三角筋後部を効果的に鍛えるトレーニング方法|種目とテクニック【肩に厚みを出す】
三角筋はアウトラインを形作り、全体の印象を左右する重要なパーツです。
そんな中でやや見落とされがちなのが三角筋の後部、いわゆるリアデルタ。
このポイントを鍛えるメリットや解剖学的な機能に基づく効果的なトレーニング方法については以下のページで解説しています。
このページではここで解説した要素を元に、三角筋後部の具体的なトレーニング種目について解説します。
・三角筋後部(リアデルタ)のトレーニング種目
・効果的に鍛えるためのテクニック
・三角筋の後部を自重トレーニングで鍛えることは出来るか?
・参考になるトレーニング解説動画も紹介
三角筋後部を鍛えるトレーニング種目の選択
三角筋の後部を鍛えるのに効果的なトレーニング種目を動画とともに紹介します。
たくさん紹介しますが、全部をやる必要はありません。
POFを意識しながら2~3種目やれれば十分でしょう。
POFって何?って人はこちらもご覧ください!
三角筋の後部はストレッチポジションで最大筋力を発揮する性質があります。
そのため一般的な筋肉ではメカニカルストレス(高負荷)狙いで取り入れるミッドレンジ種目は不要です。
大抵の筋肉(関節動作)で最大の力はミッドレンジで発揮されるからね
その分、ストレッチ種目とコントラクト種目を厚めに組んで、しっかり追い込みましょう。
ダンベルリアレイズ
ダンベルリアレイズは三角筋の後部を鍛える最もポピュラーなコントラクト種目です。
シンプルな種目ですが、フォームに注意しないと背中の大筋群に効いてしまうので要注意!
基本的なトレーニング手順
【準備】
① ダンベルを両手に持って膝を曲げて前傾する(ほぼ水平まで)
② 肩を内側に丸めて肩甲骨を開く
【動作】
③ やや肩関節を外旋させ裏拳で弧を描くように身体のサイドでダンベルを挙げる
④ トップポジションで1~2秒キープする
⑤ ゆっくり下ろして負荷が抜ける前に動作を切り返す
⑥ 繰り返し
ダンベルリアレイズのポイント
背中を丸めて肩甲骨を開き、肩甲骨を動かさないようにすることが最大のポイントです。
また肩関節の外旋動作は三角筋の中部にも負荷が入ってしまいますが、背中の関与を減らす上で重要なテクニック。
スタンディングでやると体幹を安定させるのにも意識を使って集中しにくくなります。
そのためベンチに座るシーテッドやインクラインベンチに上半身を預けるライイングも有効です。
ダンベルリアレイズの参考動画
あの有名な山本義徳先生がオススメする3種目複合のリアレイズもオススメ。
リア(デルト)レイズ、リアデルトロウ、スイングをまとめて1セットでやってしまいます。
メチャ効きますよ!
2種目目のリアデルトロウも脇を開くタイプにすることで背中の関与を減らすことができます。
こちらの2番目のようなスタイルにしてもいいかもしれません。
フェイスプル
フェイスプルはケーブルマシンを使った代表的な三角筋後部のコントラクト種目です。
これも引き方によっては三角筋の後部から負荷が逃げてしまうのでフォームには要注意!
基本的なトレーニング手順
【準備】
① ケーブルマシンのプーリーを胸の高さにセットする
② 使うアタッチメントはダブルロープ
③ ロープをアンダーグリップ(逆手)で持つ
【動作】
④ 前腕を立てて顔に向かってケーブルを引く
⑤ ゆっくりと戻して負荷が抜ける前に動作を切り返す
⑥ 繰り返し
フェイスプルのポイント
フェイスプルで肩甲骨の動作を抑えるのはかなり難しいです。
肩関節の動作にフォーカスできるよう重量は低めに設定しましょう。
肩をすくめてしまったり、上体を反らせて反動で引くのもNGなので要注意。
通常のフェイスプルは肘から引きますが、ここでは前腕を立てて肩を外旋させます。
腕全体を後ろに引くような動作になるので肩甲骨の動きを抑えやすくなると同時にリアデルタの関与もアップ。
外旋させると中部にも効いてしまいますが、背中の関与を減らせます。
基本的にはケーブルマシンがないと難しい種目ですが、自宅トレーニングならチューブでも代用可能です。
フェイスプルの参考動画
フェイスプルの解説動画はこちらがオススメです。
リアデルトフライ
リアデルトフライは大胸筋トレーニングで使うバタフライ/ペックフライマシンを使うミッドレンジ種目です。
座ってパッドに身体をつけることで姿勢が安定するので、肩関節の動作に集中しやすいメリットがあります。
マシンのガイドに沿うことで自然と弧を描くフォームで動作できるのもまたメリット。
ペックフライマシンなら大抵のジムに置かれてるのでメニューに組み込みやすい種目でしょう。
基本的なトレーニング手順
【準備】
① ペックフライマシンに後ろ向きに座る
② ハンドルを一番奥にセットする
③ 拳を立てた形で握るグリップを使用
④ パッドに覆いかぶさるように背中を丸めて肩甲骨を開く
【動作】
⑤ 肩関節の動作で身体の側面よりやや後ろまで引く(肩甲骨はなるべく開いたまま)
⑥ ピークポジションで1~2秒キープする
⑦ ゆっくりと戻していき、負荷が抜ける前に動作を切り返す
⑧ 繰り返し
リアデルトフライのポイント
身体は安定しますが、肩甲骨の可動を抑えるためにはそれなりの意識が必要です。
あまり大きな重量には設定せず、フォーム重視でいきましょう。
「リアの種目は小指側から引くと効果的」という説明が多いですが、意外にも裏拳の方が活動が高いです。
これは筋電図を用いて活動量を図る研究でも確認されています。
また引くときに顔を上に向けることで収縮を強くするというテクニックもオススメです。
リアデルトフライは個人的には肩に違和感を覚えやすい種目です。
重量だけでなくシート(ハンドル)の高さにも注意しましょう。
肩より低い位置にグリップが来るようにシートの高さを調節しよう
リアデルトフライの参考動画
リアデルトフライの解説動画はこちらがオススメです。
サイドライイングリアロー
サイドライイングリアローは片側ずつ三角筋の後部を鍛える種目です。
ボトムでも負荷が抜けずに三角筋の後部をストレッチすることもできる貴重な筋トレ種目。
両手を同時にできないデメリットはありますが、一方に集中できるメリットとも言えます。
基本的なトレーニング手順
【準備】
① ダンベルを片手にフラットベンチに横向きに寝そべる
② 身体の前にダンベルを下ろしてセット(手のひらを自分に向ける)
【動作】
③ ダンベルを小指から身体の側面に向かって引き上げる
④ 真上まで挙げると負荷が抜ける。挙げ切らない
⑤ 手のひらを自分の方に向けながらしっかりボトムまで下ろし切る
⑥ 繰り返し
サイドライイングリアローのポイント
重力は真下にかかっているので、他の種目と異なりトップまで挙げ切りません。
逆にストレッチをとるのが目的なのでボトムはしっかり下ろします。
地味ではありますが、肩甲骨の動きをやや制限しやすいので三角筋の後部に効かせやすい種目です。
サイドライイングリアローの参考動画
こちらの動画の4番目の種目です!
リアデルトに自重種目はない
動作の特性から想像がつくかと思いますが、ウェイトなしで三角筋の後部を鍛えるのはほぼムリです。
最低でもダンベルは必要になるので肩の総合力を高めようとしたら器具は必須になります。
トリッキーな動きをすればできないこともないですが、ただでさえ背面の他の筋肉と分けて狙うのが難しいパーツです。
しっかり集中して鍛える必要がありますし、逆にダンベルさえあれば十分に鍛えられるとも言えます。
自宅での筋トレをメインに考えているならダンベルくらい用意しておきましょう。
まとめ
三角筋の後部について解説しました。
身体の後ろ側にあって自分では見えにくいので、つい疎かにされがちなパーツ。
しかし横から見た時の印象も大きく左右する部位なので必要不可欠です。
トレーニング中に動きを確認しにくく、背中の筋群に負荷が逃げてしまって鍛えにくいという問題もあります。
三角筋のトレーニングには付き物ですが、肩甲骨の動きを抑える意識は絶対に必要です。
なるべく肩関節だけを動かせるよう動作をコントロールすることが大事。
理想のメロン肩のためには重量よりもフォームを重視することです!
てなとこで。
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