【そもそも】証券口座って何?|口座の種類と特徴|新NISAを始める前の基礎知識
2024年1月の改正によって始まった新NISA制度を機に投資に踏み出そうと考えている人も相当な数がいると思います。
厳密には新NISA以前からですが、経済が縮小して収支が悪化していく中にあっては投資はもはや守りの手段としてマストです。
とは言えわけも分からず0から投資について教えて貰おうと銀行や証券会社の窓口なんかに行こうものなら良いカモにされてしまいます。
投資以前のところで負けを確定させないためにも、基本的な知識は備えておくことが必須です。
「絶対に窓口に行っちゃいけない」ってのも基本知識の1つだね
投資について知っておくべきことは山ほどありますが、今回は投資の大々々前提とも言うべき証券口座についてです。
証券口座とは何なのか?どのような種類があり、どんな特徴があるのかついて解説します。
口座の開設を申し込む段階でいきなり希望する口座種別を聞かれて「なんじゃそりゃ?」ってなってしまう人も多いと思います。
せっかく動き出したのにこんなところで躓いてしまうのはもったいないので、ぜひ押さえておいてください。
・そもそも証券口座とは何なのか?
・証券口座にはどのような種類があるのか?
・それぞれの口座種別の特徴、違いはどこにあるのか?
全体像を把握してもらうことで、自分がどれを選択すべきか容易に判断できるようになると思いますので、ぜひ最後まで一読ください。
1 証券口座とは?
投資経験が無い人からすると、「そもそも証券の「口座」って何?」ってなってしまうかもしれません。
口座というと銀行の預金口座で馴染みがあると思いますが、基本的には預金口座と同じイメージでOKです。
預金口座が現金を入れておくための口座なのに対して、証券口座は株式や投資信託などの金融商品を入れておくための口座のことです。
これらの金融商品を買ったり・持ったり・売ったりと取引するために証券口座を持っている必要があります。
預金口座はメガバンクや地銀、ネット銀行、信用金庫など複数の選択肢があり、適したサービスを提供してくれる金融機関で開設すると思います。
証券口座も銀行や郵便局、証券会社、ネットの証券会社など複数の選択肢があり、個々人の用途や利便性に合わせて選択できます。
経験者の視点から言えば「ネット証券」一択だけどね
これまた預金口座と同じく複数の証券会社で口座を開設可能です。
ただし後で紹介する口座種別のうち、NISA口座についてはどこか1つの証券会社でしか開設できません。
証券口座の口座種別は大きく分けると以下のとおりです。
①一般口座
②特定口座
③NISA口座
預金口座の普通預金や当座預金のようなイメージで、口座の種類ごとに機能や特徴が異なります。
具体的な違い、各口座種別ごとの特徴については次のパートで解説します。
2 証券口座の種類の違い
証券口座を分類する時の基準・特徴は以下のとおりです。
・課税の有無
・年間取引報告書の作成
・確定申告の必要性
そしてこれらの基準で口座種別の特徴をまとめると以下のようになります。
一般口座 | 特定(源泉なし) | 特定(源泉あり) | NISA | |
---|---|---|---|---|
①課税 | あり | あり | あり | なし |
②確定申告 | 必要 | 必要 | 不要※ | 不要 |
③年間取引報告書 | 自分で作成 | 証券会社が作成 | 証券会社が作成 | 証券会社が作成 |
2-1 課税の有無
課税の有無という基準で分類すると、課税口座と非課税口座に分けられます。
通常は金融資産の運用や取引で利益が上がった場合、その利益には税金がかかり、その税率は20.315%です。
これは特に何の対策も取らなかった場合の最高税率ね
ただ非課税扱いの口座であるNISA口座の中で運用した場合には、利益に税金がかかりません。
得た利益はまるまる全部が自分の取り分になります。
NISA口座の場合は利益は税金が罹りませんが、課税口座に当たる一般口座と特定口座は税金が取られるという分類です。
なおNISA口座には利益が非課税になる以外にもいくつか特徴やルールがあります。
具体的には別のページ詳しく解説するので、そちらも参考にしてください。
2-2 確定申告の必要性
投資で利益を得た場合には、それが課税の対象になるので、収入として申告しなければいけません。
この点、NISA口座は利益が税金の対象外になっているので、NISA内で運用して出た利益は計上しなくてOKです。
つまりNISAオンリーなら確定申告は不要ってことだね
また特定口座のうち「源泉あり」を選択している場合は利益にかかる税金を先に源泉徴収し、証券会社が代わりに納付してくれています。
そのため特定口座(源泉あり)も確定申告は不要です。
そのままにしてると余計な税金を取り返すチャンスは無くなるけどね
そして残りの特定口座(源泉なし)と一般口座については税金の徴収が行われないため、確定申告をして、それに応じた税金を納付する必要があります。
ただし配当金についてはこれらの口座種別であっても交付の時点で源泉される仕組みになっています。
そのため年間の投資利益が配当金のみの場合は確定申告はしなくてもOKです。
特定口座(源泉あり)と同じく確定申告した方が有利なケースもあるよ
2-3 年間取引報告書の有無
最後3つ目の違いは証券会社が年間取引報告書の作成をしてくれるかどうかの違いです。
年間取引報告書をザックリ説明すると年間の取引によるプラマイを積算したもので、投資の利益を確定申告する際に必要になる書類です。
つまり特定口座(源泉なし)と一般口座はほぼマストってことだね
一般口座を利用している場合はこれを作成してくれないので、自分で作成する必要があります。
一方で特定口座の場合は、源泉の有無に関わらず年間の損益を計算して取引報告書を作成してくれるので、確定申告をする際にもそこまで手間をかけずに済みます。
一般口座が最も旧来の証券口座の類型で、特定口座は証券会社のサービスとして提供されるようになったものです。
普通の個人投資家が一般口座を利用するメリットはほぼ無いので、課税口座で運用する場合には特定口座を選択しておけばOKです。
何から何まで自分の手でやる方式が一般口座ってことね
まとめ
証券口座の種類とそれぞれの特徴について解説しました。
証券口座とは株や投資信託の取引をするための口座です。
近年のIT化の影響もあって、特に若い人にとっては英訳をそのままに「取引用アカウント」と表現する方がイメージを掴みやすいかもしれません。
そしてその証券口座には大きく3つ(厳密には4つ)の種類があり、それぞれ異なった特徴があります。
分類方法と口座種別をまとめると以下のとおりです。(再掲)
一般口座 | 特定(源泉なし) | 特定(源泉あり) | NISA | |
---|---|---|---|---|
①課税 | あり | あり | あり | なし |
②確定申告 | 必要 | 必要 | 不要※ | 不要 |
③年間取引報告書 | 自分で作成 | 証券会社が作成 | 証券会社が作成 | 証券会社が作成 |
2024年1月の新NISA開始に伴って口座の限度額が1800万円まで拡大されました。
これは相当な金額なので、新NISA以前から投資をしていた人以外はNISA以外の口座で運用することは無いかもしれません。
1800万円を超えるお金を運用に回せる人がこの貧乏な日本にどれだけいるかってね
そう考えるとこれからの時代、NISA以外の口座については単なる予備知識・トリビアになる可能性もあります。
ただ運用をしていく中で資金が増え1800万円を超える時が来るかもしれないので、頭の片隅には置いておきましょう。
てなとこで。
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