメします。
これは簡単に言えば早歩きと普通のウォーキングを3分ごと交互に繰り返すという歩き方です。
通常のウォーキングでは得られない様々な効果が得られることが研究でも分かっています。

普通のウォーキングでは身体にかかる負荷が低すぎて、筋力や持久力を向上させることまでは出来ません。
しかしインターバル速歩で早歩きとゆっくりのウォーキングを繰り返すことで、筋肉に適度な負荷がかかり、筋力・持久力が向上しやすくなります。
またこの適度な負荷が骨密度のアップにも貢献すると言われていて、骨粗鬆症の予防にも効果的です。

また負荷が高くなることで筋肉の疲労も大きくなり、乳酸が溜まって睡眠の質も高くなることが予想されます。
その他にも心肺機能の改善血圧の低下血糖値の改善肥満の解消など生活習慣病の原因となる様々な要素の改善に効果的です。

時計を確認しながら3分を測るのは手間なので、3分ごとに鳴るアラームの繰り返しを行うことをオススメします。
こうすることでムダに意識を割かずに、ただ黙々と歩くことに集中しやすくなるでしょう。

2-3 下半身のトレーニングを兼ねる

日頃から特に意識しないで歩いている人は、ウォーキングがトレーニングになるとは思えないかもしれません。
しかしちゃんとした姿勢で意識的に歩くとかなり下半身の筋力を使います。
なるべく筋力を使わない楽な歩き方に無意識に流れていってしまってる人ほどキツく感じるはずです。

下半身の中でも特に脚の背面にあるハムストリングスとお尻の筋肉を意識しましょう。
楽な歩き方をしてる人は、脚を前に振り出すような歩き方になってしまっています。
これだと背面の筋肉が緩みっぱなしになってしまい全く活性化しません
お尻や太ももの裏に脂肪も付きやすくなってしまいます。

そこで脚を後ろに蹴り出すようにして前に進む意識を持って歩いてみましょう。
お尻の筋肉やお尻とハムストリングスの間(通称ハムケツ)が押し潰されるような感覚があればOKです。
既に脂肪がついてしまっているとかなり窮屈なので、意識しないと脚を前に振り出すスタイルの歩き方に簡単に戻ってしまいます。
ウォーキング中はもちろん、普段の移動中も楽な歩き方になっていないかチェックするクセをつけましょう。

ハードな筋トレなんかしなくても歩き方を見直すだけでかなりヒップアップするよ!

脚やお尻に脂肪がついていると、股関節ではなく腰を反らせて歩きやすくなってしまいます。
こうすると反り腰になって腰痛の原因になるので、窮屈でもしっかり股関節を可動させる意識で歩きましょう。

また姿勢で言うと胸を張って背筋を伸ばす意識も大事です。
ぼくもそうですが、デスクワーク中心の人は背中が丸まり呼吸が浅くなってしまう傾向にあります。
深呼吸を時々はさみながら姿勢を正して歩くようにしましょう。
足元ではなく遠くを見る意識で歩くと自然と姿勢も整います。

まとめ

朝んぽのメリットとポイントについて解説しました。
朝の運動は生活サイクルを正す効果が高く、特に散歩はそこまでハードルが高くないのでオススメの習慣です。
朝んぽのメリットを以下に改めてまとめます。

①脳の活性化:朝に光を浴びてメラトニンを減らし、運動で脳への血流を増やす
②睡眠の質の向上:体内時計の調整。リズム運動でセロトニンの分泌を促進。乳酸で成長ホルモンの分泌も促進。
③ストレス耐性のアップ:コルチゾールの分泌コントロールが上手くなり、ストレスに過剰反応しなくなる

とりあえず朝に15~30分程度ウォーキングすればOKです。
普通に歩くだけでも十分メリットがありますが、さらに効果を高めるためには以下の点も意識しましょう。

①無音:音楽などは聴かず無心で歩くことで、デフォルトモードネットワークが活性化する
②インターバル速歩:早歩きとゆっくり歩きを交互で繰り返すことで様々な健康効果が得られる
③下半身のトレーニング:ダラダラとテキトーに歩くのではなく姿勢を意識して歩く

ウォーキングの姿勢はけっこう大事なポイントなので、それについても簡単に以下にまとめます。

ポイント①:深呼吸をして胸を開いた姿勢を確認する
ポイント②:足元ではなく先を見据えて背筋を伸ばす
ポイント③:脚は前に振り出すのではなく後ろに蹴る
ポイント④:反り腰にならないように注意する

朝に活動をする習慣が全くない人が、これらのことをまとめて全部イッキにやろうとしても無理があります。
まずは音楽で気分を上げながらでも良いので毎朝ウォーキングをするところから始めてください。
習慣になってきたところで、無音、インターバル速歩、姿勢、トレーニングと意識を少しずつしていきましょう。
てなとこで。