【地獄の入口】無料・サービスに弱いとお金を失う|無料から浪費が始まる

無料・サービスって何とも魅力的な響きですよね?
無料って言葉に弱い人けっこう多いと思います。

かく言うぼくも「大盛無料・食べ放題」にはめっぽう弱い

魅力的な響きであることは確かですが、このワードに反応してホイホイ釣られてしまうとお金を失うことになります。
「無料ならまぁ良いか」って気安くガードを下げて試してみたり、ガードを下げるのは非常に危険です。

(お金に関する)尻軽状態

寄ってくるのはろくでもないお金の使い道ばっかってことね

「タダより高い物はない」ってスローガンは誰しも一回は耳にしたことがあるでしょう。
実はこの使い古された表現が意外と的を射てて、「無料」によって引き起こされるちょっとした油断がお金を失うことに繋がります。

このページでわかること

・無料に反応してしまう人がお金に縁がない理由
・どんな仕掛けが働いてるのか
・無料で貰う前に考えるべきこと、対策について

1 なぜ無料でお金を失うのか?

まずは無料に目がない人・ワードに反応しやすい人がそのままだと貧乏まっしぐらの理由から紹介します。
その理由は、そこから支出が膨張していく一方だからです。

これには売る側の巧みなマーケティング戦略が潜んでいます。
企業はボランティア団体じゃないので、何の見返りも無しにタダで何かを提供してくれるわけがありません。

ちょっと考えれば裏があるのは当たり前だよね

無料で提供することで有料で売れるようになります。
つまりぼくたち消費者がお金を払って失うことになるってことです。

2 欲しいと思う仕組み

AIDMA・AISAS・AIDCASとかってワードを聞いたことがあるでしょうか?
マーケティングをかじったことがある勉強家のビジネスマンなら基礎知識ですが、モノやサービスの購入に至るまでに消費者の心理・行動のプロセスを表したものです。

細かい流れやプロセスは理論により若干異なりますが、凡そは以下のような流れを辿っています。

モノやサービスの存在を知る
→ 欲しいと思う
→ 買う・利用する

つまり認知して意識が変わった上で購入の意思決定に至るってことです。

しかしこれはあくまで理論上のもので、リアルな購買パターンを反映しているとは言えないと思っています。
実際の行動はこんな綺麗な一直線を辿らず、知っただけで欲しいと思うとは限りません。

物欲オバケ的にはこの理論も正しいかもしれないけど

見た次の瞬間には買う理由を探すような人が多いからね

よく「意識が変われば行動が変わる」って言われます。
ビジネス書とか啓発本なんかでよく目にする表現ですね。

ただ、これが正しくないことは、そんな啓発本を何万冊と読んでるけど1冊目の時と1ミリも現状が変わってない自称勉強家が一番よく分かってるはずです。
万能感に浸りがちですが、たかが本を読むくらいじゃ現実は変わりません。

実際のフローはこれと真逆で、行動が先です。
行動という既成事実を作ることで、それと矛盾が無いように意識の方が変わります。

この動きには心理学で言うところの認知不協和が関係しています。
会う回数が増えるうちに好きになる単純接触効果・ザイアンス効果や、行動することでやる気になる作業性興奮などもこれの派生形です。

このことはよく知られた名言にも現れています。
「百聞は一見に如かず、百見は一考に如かず、百考は一行に如かず…」と、実際に手を動かすほど効果が大きいことの端的な表現です。

既にした行動は変えられないけど、意識は簡単に変えられるからね

3 無料お試しが有効な理由

だいぶ離れちゃいましたが、何が言いたいかと言えば、商品を売るためにはまず使わせる・行動させることが重要ってことです。
使わせてしまえば欲しいと思わせるのは簡単なので、この最初の使うハードルを越えることが肝心になります。

その入口の重要な部分をめちゃ簡単にする方法が無料お試しです。
冒頭でも言ったとおり「無料ならいっか」って考えてしまうので、行動のハードルを極限まで下げられます。

「無料」ってインパクトで認知も簡単に拡げられるし一石二鳥だね

使うことで「必要」と思考が変わってしまう最大の原因が、生活に当たり前の存在に滑り込んでしまうことです。
生活にあって当たり前ってことは、ココがゼロラインになるので、手放すとなるとマイナスになってしまいます。

この損失に強い抵抗を感じちゃうんだよね

持ち物を手放せなくなる保有効果の典型例

保有効果のワナにハマると持ち物の価値を過剰に高く見積もってしまいます。
そのため価値に対して値段が安く・些末に感じてしまうので、余計に使い続けるって判断をしやすくなるわけです。

「この便利さを手放したところでさほど節約にはならないし」なんて言い訳しちゃってる人はこのワナにハマってるよ

当たり前の存在に浸透して手放せなくなる状態にする必要があるので、無料で使える数量や期間も工夫されています。
分かりやすい例で言うとアマプラやHuluなどのストリーミングサービスのお試し期間は1回とか1週間とかの短期じゃなくて、1ヶ月と期間が長めです。

こんなに期間が長ければ生活の一部に溶け込んじゃうだろうね…。

ぼくはお試し期間しか使わないことを徹底してるけど

4 ワナにハマらないための対策

このように無料という理由で自分の生活に侵入させてしまったが最後、ずっと使続けることになります。
このことを使い始める前に強く認識しとくようにしましょう。

無料で使い始めた後も有料で使い続けることのデメリットを重く見れない人も多いかもしれません。
そこにも売り手の巧みな戦略が隠れています。

料金表示が「1日に換算するといくら」と単位を小さくしてるのがその例です。
これは心理学的にフレームワーク効果と呼ばれるもので、期間などの単位を短くすることで見える金額が小さくなるので、負担が大したことないように錯覚してしまいます。

1日あたり30円とか言われると軽く感じるね

初回無料で使い始める時には、このフレームワーク効果を逆に使いましょう。
つまり単位を大きくして使うことになる金額をなるべく大きく(実際の額に)して、そのリスクを可視化するってことです。

大きく見せる代表がタウリン1000ミリグラム配合

アマプラなら月額600円で、1日当たりに換算するとたったの20円弱です。
一方でこれを死ぬまで仮に30年使うとしたらトータル216,000円にもなり、この支出が確実と思ったらもう少し慎重になれそうじゃないですか?

これからも値上がりしてくだろうから、生涯コストはもっと上がるだろうね

先ほど述べたとおり、一度生活の中に滑り込んでしまうと、そのまま脱け出せずに使い続けることになる可能性がかなり高いです。
なので寿命が尽きるまでにいくら払うハメになるのかって試算は決して大げさじゃありません。

「無料」ってワードを見た瞬間に大興奮で飛びつくんじゃなく、慎重に考えるクセをつけましょう。
その魅力的なワードの裏には、とんでもない規模の生涯コストが隠れています。

ちなみにサブスクが典型的かつ多い例なので題材にしてきましたが、無料による損失の問題はサブスクに限りません。
生活の一部になることの問題で言えば、生活スタイル・生活レベルに関わる全てのものに警戒が必要です。

健康オタクからサプリジャンキーに陥る人も、使い始めると削れずにどんどん増えてく一方になった末路です。
またコンビニ利用やUber Eatsなどの宅配食、タクシーなどの利便性向上にも注意しましょう。

これらの利用を促進するため、最近は初回利用で大幅な割引になるクーポンの配布が頻繁に行われています。
こういうケースもその1回限りにならない可能性があることは覚悟しておきましょう。

まとめ

無料・サービスに釣られる人はお金を失うって話をしました。
理由は無料お試しをキッカケに永久にお金を払い続けるハメになります。

欲しいと思って買うと思われてますが、このシフトは物欲モンスターでもない限りけっこう難しいです。
実際には使ってみるっていう具体的な行動をもって欲しいと思うようになります。

購買に結びつけるための最初かつ最後かつ最大のハードルが実際に使わせることです。
そしてそのハードルを極限まで下げることに「無料」は大いに貢献します。

「無料なら試しにやってもいっか」ってね

この時点で企業側はもうほぼ勝ち確

お試し期間がそれなりの中長期に設定されているのも戦略の一部で、こうすることで期間を終える頃には生活の一部、あるのが当たり前の存在になります。
生活の一部になると失うマイナスが強調され、価値を過剰に見積もってしまった結果、コストを相対的に過小評価して継続しやすくなるってトリックです。

またお試し無料から有料へのシフトのハードルを下げるためにコストを小さく見せるワナも仕込まれています。
週単位や日単位で見せることで金額が小さくなると、大したことないように誤認しがちです。

しかし当たり前になって手放せなくなるって考えると、むしろ期間や規模は大きく考えるべきです。
一生涯使うハメになるって試算も決して大げさじゃないので、その額を考えてそれでも使うかどうか、無料に飛びつく前に一度考えるようにしましょう。

お試し無料に限らず極端なセール価格大幅な割引が適用されるクーポンも要注意です。
その他に少し変化球的ではありますが、服や装飾品、メイクなどの試着・試用にも注意しましょう。

触れるだけでも自分のものと誤認しちゃうからだよ

アホやん

購入による所有権という概念は文明社会によって生まれたものです。
人間も喋れるだけで基本は動物なので、概念を理性では理解できても本能レベルでは理解できません。
そのため手に触れられるってことは自分のモノってなってしまいます。

気軽に商品に触っちゃダメだね

一見するとゼロリスク・コストですが、その裏には膨大なリスク・コストが潜んでいます。
そのことまで考えるようにして、脊髄反射で動かないようにしましょう。
てなとこで。