運動よりも日常の行動|代謝をアップさせる習慣
代謝と言うと運動をしてエネルギー消費量を増やすというイメージが強いと思います。
しかし本格的な運動をしなくても代謝を上げることは可能です。
むしろ運動よりも運動以外の代謝向上の方が重要になります。
このページでは代謝の向上に繋がる日常の習慣について代謝の種類ごとに解説します。
なおエネルギー消費に関わる代謝の種類については別のページで解説しているのでそちらも参考にしてください。
1 基礎代謝を上げる行動習慣
基礎代謝はエネルギー消費の約6割を占めるため、非常に影響が大きいポイントです。
特に基礎代謝の中でも大きな割合を占める器官の機能改善が重要になります。
①肝臓 ②筋肉 ③脳 ④腸
1-1 肝機能の維持・回復
まずは肝機能です。
肝臓の消費エネルギーが最も大きく、その大きさは基礎代謝の約3割にもなります。
エネルギー消費全体の2割弱ということです。
肝機能を保つため以下の点に配慮しましょう。
①食事量 ②アルコール ③果糖
肝臓は食べたものをエネルギーに変換する器官です。
暴飲暴食をしてしまえば当然のこと肝臓の仕事は増えてしまいます。
食事は腹八分目に抑えて、出来ればプチ断食など、完全に休める時間も取り入れてみましょう。
肝臓はエネルギー工場であると同時に、毒素を分解し無毒化する場所でもあります。
毒素の中でも最も分かりやすい例がアルコールです。
アルコールの継続的な摂取も肝臓の負担になるので、健康面からも定期的に休肝日を設ける必要があります。
そして最後に注意すべきが果糖です。
果糖は体内でエネルギーとして代謝できないため、その全てが肝臓に集まります。
オーバーワークになることはもちろんのこと、量が増えれば脂肪肝の原因にもなります。
1-2 筋トレをする
運動では消費エネルギーがさほど稼げないと解説しましたが、筋トレは例外です。
いきなり本格的なものじゃなくても良いので習慣にすることをオススメします。
筋トレが他のスポーツと異なるのは、運動そのものの消費エネルギーの大きさではありません。
むしろ有酸素運動など他の運動に比べて消費エネルギーは小さいです。
肝心なのは筋肉の合成と維持に要するエネルギーの大きさです。
筋肉を大きくしていくほど何もしてない時に消費するエネルギーが大きくなります。
1-3 睡眠習慣を整える
睡眠の重要性は多岐にわたり、そのことも徐々に知られつつあります。
数多ある睡眠の効果のうちの1つが脳機能の改善です。
脳は消費エネルギーが筋肉に次いで3番目に多く、脳機能の鈍りが基礎代謝量に与える影響はかなり大きくなります。
睡眠習慣を改善するためには大小様々な側面に配慮する必要がありますが、まずはシンプルに生活リズムを整えることから始めましょう。
平日も休日も関係なく寝る時間・起きる時間を固定するだけでOKです。
慣れてきてから質を高める工夫を加えていきます。
睡眠不足になるとホルモン分泌が狂って太りやすくなるしね
1-4 腸活をする
腸活で腸内環境を改善することも基礎代謝を改善することに繋がります。
腸それ自体も食べ物の消化・吸収にエネルギーを使いますが、それ自体はさほど大きくはありません。
しかし腸内環境の影響は非常に幅広く、腸の不調は全身の様々な器官の機能低下に繋がります。
腸内環境が悪化すると毒素が過剰に分泌され、肝臓はその解毒でオーバーワークになります。
また栄養素の吸収効率が落ちれば筋肉も上手く発達しません。
ここまで出てきた基礎代謝に重要な器官が軒並み不調になるってことか…
また腸内環境の悪化で便秘になると、通常は便とともに排出される胆汁が体内にとどまる時間が長くなります。
この胆汁が上手く排出されないことも代謝を下げる要因の1つです。
2 食べ方で代謝を上げる
食事誘発性熱産生(DIT)は食べ物の消化・吸収で消費するエネルギーのことです。
この大きさは栄養素によって異なり、タンパク質は糖質や脂質の約4倍と大きさは圧倒的です。
そのためタンパク質の摂取量を増やすことは代謝の向上に繋がります。
摂取したタンパク質のカロリーの約30%がそのものの消化のために使われるよ
タンパク質は基礎代謝を高める筋肉の合成にも重要な栄養素なので、積極的に摂取しましょう。
ただし過剰なタンパク質は腸内環境を荒らし、肝機能や筋肉の発達を低下させる原因になるので、摂りすぎは禁物です。
また食事をよく噛むことも食事誘発性熱産生を高めるのに役立ちます。
しっかり咀嚼することで消化効率が上がり、そのためにエネルギーが使われるからです。
よく噛んで食べると食事時間が長くなるから過食も抑えられるよね
3 体温アップ・血行促進で代謝アップ
体温を上げることや、そのための血行促進は体温調節によるエネルギー消費を増やすのに効果的です。
具体的には以下のような行動を日常に取り入れてみましょう。
①深呼吸 ②ストレッチ ③入浴やサウナ ④冷やす
深呼吸は非常に簡単な血行促進の方法です。
深呼吸をすることでリラックスして血管が拡張し、血流が改善します。
現代人のデスクワーク中心の生活は無意識に呼吸が浅くなりやすいので、是非とも習慣にしてください。
ストレッチも血行を促進するのに効果的で、運動によるエネルギー消費効率も上がります。
運動をする前は開脚などの静的ストレッチより、準備運動のような動的ストレッチがオススメです。
運動をしない人も起きたらベッド上で伸びをする習慣をつけるだけで効果があります。
分かりやすく血行を促進して体温を上げる方法と言えば入浴です。
シャワー浴で済ませる人が多いですが、疲労回復や睡眠の質の観点からもお湯に浸かるのをオススメします。
エプソムソルトを入れるとより効果的です。
サウナもオススメ!
因みに下がった体温を元に戻す方が上がった体温を下げるよりも多くのエネルギーを使います。
なかなか習慣化しやすい行動じゃありませんが、冷水浴びや冬場に厚着し過ぎないなども効果的です。
冬の方が基礎代謝が高くて痩せやすいって言うもんね
4 運動よりも日常的に動くべし
ダイエットと言うとジョギングや筋トレなど、まず身体を動かすことを考えると思います。
ですがそうした運動よりも日常生活での活動量を増やす方が効果的です。
非運動性熱産生、通称NEATって言われるやつね
日常でNEATを増やしやすいポイントは以下のとおりです。
①姿勢 ②立つ ③歩く ④昇る
パソコンやスマホで作業をしていると、無意識のうちに首を突き出し、背中や肩を丸めた姿勢になりがちです。
これだと背筋や腹筋が弛緩しっぱなしになってしまいます。
定期的に姿勢を正す癖をつけるようにしましょう。
また座りっぱなしはNEATが低下するだけじゃなく、脳機能の低下や死亡リスクを上げる原因にもなります。
特にオフィスワーカーは座ってる時間が長いので、定期的に立つ習慣をつけましょう。
通勤の電車も出来れば座らず、立ってることをオススメします。
ただ立ってるだけで消費カロリーが22%も向上するよ
なるべく歩く距離を長くするようにしましょう。
1駅手前で降りて歩くなどが手軽でオススメです。
またなるべく大股で歩くようにすると消費するエネルギーが大きくなります。
そして定番ですが、エレベーターやエスカレーターよりも階段を使うようにしましょう。
傾斜や段差を昇る動きは平地で使われにくい大臀筋やハムストリングスなどの筋肉が活発に働きます。
2~3フロア程度の移動なら迷わず階段です。
まとめ
日常で代謝を高めていくための行動習慣について解説しました。
ダイエット=運動のイメージが強いと思いますが、実際は運動以外の消費エネルギーの方が圧倒的に大きいです。
ここで紹介した方法を一挙に紹介します。
暴飲暴食しない 休肝日を作る 果糖を控える 筋トレ 生活リズムを整える よく噛んで食べる 深呼吸 ストレッチ 入浴(エプソムソルト)・サウナ 冷やす 姿勢を正す 座らない よく歩く 階段を使う
運動よりもNEAT(非運動性熱産生)と解説しましたが、運動も外せません。
運動習慣がないと肝機能・脳機能・睡眠の質などあらゆる部分に不調が生じてしまいます。
決してハードなものである必要はないので、普段から適度な運動をする習慣をつけましょう。
てなとこで。
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